#500 コトバを眺め ダーウィンの進化論に異議
ダーウィンの様に、進化は現在も進行中であるという見方に、そのまま賛成し難いばかりか、遺伝学者の様に実験室内で突然変異が起きるからといって、それをそのまま自然でも起きているかの様に要請するのは、事の順序を誤るものとしなければならない。とくに、その突然変異がでたらめなものである、というにいたっては、もはや自然を侮辱し、これを冒涜するものであるといっても、過言ではない。われわれの自然は好き好んでそんな無駄や気まぐれをしない自然である。自然には、自然によってたつ経済があり、種社会はまた種社会で、それを維持していくための、経済というものがあるからである。
1966年の私の自然観に記せられる今西錦司さんのコトバ。ダーウィンの進化論にある突然変異が始まりに変化が起こる事に異を唱える。人間環境ではなく地球環境に沿って自然となる。自然は完璧なもので、という考えには賛成である。何かが足りなければ足され、何かが多ければ引かれる。これは人間にもあてはまる。環境により棲み分け生を育まれている。
今西錦司先生は私の好きな先生の一人です。