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美術検定受けてみた!

久しぶりの投稿になります。この1ヶ月ほど、私は美術関連の本を数冊読んでいました。そして今日、2022年2月27日。今しがたオンラインで美術検定4級を受験してきました。

そして結果は、合格!

美術検定4級の合格認定証

まず美術検定って何?というか、通訳者がなぜ美術検定を受けてるの?など色々疑問が湧いてくるかも知れません。私も何故かうまく説明できません(笑)。ですが一つ言えるのは、知らなかったことを知ることは、いつになっても素敵なことだということです。

大学受験の世界史から始まった

そもそもの始まりは、大学入試の世界史でした。私は二年前に東京外国語大学を受験したのですが、この大学には二次試験があるので、私は英語と選択科目の世界史を受験しました。

今でも覚えているのですが、2020年の世界史で、最初の問題がある絵画を見てその作者と何主義の絵画かを答えるというものでした。

これがその絵画です。

この時は速攻で「ドラクロワだ!そしてこれはロマン主義だ!」と分かったので自信満々に回答したのですが、他の問題で大きく失点し、その年は東京外国語大学に合格できませんでした。

既に世界史を勉強することに楽しみを見出していた私ですが、文化史のところはどうも暗記の要素が強くて、特に絵画の作者とか印象主義という主義名を覚えるところは、あまり理屈がわからないために、覚えが悪かったのです。

そこで思ったのが、「受験が終わったら美術を勉強しよう!」ということでした。大学入試からなぜそうなるの?というツッコミが聞こえてきそうですが、通訳者としては何かに興味を持って勉強を始められることは非常に重要な資質なんですよね。

美術検定4級はこんな感じ

美術検定の4級は入門編です。試験対策問題集も「この絵は誰が書いた?」という簡単な問題がズラっと100問並んでいます。60点くらいが合格点だそうです。暗記がそのまま対策になるので、4級は相当簡単だと言えそうです。

とはいえ、これまでの暗記だけではダメだと思いました。それに大人になるほど「なぜこの画家はこれを書いたのか?どんな時代背景があるのか?」という背景知識を欲するものです。そこで美術関係の本を数冊、読んでみました。

美術検定4級対策

『この絵、誰の絵?』佐藤晃子著 美術出版社 
(カメラで撮影)

まずはこの本で絵と作者を結びつけます。4級の公式テキストになっているので、対策に直結しています。2,200円とちょっと値が張るのは、カラーで絵を大量に掲載しているからでしょう。

まずは作者とか作品名とかの名前に親しみを持たないと、他の本で出てきた時に「あ、これはティツィアーノだ!」と反応できないと思います。そういう意味でこのような暗記本は大変重宝しました。

でもこれだけでは大学入試と同じです。大人の教養に落とし込むためには、そこに「なぜ」を織り込まないといけないと感じていました。そこで以下の本も読みました。

齋藤孝のざっくり!美術史 祥伝社
(カメラで撮影)

斉藤先生の本は学生時代からずっと読んでいて、僕の中では『書く力』『聞く力』などがお気に入りです。そんな先生は2009年に美術史の本も書かれていたようです。この本では絵は殆ど出てきませんが、先生が厳選した5ジャンルのベスト10をじっくり紹介しています。その絵がどんな人によって書かれたのか、当時の時代背景は何か(ルネサンスや産業革命など)、そして芸術家はどんな生涯を送ったのかなど、読み物としてじっくり読みたい一冊です。

他の美術本ですと解説文と絵が混在していて、忙しく視線を動かす必要があるのですが、斉藤先生の本は文章が基本なので、美術の哲学・思想とでもいうべきところを集中して学べます。「これが大人の欲しかった一冊だ!」という感じです。

『東京藝大で教わる西洋美術の見かた』 佐藤直樹著 世界文化社
(カメラで撮影)

こちらはちょっと難しかったですが、読了感もひとしおです。いわゆるメジャーな絵画の解説をしても、東京藝大生は全て知っている内容。この本は初心者レベルではなく、藝大で教わる美術史という、少しレベルの高い本です。とはいえど、解説文を読めば絵画の鑑賞はできるので、初心者の私でもなんとか読むことができました。美術検定4級に直結しているとは言い難いですが、絵画の見方を知る上では非常に重要な一冊です。

『これだけは知っておきたい「名画の常識」』中村麗著 小学館101ビジュアル新書
(カメラで撮影)
カラー版 教養としてのロンドン・ナショナル・ギャラリー 木村泰司著 宝島社新書
(カメラで撮影)

これら二冊の本は、『東京藝大〜』と『この絵、誰の絵?』の中間を行く感じの内容です。メジャーな絵画を扱っているし、他にもなぜ宗教画が描かれたのか、ルネサンスとは絵画史においてどんな意義があるのかなど、非常に納得感が得られる一冊になっています。これら二冊の内容については次回以降の投稿で少し触れたいと思います。

『知る、わかる、見える 美術検定4級問題 入門編』 美術検定実行委員会・編
(カメラで撮影)

仕上げは問題集です。『この絵、誰の絵?』では作者のみが問われていましたが、流石に検定対策問題ではそれ以外の視点からも出題されています。例えば「デューラーはどこ出身ですか?」とか、「マネの『草上の昼食』はなぜ当時スキャンダルになったのでしょうか?」など、少しだけ踏み込んだ質問も見られます。暗記する必要はないですが、作者だけではなくて解説文なども少しは意識して読んでおいた方がいいなと思いました。

このような対策をして、試験を受けた結果、96/100で無事合格できました!美術専攻でもない私なので、美術についての知識は殆どないのですが、ここまでの勉強で学んだ内容については、備忘録も兼ねて、次回以降の投稿で少しずつ文字化していきたいと思います。

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