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「ここじゃあまり売れないからやめた方がいいわよ」→やめません
売上13869円/日、声をかけた人数50人以上
皆さんこんにちは!35万人の老若男女に行商で果物を売ってきたフルーツボーイ中村です!この日は昼に北区で昼間は高齢者のおじいちゃんおばあちゃん、夜は移動して六本木のバーのマスター、スナックのママ。温度感違い過ぎて面白過ぎました。昼間の出来事が印象的だったので書きます。
昼間、目についたのはこれ。
エレベーターに貼ってあったのですが、
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やっぱり足が悪い高齢者にとって、移動販売の需要はあるんですね。以前来たときはこの張り紙はなかったので、最近始まったんだと思います。特に団地には寄り合い所のようなものがあり、ご近所さんと一緒に集まったりする習慣があるので、一緒に買い物に行ったりするのが楽しみだったりするんですよね~
業者としても短時間でたくさんの人が集まるので、コスパもいいでしょうね!相性が良く、団地=移動販売は今後も広がっていきそうですね☺
実は優しいアドバイス
ちょっと脱線しましたが、今日伝えたいのは、本日のお客様から言われたこの言葉について
「ここじゃあまり売れないからやめた方がいいわよ」
この仕事をやっていて、やる気を削ぐ言葉ベスト10に入るであろうこのフレーズ笑。何度聞いたことか。
これだけで終わればいいんですが、そのあとに、
「この辺はお金持っている人少ないから、違う場所に変えた方がいいよ」
なんのアドバイスやねん!笑
と、心の奥底から突っ込みたくなるのですが、それを閉じ込めて、「ですよね~ありがとうございます!と満面の笑みで去りました。
一瞬、感情的になっちゃうのですが、冷静に考えてみると、このお客様は私のために親切なアドバイスをしてくれたのだなと思うようになりました。
まぁ売り方のが、重たい果物を一軒一軒売り周っているのですから、確かに「大変そう」な印象を与えやすいと思います。
もしかしたら、
そんな大変な思いはしない方がいんじゃないの?もっと楽な方法があるよ、という助言なのでしょうね。一生懸命やっている姿を見ているからこその、優しい気遣いなんだろうなーと捉えることができました。
それでもやり続ける理由
そのうえで、私は
「ありがたいお言葉なのですが、私はやめるつもりはありません」
と答えます
もちろん心の中ですよ笑
なぜなら、私のこのスタイルから買ってくださるお客様が一定数いることが分かっているからです。実はこの一軒一軒周るスタイルを私は8年やっているのですが、お客様の声で、なぜ私から買ってくれるのかを、アンケートを取ったところ、一番多かったのが
「買い物に行けないから、とても助かる」
だったのです。
味がおいしいから、じゃないんかい!笑
と少し残念にも思うのですが笑、多分これはリアルな答えであり、本当に助けになっているのだろうと実感しています。
高齢者にとっての買い物は、私たちが散歩がてらコンビニに行く感覚では決してなく、話を聞く限り、数々の困難をクリアせねばならぬ、障害物競走のような感覚に近いかと思います。ちょっとした段差を超えるために、神経を研ぎ澄ませ、思うように動かせない重たい足をそこに移動させる。これだけでもかなりの体力を消耗します。足を引っかけたら大けがになりますからね、、、
そのうえで100m先のスーパーに買い物に行こうとするのですから、それは想像を絶するくらいの大変さだと思います。私たちからしたら、たった100mなのですがね、、
上記に書いた移動販売においても、エレベータで下まで降りていかねばならないことを考えると、実は負担がかかっています。つまり、玄関まで来てくれる私の存在は、一部の人には本当に助けになっており、実際に本当に感謝されています。
↓
これは私が買い物弱者の様子を調査した時の簡単なムービー(1分)です。
厳密にいうと体調によっては玄関まで足を運ぶの辛い、インターホンで受け答えするのも大変という日もあり、反応がない日も普通にあります。
他の仕事をやった方がいいわよ~と言われることもしばしばあるのですが、やはり行きつく先は、体を不自由にしている高齢者が待っているからやめられない、というところに着地します。
また、さらに言うと高齢化社会が進む中、外に出るのが大変なくらい体が不自由な高齢者の数は、かなりの数が潜在しているのではと推測します。つまり、顕在化していないだけで、潜在需要としては、めちゃくちゃ多いのだと思います。
最後に
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これは本日買ってくれたお客様の玄関の写真です。冒頭に説明した移動販売のチラシとは別の業者のチラシを家の中に保管していました。
移動販売の業者がすでにきているにも関わらず、さらにもう一つの業者も待ち望んでいるということなのです。
東京都内には買い物弱者と呼ばれる高齢者の割合が非常に高いといわれています。移動販売然り、彼らを助けるサービスはこれからも広がっていくと思います。
わたしも需要がある限り、できる限り、この仕事は続けていきたいと思っています。
今日に日記はこれでおしまい。では、また次回✋