南インドカレーの合理性仮説(ただの妄想)
昨日と今日と、わたしは南インドカレーを作っている。
ただカレー初心者が南インドカレーを作ってみるとたくさんの疑問が湧いてくる。
いままで当たり前だと思っていた工程がぶち壊される...。
作っていて大丈夫なのかと不安にも感じる。
なのに、できあがったカレーがはちゃんとおいしいという不思議。
そんな今朝、カレーを作りながら頭を巡っていたことをここに記させていただきたい。
【目次】
1.そもそもなぜ南インドカレーをつくるのか?
2.カレーの原点
3.南インドカレーの不思議4選💭
4.南インドカレーの不思議4選💭たる所以考察
5.南インドカレーの合理性仮説(妄想)
とりあえず!今朝のカレープレートのご紹介🍛
・ケララカレー(ケララ式チキンカレー)🐓
・ゴアンプロウン(ゴア式エビのココナッツカレー)🦐
・セロリとルッコラとレーズンのクミン風味サラダ🥗
・昨日のイノシシビンダル🐗
美味しカッッタ。どれも私の好みの味に仕上った。今日のカレーはココナッツベーズでまろやかだったので、酸味の強いビンダルーとの相性もよかった。同期弟子も美味しいって食べてくれてわれは満足じゃ😂笑
そして昨日から参考にしているのはこちら、ナイル善巳さんの「南インド料理とミールス」というレシピ本
では、本題へ。
1.そもそもなぜ南インドカレーをつくるのか?
非電化工房に弟子入りしてからお客様にカレーを振る舞う機会がにめぐまれ、美味しいと言ってもらえることにこの上ない喜びを感じていた。
しかしその一方で、「私のカレーはここままでいいのか?」という風に感じるようになってきていて...
そんな私はもっとちゃんと納得できるカレーが作れるようになりたいと思い、まず原点に立ち返ることにしました。
2.カレーの原点
私のカレーライフの原点は、2年前に行った南インド🇮🇳
一見荒く適当なスパイス投入をしていて且つ短時間で、ものの見事に美味しいカレーをつくってしまう姿に惚れた。まさにスパイスの魔術師だった。イケオジも多かった。
当時作り方も教えてもらったけど、何いってるかわからないし適当だし知らないスパイスばっかりでほぼほぼ身にならなかったのだが(笑)
ただ毎食のカレーがうますぎたのだけは忘れられない。
南インドカレーでは、あっさりさらさら系カレーが主流でお米と一緒に食べることが多い。南インドの小汚いカレー屋さんでは永遠におかわりをさせてくれたので気づいたらお腹が爆発事件を毎日繰り返していた💣💥至福な苦痛だったあ〜🤤
宗教の関係もありベジタリアンが多いので野菜カレーも多い。コクを出すにはココナッツミルクや豆を使うことが多く、主力となるスパイスはマスタードシード・カレーリーフといった感じ。その時はもう全てのスパイスもカレーも初めましてで、食べれば食べるほど刺激的で世界広がって寿命が延びていく感覚を得た。
そんな当時の感動を大切にしたい!南インドカレーのレシピをもう一度見直したい!ちゃんと南インド料理をものにしたい!と思い立ったのだった💪
(てかほんと、南インドたのしかったなああ!笑 )
(ふうちゃそ、すきいい!!)
3.南インドカレーの不思議4選
昨日はこの本のポークビンダルーを参考にイノシシカレー作り、昼過ぎにパイヤッサムという南インドのデザートをつくってみたが、なかなか美味しい🍨
この本すごくいい感じ。南インドカレーの特徴がわかりやすくまとめられているし、レシピも簡単で分かりやすい👍
「ナイル善巳さんの味付け好きかも!もっともっと自分の好き系カレーを作りたい!」と昨夜レシピを漁り作戦を立てていたところ✍️
何やら疑問がふつふつと湧き上がってくるではないか...💭
「なぜ玉ねぎはみじん切りではなく、薄切り?」
「飴色玉ねぎをつくらなくていいの?」
「ニンニクとショウガは玉ねぎの後に入れるの?」
「パウダースバイスを炒めた後にトマトを投入?」
などなど…
まとめると特徴としてあげられるのはこちらの4点(以下 南インドカレーの不思議4選💭)
【南インドカレーの不思議4選💭】
①テンパリングをする
②玉ねぎは薄切り
③油→玉ねぎ→ニンニク・ショウガの順で炒める(玉ねぎが色づくまで)
④トマトはパウダースパイスの後に投入
前提として私の普段の作り方は、水野さんのゴールデンルールをベースに組み立てられているため、この違いがすごく気になった。
また、玉ねぎの切り方や炒め方やトマト投入のタイミングに関しては水野さんが書いていた記事があったのでだいたい把握できたが、他はネットでも情報がない…
「ではとりあえず作って違いを体感してみよう!」作戦に乗りでたのだった🏃♀️
今回は作ったのは、基本のケララチキンカレーとボアンプロウン(ゴア式エビのココナッツカレー)
不安になりつつレシピに身を委ねて作り、南インドカレーの不思議4選💭のたる所以を考察してみた。
4.南インドカレーの不思議4選💭たる所以考察
①テンパリング
テンパリングとは、油にスパイスの風味をうつし料理の仕上げに投入して香りを加える手法
これはいわずとしれた南インドで特徴的なスパイス使いなので、そこまで言及しないが、これは調理過程で逃れらないスパイスの香りの揮発を防止しいきいきしたスパイスの香りを楽しむことができる。
↓やってみて
いつもはじわじわと深まっていくホールスパイスの強い香りが、最初から最後までずっと楽しめて嬉しくなった!🌶うま〜
②玉ねぎは薄切り
わたしにとって玉ねぎみじん切り時間は癒し時間なので、少し寂しかったけれど…
↓やってみて
やっぱり薄切りは早いね(笑)時間は普段の2/3程で刻み工程終了!
③玉ねぎ→ニンニク・ショウガの順で、玉ねぎが色づくまで炒める
これが一番の疑問だった。
「ニンニク・ショウガは油に香りをうつしてから」だと思い込んでいた。
落ち着いて考えてみると、ショウガは脂溶性且つ水溶性だから玉ねぎからでる水分にも香りはうつりそうだが、脂溶性のニンニクはうつりづらくなるんじゃないか?
なんて少し不安もあったけど
↓とりあえずやってみて
👀大きな気づきは2点
①短時間で炒め終了
ニンニク・ショウガの香りがうつっていくのと同時に玉ねぎの加熱も進んでいるため、ちょうど玉ねぎが色づくタイミングで両方が完成!
普段はじっくりと①油→②スパイス類→③ニンニク・ショウガの香りが油にうつるのを待つ④玉ねぎ投入して飴色まで炒めるという工程と比較すると、
それが①油→②玉ねぎ(途中でニンニク・ショウガを投入)といった具合に簡略化されていて短時間で仕上がる。なんたるレシピの効率化。
②あっさり南インド風カレーにふさわしい香り方を生じさせる
危惧していたニンニクの香りだが、食べてみたところちゃんと感じる。
ただ普段よりも弱く少しフレッシュさも感じるところが違っていた。これは好み問題だね!前述したように南インドカレーならではのあっさり系のカレーに仕上げたいならはこの香り方がむしろふさわしいじゃないかと感じた。
④トマトはパウダースパイスの後に投入
↓やってみて
・食べた時に感じるトマトの酸味が心地いい。これも好み問題だ🍅
・パウダースパイスの香りと油がよく絡み合い、馴染み感最高!
水野さんの記事にも記載されている通り、、素晴らしい。
トマトの水分が鍋中に入る前、にんにく、しょうが、玉ねぎが脱水して油がにじみ出ている段階で、パウダースパイスを加えたいからである。
結果、スパイスは、油と絡まり、強い熱を受けながら焙煎するような形で香味と風味を出すことになる。このプロセスを取るとカレーがメリハリのきいた仕上がりになる。
5.南インドカレーの合理性仮説(妄想)
総じて、南インドカレーの不思議4選💭は
①短時間で仕上げる
②スパイスの香りを無駄なく活かす
③あっさりさらさら系のカレーに仕上げる
これらの要素を満たすため、
つまりは速さと香りと美味しさを全て実現するよう巧みに設計されているんじゃないか?南インドカレーは至極合理的なレシピなのではないか?👳🏽♂
知って知らずか日々の生活の中から原理を見出しカレー作りに落とし込む。
なんて合理的で洗練された素晴らしい食文化なのでしょうか。
知らんけど(笑)
そうして、ここに南インドカレーの合理性仮説(ただの妄想)が降り立ったのでした...
ということで、次回はこの南インドカレー合理性仮説を検証をしていきたいと思います!
「同じスパイスカレーの4点を普段のゴールデンルールに従って作ってみると違いは生じるのか?」
「個人的においしいカレーはどちらなのか?👀」
探っていきたいと思いますー!!!
楽しみ〜〜〜!てかインドいきたい〜〜!