武蔵境・ノリズコーヒー|アイスレモンコーヒーで一足早く初夏を香る
桜が散り、春の陽気から初夏の軽風や照りに移り変わりつつある今。ふとアイスコーヒーが飲みたくなりました。そんなときにピンときたカフェがNORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)です。
自家焙煎のスペシャルティコーヒーを扱うノリズコーヒーには、期間限定で提供される「アイスレモンコーヒー」なるものがあるとのこと。アイスコーヒー気分が高まっている今にぴったりな、うれしい便りでした。
NORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)
武蔵境駅から徒歩約6分、喧騒から抜けた道路沿いにNORIZ COFFEE(ノリズコーヒー)があります。店主の田中宣彦さんはコーヒー担当、奥さまの遥さんはスイーツを担当し、ご夫婦二人三脚で営んでいるカフェです。
平日でも列ができると聞いたので、早めにむかうことに。開店15分前に到着すると一番のりでした。
アイスレモンコーヒー×フルーツロールケーキ
はじめに席を確保し、カウンターで注文します。席にメニュー表はないので、SNSを参照して事前にざっくりと決めておくとスムーズですよ。
店内は2名がけ4つが壁沿いに配置され、こぢんまりとした広さです。意外にも席の間隔が広めにとられていたので、窮屈さを感じませんでした。
ワークカウンターとの距離がほどよく近く、ハンドドリップの手さばきを気兼ねなく眺められます。
ノリズコーヒーに訪れた決め手であるアイスレモンコーヒーは即決。せっかくなので「アイスレモンコーヒーと相性のいいフードメニューはどれですか?」とたずねたところ、フルーツのロールケーキをおすすめしてくれました。
スイーツを手がける遥さんのおすすめなのでこちらも即決。やさしさから「ほかのスイーツでもおいしくいただけますよ」と言葉をそえてくれました。細やかな気づかいに心が温かくなります。
わたしの横では連れがコーヒー豆の説明を受けていて、ご夫婦ともに親切な接客です。浅煎りから深煎りまで、7種類のコーヒー豆から選べます。
毎年4月からはじまるアイスレモンコーヒー、通称「レモコ」。浅煎りのコーヒー豆で淹れたアイスコーヒーと自家製レモンシロップ、シロップ漬けのレモンスライスをトッピングした、初夏にぴったりなアイスコーヒーです。
グラスの底にレモンシロップがあるので、ステアしてから飲んでくださいとのこと。薄口のオールドグラスに注がれ、口あたりの心地よさが際立ちます。初めはそのまま、上澄みのコーヒーをいただきました。
浅煎りコーヒーのライトな風味とレモンの酸味が軽やかで、紅茶に似たさわやかさ。浅煎りコーヒーとレモンの組みあわせが新鮮で思わず「おいしい……!」とつぶやいてしまいました。
まぜる前なので甘さレスでストレートティーに近い飲み心地です。夏日にはごくごく飲めそう。レモンのフルーティな風味の奥にコーヒーの果実感や甘さがあり、軽やかでも奥行のある味わいです。
残り1/3くらい飲み進んだところで、混ぜるのをすっかり忘れていたことに気づきました。それくらい浅煎りアイスコーヒーのおいしさが衝撃的だったんです。
初めの数口でコーヒーを味わったあとは、底からしっかり混ぜておくのをおすすめします。
「レモコとご一緒に」とおすすめされたフルーツのロールケーキは、3月下旬からはじまった春限定のスイーツです(2024年は4月27日で終了)。かわいらしいピンクのプレートにのせられてやってきました。
ふわふわときめ細やかなスポンジは、フォークを押しこむ力に負けないくらいの弾力をもちあわせています。惜しげもなくたっぷりと使われたクリームとの食感バランスがちょうどいいです。
旬のいちごはそこまで大きくカットされているわけではないものの、はじけるようにフレッシュな甘酸っぱさが広がり存在感大。くちどけがよく上品な甘さのクリームによって、果実感が引きたちます。
もちろん、アイスレモンコーヒーとの相性もばっちりでした。
コーヒーのペアリングは素直に聞いてみるが吉
ノリズコーヒーに訪れたのは、平日かつ雨の日。退店する頃にはわたしを含めて3組で埋まっていたので、休日となると開店待ちしたほうが確実です。
いつも深煎りばかり選びますが、ノリズコーヒーのアイスレモンコーヒーをきっかけに、浅煎りコーヒーのおいしさに気づきました。フルーツのロールケーキともマッチしていて、おすすめのペアリングを聞いて正解です。
次に訪れる機会があれば、フードメニューのなかで気になっているフレンチトーストにあうコーヒーを聞いてみたいな。