気がつけば今や転生アニメの大ブーム
今プライムビデオを開いてみると、アニメでは転生ものばかり目立ちます。
昔ももちろん転生ものはありました。
私が転生と言って真っ先に思い出すのは、千葉真一や沢田研二、そして今話題の真田広之が出ていた「魔界転生」です。
当時は面白くて食い入るように見ていました。
転生というのは、生まれ変わるということです。
もう一つ輪廻転生という言葉がありますが、こうなると生まれ変わりを繰り返すという意味になります。
では、なぜ今この転生がブームになっているのでしょう。
なにか深い理由がありそうなのなので、ちょっと探ってみましょう。
生まれ変わるというのは、不死とは違います。
不死は今の自分の命を永らえるということですが、
転生は新しく人生をやり直すということです。現世とは全く違った“異世界”で、新たな人生を始めるのです。
つまり、不死は今の自分を肯定していなければなりません。
しかし、転生は今の自分を否定しているのです。
現代の社会では、競争の激化や成果主義の中で中々成果を上げられない焦り、就職難や不安定な雇用環境、様々な格差や老後の不安が存在する厳しい現実にさらされています。
そこから一時的にでも、目を背け、忘れさせてくれる、さらに異世界で再挑戦できるという、いわゆる“現実逃避”を求めていることの表れだと言えます。
現実社会では、自分は何もできないという無力感もあるでしょう。
それは、それまで受けてきた教育とは明らかに違う、想い描いていたものとはかけ離れた世界です。
それは、「動会の徒競走は順位を競うからやめよう」というような、“ぬくぬくした”ところから放り出されれば、無理もないことかもしれません。
又、一度の失敗で大きな敗北感を味わい立ち直れないというのも、子供のころから失敗を経験させていない過保護のせいでもあります。
学生のうちに小さな失敗を繰り返させて、そこから自分なりに何を学ぶのか、ということをしていないから、社会に出て一度失敗してしまうと人生終了のように錯覚し、挫折してしまうのです。
「獅子は我が子を千尋の谷へ突き落す」ということわざもあります。子供のうちに敢えて苦労を強いて経験を積ませることの大切さを説いているのです。
しかし、それでもみんなやり直したいのです。
転生アニメでは、過去の自分の能力を活かして生まれ変わった世界で活躍します。
だから自分もまだまだチャンスはある、やり直せると、希望を与えてくれるのです。
困難を乗り越えていくサクセスストーリーは時代を超えて受け入れられてきたのです。
かくいう私も今転生アニメにはまっていまいる一人です。
面白いですものね。
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