「ヴァイオリン協奏曲」 メンデルスゾーン|心が折れそうになったときのプレイリスト 第113曲
<タイトル>
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
<作曲者>
フェリックス・メンデルスゾーン
<おすすめCD>
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
ヒュー・ウルフ(指揮)
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
<解説>
ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーのものとあわせて、いわゆる「4大ヴァイオリン協奏曲」と呼ばれる名曲です。
有名な曲ですので、おそらく聞いたことがあるかと思います。
ノーブルな中にメランコリーをかかえる第1楽章、美しい第2楽章、打って変わってうきうきする第3楽章からなります。
一説にはフェリックスの姉・ファニーが作曲したともいわれます。
それどころか、メンデルスゾーンの有名曲のほとんどが、実はファニーの作品であるとする学説さえもあるんだとか。
メンデルスゾーンはユダヤ系の名家であり、フェリックスの祖父・モーゼスは哲学者として有名です。
フェリックスは神童として生を受け、モーツァルトの再来とまでいわれ、輝かしい一生を送りました。
おまけにイケメンでモテモテだったようです(ちっくしょーっ! 汗)
しかし彼の死後、ナチス・ドイツの台頭にともなう反ユダヤ主義の一環として、メンデルスゾーンを含むユダヤ系の「3M」と呼ばれた音楽家――あとの二人はマイアベーアとマーラーは糾弾の対象となり、演奏を禁じられた期間もありました。
メンデルスゾーンはまた、現在も名オーケストラとして名高いライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者に任命され、親友であったシューマンの作品の初演を手がけたり、音楽家の育成にも熱心で、ライプツィヒ音楽院(現在のフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学ライプツィヒ)も設立しました。
ほかにもバッハのマタイ受難曲を復興するなど、その功績は枚挙にいとまがありません。
ここではヒラリー・ハーンさんのCDを紹介させてもらいましたが、手に取りやすいものを入手するのがよいのではないでしょうか。