
初ドバイ!②
1月30日。ドバイ二日目。これを書いているのは三日目の早朝です。昨日から通訳の現場である、Arab Health 2023という展示会に入らせていただいています。この記事ではそのことについて主に書こうと思います。
Arab Health 2023は、ドバイのWorld Trade Centerという駅から歩いて数分のところにある、それは大きな展示会場です。名前の通り、世界中からトレードを求めて人がやってきます。
Healthというくらいですから、医療に関係のある世界中の企業が展示します。医療といってもその領域は果てしなく広く、他企業のブースを回るだけでも、難しい用語が沢山ありました。例えば infrared thermometer, ophthalmology, transducer, hemodialysis, peritoneal, bio-absorbable, endoscopeなどです。
うーん、医療用語は9年ほど前に医学英語検定という試験対策で集中的に勉強しましたが、時が経つと忘れているものも多く、定期的に思いだせるような機会が大事ですね。
前日に撮った会場前の写真がこちら。後で気づいたのですが、ここは別の入り口だそうで、実際は使いいませんでした。いくつ入口があるんだ・・・。

私は何百もの展示企業のうち、お客様のNitta M&Tというタイに拠点を置く会社の展示ブースで通訳をさせていただくことになります。糖尿病患者がインスリンを注射した後、注射針を安全に入れて廃棄できるような針捨て箱を展示しています。
会場ではすでに多くの企業が展示の準備を行なっていました。そして10時の開始まで約15分おきに、「会場に入って準備してください」という会場の放送が英語とアラビア語で流れます。
ここで写真が撮れたブースのうち、いくつかをご紹介します。まずは私たち、Nitta M&Tのブースから。今日からここで4日間、展示会通訳です。

ヨーロッパのベルギー展示会場🇧🇪

こちらはポルトガル🇵🇹

ルクセンブルグ🇱🇺

スロベニア🇸🇮右上に小さく I feel S LOVE Niaと文字っていた。

チェコ共和国🇨🇿。チョコの経産省も応援している。国旗を出すと可愛い。

フランス🇫🇷。他国よりスペースが広く、大御所感がある。

スペイン🇪🇸

トルコ🇹🇷展示者の一人と話すと「トルコのテレビはクソだからNHK見てる(He said he watches NHK because TV in Turkey is garbage)」とのこと。

イタリア🇮🇹どこもそうだけどブース前に美人を配置して男の視線をさらっている。

そしてドイツ🇩🇪

ここからはアジア。まずはお隣の国、韓国🇰🇷。壮大な展示ブースを誇る。国を上げて攻めている感じが伝わってくる。

台湾🇹🇼も中々大きかった。

写真はありませんが、中国もかなり大きなブースをドカンドカンと数カ所に分けて出していました。
ここまででお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。日本はどうなの?と。残念ながら、私が昨日見た限り、日本のブースは全くありませんでした。業界や展示する会場国との距離によって変わるのかも知れませんが、Arab Healthだけで言うと、日本の存在感は皆無と言っていいかも知れません。
残念な日本は今は置いておいて、仕事の通訳へと集中しましょう。Niitaブースには開場の10時からポツポツとですが、お客さんが見にきてくれました。
一方で、来てくれた人は誰でも商談をしたら良いかと言ったらそうではなく、展示企業のノウハウを盗もうとしている製造業者も中にはいるそうです。そういうところとはまともに話をすると時間の無駄となってしまうので、私たちの製品を売ってくれる販売代理店を見分けつつ、出来るだけ多くの人に対応できるようクイックに商談を進める必要があります。
効率化するために、ブースに寄ってくれた人には Are you a distributor? (販売代理店ですか?)とまず聞き、Yesと返って来ればWhich country? (どちらの国ですか?)とフォローします。Arab Healthに来ている時点で、お互いに何を求めているかは明らかなので、正しい人と会話することが出来れば、連絡先の交換までは秒で済むこともありました。
私はいわゆる「営業」をしたことが無いので、営業の方が相手からもらった名刺に付箋をして、忘れないうちに会話内容をざっと書き込んでいるところに感心しました。展示が終わったら名刺をもらった企業を一覧化して、早速連絡を取る(もしくは先方から連絡が来る)必要がある為とのこと。営業のお仕事は本当に大変そうでした。
UAEが開催国ということもあって、来場者の中でも中東出身者が多い印象でした。覚えている限りでもエチオピア、コートジボワール(Ivory Coast)、ベラルーシ、ポルトガル、オランダ、ロシア、カタール、クゥエート、UAE、インドなど、様々な国の人が訪れました。改めてグローバルな展示会だなと思い知らされます。
一方で北米の来場者はあまりいなかった印象です。もしかすると月曜にはフライトが間に合わず、火曜日以降からやってくるのかも知れないと社長が話してくださいました。
1日目は18:00に終了し、片付けをして会場を後にしました。立ち仕事はやはりキツく、ホテルまで歩いて行ける距離で助かりました。初日に出てきた単語の英訳も少しは調べておきたいな。
それにしても、ドバイにおいて日本の存在は本当に皆無でした。海外に出ない内向き思考の日本人を批判する本を見たことがありますが、その論調に賛成するかはさておいて、この現状を見るとそんな本の一冊も書きたくなる気持ちは理解できます。
というわけで、展示会のお話でした。二日目の今日も頑張ります!