同人活動で一番やっちゃいけないのは、自分の気持ちを押さえつけることという話

こんにちは、ほうりです。

今回は同人活動で一番やっちゃいけないのは【自分の気持ちを押さえつけること】という話です。


突然ですが同人活動をしている最中、こんなことを感じたことはありませんか?



「逆カプ厨全員くたばれ!」
「あの人ばっかりがABの神だと思われてて悔しい!自分のほうが先に推してたのに」
「正直この人の感想、嬉しくない…」



こういったあまり表に出せない感情に見舞われた後、ふと我に返って



「いやいや、ダメダメダメダメ!こんなこと思うなんて…」



と自分の考えを打ち消すまでがセットだと思います。



でもこれって人の脳の特性を考えると一番やっちゃダメなパターンなんです。



こうやって一度浮かんだ自分の考えをダメダメと否定して打ち消すのが癖になってしまうと、ますます思考の袋小路に入り込んでしまい、自分って狭量な奴だとかこんなこと考える自分って駄目な奴だという自己評価(エフィカシー)を下げてしまいます。



ではそういった気持ちが湧いてきた場合、どうしたらいいのか?



結論を言いますと、まずは沸き上がってきた自分の気持ちはまずあるがままに受け止めてください。




「逆カプ厨全員くたばれ!」
「あの人ばっかりがABの神だと思われてて悔しい!自分のほうが先に推してたのに」
「正直この人の感想、嬉しくない…」




こういう考えが浮かんできた以上、これはまぎれもなくあなたの本心なのですから、そこを打ち消したり押さえつけたりするのは自己否定に繋がります。


「そうだよね、そのとおりだよね」
と受け止めた上で、「じゃあどうするか?」を考えていくことが、自分の心に正直になりながら同人活動を楽しめるコツになります。



自分の心を押さえつけることは理論上不可能

では何故、こういう負の感情を押さえつけないで受け止めることが大事なのかというと、人の脳は否定語を理解できないからです。


ここで一つ簡単な心理テストを行いますが、



【ピンクのパンダを思い浮かべないでください】



こう言われて、まずあなたは何を思いましたか?



一度ピンクのパンダとは何ぞや?ということで思い浮かべて、そこから慌てて思考からかき消したのではないでしょうか??



このことから人は否定語を理解できず、まず一度その事柄を認識してから打ち消すというプロセスをたどります。



そして人はそうやって自分の本音を否定して、押さえつけて封印するのはかえってその感情を強固なものにさせるという特性を持っており、皮肉過程理論(皮肉なリバウンド効果)】とも呼ばれています。



ダイエットで

「ケーキ禁止!」
「チョコレート厳禁!」
「ミスド食べるな!」
「マックのパイなんてもってのほか!!」

という禁止事項を設ければ設けるほど食欲が促進され、爆食いしてしまう心理の裏側には、この効果ががっつりと働いているというわけです。




また、同じようなことを証明するために


チョコレートについて考えるチーム
チョコレートを食べないように考えるチーム
好きなことについて考えるチーム


この3つのチームに分けて
チョコレートを味見させたところ


『チョコレートを食べないように考えるチーム』
が一番チョコレートを食べたという実験から、自分の心を押さえつけるのは逆効果であるという結果が証明されています。




つまり、いくら


「逆カプ厨全員くたばれ!」
「あの人ばっかりがABの神だと思われてて悔しい!自分のほうが先に推してたのに」
「正直この人の感想、嬉しくない…」

と感じた気持ちを



「いやいや、ダメダメダメダメ!こんなこと思うなんて…」


と打ち消そうとしても、ますますその考えは強固になってしまい、自分の心が狭いとか、こう感じてしまう自分が最低だとか、自分自身を否定して貶めてエフィカシーを下げてしまい、結果、同人活動が楽しめないスパイラルに陥ってしまうわけなんですよね。


コップの水理論も受け取り方は自由


ちなみに似たような話で【コップの水理論】があります。


目の前にはコップの半分に水が入っている状態であり、これを


「コップには水が半分しか入っていない」
と取るか


「コップに水が半分も残っている」
と取るかという理論であり、


後者のように感じればポジティブ思考になれるというドラッカーさんの名言で、よく自己啓発や、成功するための心理ハックとして使われる例えです。



しかしここにも自分の心を押さえつけてしまい、Have to思考(●●しなければならない/この場合だとポジティブに考えなければならない)に陥る罠が仕掛けられています。



あなたが「コップには水が半分しか入ってない」と思ったとしても、



「いや!そう思うのは間違いなんだ!まだ半分も残っている!」と自分が感じたことを無理にねじ伏せようとするのは、結果的には自分がそう感じた気持ちをあなた自身が否定してしまっているからです。



事実、コップに入っている水が半分であることは事実なのですから、それを「半分しか入っていない」と思おうが「半分も入っている」と捕えようが、それは個々の自由です。


それなのに、ネガティブに捉えるのは悪いことというブリーフ(信念)が蔓延ってしまい、結果的には自分の気持ちを押さえつけてでもポジティブに捉えなきゃダメだと感じている人があまりにも多いように私は思います。



なので、まずはコップに水が半分しか入っていないと思った感情を受け止めて、その上でそこからどうしたいのか?を自分自身に問いかけることが大事なのです。



事実は事実としてそう思った自分をあるがまま受け止める。
ここをまず心がけるようにしてください。



そうしたうえで「じゃあ自分はどうしたいのか?」を自分自身に問いかけていきます。



コップに水が半分しか入っていない
↓じゃあ自分はここからどうしたいのか?


例1)そういえばのどが渇いていたんだと潔く飲み干す

例2)せっかくだから半分継ぎ足しに行く

例3)草花を探してそのコップに摘んで活けてみる

例4)草花にあげる

例5)どうせなら新しい水を飲むために思い切って捨てて、水飲み場を探しに行く



と、様々な可能性が出てきます。


同人活動的自分の気持ちをあるがまま受け止める例


つまり同人活動を行う上で出てくる



「逆カプ厨全員くたばれ!」
「あの人ばっかりがABの神だと思われてて悔しい!自分のほうが先に推してたのに」
「正直この人の感想、嬉しくない…」



という気持ちはまぎれもなく自分自身が持った気持ちなので、



「そうだね、あのカプ厨、人の推しキャラを人でなしのサイコパスにしやがって悔しいし目障りだよね」


「そうだね、自分が先に推していっぱい作品作ってたのに、いない子に扱われて悔しいよね」


「そうだね、あの人からの感想を貰うたびに正直気疲れしているよね」


とまずは受け止めた上で、


「じゃあどうしようか?」と、自分自身に子供に対してするように、柔らかく優しく問いかけてください。




例えば
「逆カプ厨全員くたばれ!」
という場合、



「そうだね、あの逆カプ厨、人の推しキャラを人でなしのサイコパスにしやがって悔しいし目障りだよね。でも本当にむかつくのはそれだけなのかな?

「それだけじゃなくて私の目のつくところでわめきやがるから余計に腹立つ!!」

「目につくところって具体的にはどこなのかな?」

「ツイッター!!」

「うん、確かにね~。普通にキャラの名前で検索しても出てくるって相当だよねぇ。でも本当にそれだけ? 推しキャラの名前だけじゃなくて、カプ名でも検索しているよね??」

「…してる」

「うん、してるよね。じゃあ
質問①気にいらない逆カプをエゴサする理由は?
質問②あと、あなた(私)は歴代ジャンルでもれなく逆カプが地雷だったけど、ジャンル移転してからその逆カプはまだ憎たらしい??」

「質問①⇒逆カプをエゴサして創作の燃料にしてる」
「質問②⇒歴代ジャンルの逆カプは…今は気にならない」

「そうか、質問①についてはとりあえずおいておくけど、質問②については何で気にならなくなったの?」

「ジャンル移動してから、前のジャンルは追いかけなくなって、それに伴って推しカプの熱量は前とは低くなったし、地雷だった逆カプはどうでも良くなったからあまりエゴサしなくなった」

「そうだよ!あなた(私)は地雷だった逆カプを気にせずに過ごすことが出来ているし、別に地雷の逆カプをエゴサしなくても創作は出来てるじゃない!!
なら今ジャンルの逆カプもスルーできるよね? 結果として地雷だった逆カプを気にしないでエゴサしないで創作している選択肢を取れているんだから」

「…まあ、そうだよね。実際見なくなってからはどうでも良くなったんだし」

「じゃあどうすれば今ジャンルの逆カプをスルーできると思う?」

「まずツイッターの検索をかけないこと。
検索をかけないようにするなら、検索BOXを開けないようにする方法を調べてみる」

「他には?」

「ツイッターのタイムラインを見ていると必然的に逆カプの情報が入ってくるし、タイムラインは時間が溶けていっていつの間にか時間が足りなくなるから、タイムラインも見ない工夫をする」

「ならツイッター自体一度やめてみたら? ツイッターを見て有意義な情報を得て創作の糧になるならともかく、今の状態だと逆カプをエゴサしてイライラする危険性と隣り合わせな上、時間が足りなくて他にやりたいことが出来ない状態ならフラストレーションが溜まって、ますますやりたいことが出来ないのが自分らしいっていうイメージを強化しちゃうしね」

「うーん…、確かに。じゃあまずは1週間止めてみようかな」



といった感じで、自分自身に語り掛けていきましょう。



この際の口調は、子供に語り掛けるような柔らかなものがいいです。
ギスギスしたり尖った口調だと、ますます自分自身を傷つけて追い込んでしまい、自分と対話する=自分が傷つく嫌なものだという情動記憶が脳に刷り込まれてしまう恐れがあります。



他にも…


「あの人ばっかりがABの神だと思われてて悔しい!自分のほうが先に推してたのに」

「そうだね、悔しいね。
でもそれってあなた(私)の作品の認知度がないからかもしれないし、あの人の宣伝の方法とかも関係しているかもしれない。ならまず見てもらうことから始めてみようか?」

「…じゃあ、出来るだけツイッターで宣伝してみる…」



「正直この人の感想、嬉しくない…」

「そうだね、気疲れしちゃうよね。
でもあなた(私)はあなた(私)、この人はこの人で育ってきた環境が違うから感性もぴったり合うわけじゃないしそこはもう仕方がない」

「そう、かも…。でも悪気があるわけじゃなく送ってくれるこの人さんにそう思うのは申し訳ないんだよ…」

「そういう風に思えたあなた(私)はえらいよ。
じゃあ申し訳なく思う対策として、この人さんが貴重な時間を割いて感想を送ってくれたことにだけフォーカスして感謝してみよう」



といった具合にです。



・まずは自分の気持ちを受け止める
・「じゃあどうしようか?」と、自分自身に子供に対してするように問いかける。
・自分の至らなさを探して自分を責めたてるのではなく、自分が気づけた部分に細かく気づいてそこを自分で褒める


このことを意識して自分自身に問いかけてみてください。


まとめ

というわけで今回は

同人活動で一番やっちゃいけないのは、自分の気持ちを押さえつけることであり、


・脳は否定語を理解できない
・ピンクのパンダとコップの水理論から見えてくる、自分の本音を押し付けることの弊害
・負の感情が出てきたら、それを押さえつけるのではなく受け止める
・その上でどうしたいのか、自分自身に優しく幼子に対するように語り掛ける


というのが肝になってきます。


今でこそこんな風に記事を書いていますが、こう思うようになるまですごく時間がかかりました。


なにせ私の場合、こういった感情があるということ自体嫌で嫌で仕方がなく、潜在意識や無意識の力を知らなかったので、自分自身の気持ちを押さえつけたり否定したり封印したりして、少しでも出てきたら自分自身を「なんでこんなこと考えるんだ!馬鹿じゃないのか!?」とボッコボコに殴りつけるような言葉しかかけてきませんでした。



それが積もり積もってこじれてしまい、結果30年弱もの間、地雷である逆カプが目ざわりで仕方がなく、一日中イライラとムカムカに襲われ、それで体調を崩すくらい心身ともに蝕まれていましたし、感想に関してもジャンルでいらない子扱いされるのもその現状に拍車をかけている状態で、もうにっちもさっちもどうにも立ち行かなくなっていました。



そんな泥沼のような感情に30年弱漬かっていたわけですから、1日や2日でこれはどうにかなるものではない、どうせゴールは達成できるんだからと開き直りに近い割り切りでマインドを少しずつ整えていた結果、



同人活動以外でも自分の世界をたくさん持てるようになり、同人活動しかなくそれに依存していた時よりも思考も体もすっきりクリアな状態で、読みたい作品だけ読めたり、打算も下心も関係なく心から送りたいと思える人に感想を送ることが出来るようになり、結果的に感想やブクマやいいねが以前より貰える状況になっています。



一気にそう思えるようにならなくてもいいんです。
少しずつでいいんです。


そして、そういう自分の感情を押し殺さなくて大丈夫なんです。



私たちは社会的教育の中で、そうした自分のマイナス面な部分を表に出さず、蓋をしてやり過ごすことを求められてきました。



しかし、どんなに醜かろうとマイナスだろうと湧き上がる感情は自分自身の本音であり、それを無視したところで我慢にしかならず、結局のところ自分自身を偽り続けて心身ともに不調になり、下手をすれば人生そのものに幕を下ろしたいとまで追い詰められることもあるので、何の得にもなりません。



ましてや同人活動は数多ある趣味の一つでしかなく、趣味とは他人から何を言われてもやりたいと思えることだからこそ、私は同人女(男)の皆さんには楽しく同人活動をしてほしいと心から思っています。



なので、自分の気持ちに早く折り合いをつけるという考えを少しずつ手放していき、自分の気持ちはそれとして受け止めた上で、じゃあどうしたいのかを自分を貶めることなく自問自答をし、理想の自分として生きる(ゴール側)視点から物事を考えていくようにしましょう。



どうしてもそう思いたくても思えない、自分自身の負の感情に向き合えない、向き合うのが怖い、話を聞いて欲しいというあなたは、下記のサービスの利用もご検討ください。



ではまた。

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