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但馬屋老舗 さんの「荒城の月」(大分県竹田市)~今週のいとお菓子 Vol.05~

こんにちは。お菓子大好きMDの角田です。
このnoteは、大好きなお菓子の備忘録として不定期(可能な限り週次でw)にアップしていきます。

今回のお菓子はこちら。

但馬屋老舗 さんの「荒城の月」

但馬屋老舗 さんの「荒城の月」

今回ご紹介のお菓子はだいぶご存じの方も多いと思うのですが、改めてご紹介させていただきます!大分県竹田市の老舗・但馬屋老舗 さんが作られている「荒城の月」です★
創業文化元年(1804年)!
旧岡藩御用菓子司!!
大分県で一番古い和菓子屋さん!!!
そして荒城の月!!!!
・・・滝廉太郎!?
もう、めちゃくちゃおいしい和菓子なんですが、お味もさることながら、紹介するときの、パワーワードがふんだんに盛り込まれていて、どこからご紹介しようか迷うくらい笑
さぁ、さっそく行ってみましょう★

あわ雪と黄身あんの至高の調和

あわ雪のやさしさに包み込まれる、黄身あんの上品さ

まずはそのお味から。
黄身あんを、あわ雪で優しく、ふわっと包んだ、上品でしっとりの食感。
これね、最初にこのお菓子にたどり着いた人は、びっくりすると思うんですよね。一見、白皮のお饅頭に見えるのですが、外側のあわ雪(淡雪)がいい仕事してる!!
あわ雪(淡雪)は、歴史と伝統がふんだんに重なったとっても繊細で奥深い和菓子です。水を加えた寒天を火にかけて溶かし、砂糖を加えてしばらく煮詰めたものに、泡立てたメレンゲをあわせて固めたものです。
このあわ雪(淡雪)に包まれた外側は、まるで春先のふわふわした消えやすい雪のように、ふわふわで、しっとり、ぷにぷにの初体験の食感を楽しめます★
また、中には繊細な甘さと上品さを演出する、黄身あんが入っていて、白あんでは出せない上品な甘さが、あわ雪の食感を後追いしてきます。
たぶん、というか絶対に「荒城の月」初体験の方は、びっくりすると思います!単純なお饅頭と思うなかれ。見た目、食感、その上品なお味。すべてが想像を超えてくる、大分を代表する至高の銘菓です★
お菓子で雪解けを演出できるなんて、とっても日本的なわびさびのきいたお菓子だと思います!

まさに大分の至高の銘菓です!

旧岡藩御用菓子司としての歴史

この至高の銘菓「荒城の月」の歴史はとっても深く、作られている但馬屋老舗さんは、大分県下で一番古いお菓子として、その創業は創業1804年までさかのぼります。
旧岡藩時代(江戸時代・豊後国・岡藩)にまでさかのぼります。豊後の国で一番の石高を納めていた岡藩(竹田藩と呼ばれる方も多いようです)の藩主・中川家の御用菓子として生業を起こしたのがきっかけ。
お店にも伺ったことがあるのですが、もうこのお店が何とも言えず素敵なんです★
その佇まいは凛として美しく、歴史をビシビシ感じる門構え、多くの茶人に愛された茶室や、幔幕や暖簾など、一歩お店に入れば、岡藩時代の空気を感じられる素敵なお店です。
※詳しくは但馬屋老舗さんのHPを見ていただくと良いと思います。

※但馬屋老舗公式HPより

始まりは「夜越の月」という菓銘だった!?

そして、岡藩主中川家に献上していた当時の菓銘は、なんと「夜越の月」。
現在の「荒城の月」ではない菓銘で、お殿様に寵愛されていたお菓子なんです。
なぜ、菓銘が変わったかというと、そこには大分を代表する有名人「滝廉太郎」先生の影響があるようです。これは後ほど詳しく。
ただし、菓銘は変わるとも、その製造方法は変わらず。豊後国・岡藩時代から今日まで、製法を受け継ぎ、丁寧にひとづずつ手作りで作っているとのこと。まさに銘菓。
200年を超えて、大分県の代表となる至高の銘菓には、やはり伝統と歴史、変わらないものを大切にする日本時の粋が詰まりまくってますね★

夜越の月からの、荒城の月

滝廉太郎先生の名曲「荒城の月」との関係

大分には楽聖と呼ばれる音楽家「瀧廉太郎」先生がいらっしゃいます。
瀧廉太郎先生は、明治時代に出身地である大分県竹田市で作曲活動を行い、代表曲「荒城の月」も、岡城址をイメージして作曲されたという、大分県・竹田市・旧岡藩とすごくつながりの深い方だったようです。
この竹田(旧岡藩)を代表する名曲の名前を、昭和9年に「夜越の月」から「荒城の月」とし、菓銘につけられたとのこと。

荒城の月を作曲した滝廉太郎先生像(@岡城址)
後ろは、大分の大自然「くじゅう連山」

はかなさと月をテーマにした2つの「荒城の月」

ここからは、僕の推論です。
滝廉太郎先生の名曲「荒城の月」の歌詞は、廃城となっていた岡城址をみながら、季節の移ろいと時代の変化、世の中の無常、盛者必衰、栄枯は移るなかで、変わらず照らす月などを読み、世のはかなさを歌ったものだと思います。
対して、お菓子の荒城の月。夜越の月と呼ばれていたこのお菓子は、お味はまさしく、はかなく消える春の雪解けのようなお味。また、昔から岡藩の方々に受け入れられ、変わらぬ有りようで続いてきた伝統。
この2つの、「はかなさ」「月」をテーマにしたものが、組み合わさり菓銘として採用されるに至ったのではないかなと考えます。
2つの「荒城の月」が、この竹田という地で重なり合ったことは、まさしく奇跡であり、竹田でしか成しえないことだったのでは?と強く感じます。

岡城址公園の二の丸・本丸跡地
※次は桜の季節に来てみたいです

こんな奇跡みたいなお菓子が、日本にはまだまだあるはず!
竹田や大分の方もちろん、日本中のたくさんの方に、伝統銘菓を知ってほしい!そんな思いに改めて気づかされる、そんな銘菓です★(僕だけかなw)

じつはもう一つ 岡藩歴代藩主のお茶の友「三笠野」

じつは但馬屋老舗さんには、もう一つ伝統銘菓があります。
岡藩の歴代藩主のお茶の友として、殿様から絶対的な支持を受けていた「三笠野」というお菓子です。
写真を見ていただければわかると思いますが、これもね、本っっっっっっ当においしい菓子です!これは別の機会にご紹介させていただきますので、お楽しみに★

殿様が愛した銘菓「三笠野」
これも超絶美味しかった★

1月~3月は「ちょこの月」

この荒城の月、実は1月~3月の期間限定で、「ちょこの月」という特別仕様も販売されているようです。この期間は、バレンタインデー・ホワイトデーの菓子業界では、年間を通じてのビックイベント。この期間限定で、荒城の月をベルギー産の高級チョコレートでコーティングした特別版の「荒城の月」を味わえるようです。
ちょっぴりビターな、大人のお味で、特別な方への贈りものにぴったりの逸品です。気になった方は、ぜひ但馬屋老舗さんのオンラインショップへ★

但馬屋老舗さんとは?

「荒城の月」を作られているのは、大分県竹田市にある創業文化元年(1804年)旧岡藩御用菓子司の但馬屋老舗さん。
前述しておりますが、大分県で最も古いお菓子屋さんです。凛としたたたずまいが本当に素敵なお店ですので、ぜひ行ってみてください★

但馬屋老舗

  • 所在地    〒878-0012 大分県竹田市竹田町40番地

  • 電話番号   

  • HP      https://tajimaya-roho.co.jp/shop/

  • 営業時間   9:00~18:00

  • 定休日    元日、他年数回(※隣接の茶房は、毎週火曜日が定休日)

気になった方はこちら

但馬屋老舗 さんの「荒城の月」いかがでしたでしょうか?
気になった方は、ぜひ下記からチェックしてみてください。
※ちなみに荒城の月、日持ちのしないお菓子なので、見つけた際には即購入をお勧めします!

旧岡藩御用菓子司 但馬屋老舗 公式HP

旧岡藩御用菓子司 但馬屋老舗 公式オンラインショップ

「荒城の月」は、ふるさと納税でも返礼品になっているようです!

改めて、近々必ず伺います!!!

ということでまた次回☆

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Keiya Tsunoda
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