#1 今年の概要と開催判断 - 岩壁音楽祭2020
6/6(土)-7(日)に開催の「岩壁音楽祭2020」に向けて、準備段階でなにをやっているのかを連載。“オープンソースなフェス”として継続していきます。
*岩壁音楽祭2020の開催日は10/31(土)-11/1(日)に変更となりました。(2020/4/10)
年明けに2020の開催発表と第1弾アーティストを公開し、先日 第2弾アーティストをリリースしました。2019と比べて2020はどこがグレードアップしてるのか。そして新型ウイルスの状況を受けて岩壁音楽祭で検討した項目についても公開します。
開催当日まであと3か月。
フェス初開催の内情を公開して
昨年5月に「岩壁音楽祭」という野外音楽フェスを立ち上げました。
フェスはおろか、野外イベントも開催したことのない素人たちが地方の採石場跡で初開催。
無謀すぎる挑戦でしたが、フェスの知見・経験をもったプロたちに助けられ、何とか形になりました。
素人でも知見を借りて野外音楽フェスが開催できた。
これはもしや、得た知見をどんどん公開して誰でも使えるようにすれば、フェスに限らず色んなチャレンジが各地で起きて超楽しいのでは。
そんな思いから立ち上げの内情・収支・施策や失敗まですべてを公開。"オープンソースなフェス"として連載にまとめました。
読んでくれた人からアツイ連絡をたくさんもらいました。
所属は大学生・会社員・フリーランスなど様々で、地域も東京・山形・仙台・京都とばらばら。主に「一緒に岩壁をやりたい」「構想しているイベントを手伝ってほしい」という声をかけてもらい、実際に計画が進行しているものもあります。
公開して本当に良かった。どんどんチャレンジングな取り組みに誘ってほしいです。
岩壁音楽祭は究極にオープンなので、今後も気軽に連絡ください。
第2弾アーティストまで発表
noteがきっかけで連絡をくれて、一緒に準備をするメンバーが増えました。
2週に1回のテレビ会議で東京・山形・仙台・大阪の4都市を繋ぎ、全体共有をしています。これによって手が増え、効率も上がり、やれることが激増。そして何よりも、前回に比べて段違いに動き出しが早く、極寒の地 山形で全てが雪に包まれる前にあらかたの現地調査を済ませ、測量図も合わせて全員が位置関係を把握。
先月1月から各種チケットの販売も開始してます。
そして先日2/27(木)に第2弾アーティストまで発表しました。
imdkm、小袋成彬、KID FRESINO、steiを新たにラインナップに加え、DAY1・DAY2それぞれの出演陣も公開。
アーティストたちの岩壁でのパフォーマンスを考えただけで既にめちゃめちゃ興奮する...
第3弾アーティストも後日 発表予定です。
ちなみにこういった発表系のプレスリリースはこんな感じでdropboxに整理して送っています。権利や情報解禁の関係上、実物そのままではないのですが、ほぼこんな感じです。「プレスリリースって何なんだろ」って人の参考になればと。
そしてもし「自分の知ってるメディアで取り上げられそう」って人いたら是非連絡ください!
2DAYSに拡大、キャンプサイトも
チケットやフライヤーからもわかるように、去年は1日のみの開催だったのに対して今年は2日間の開催です。
前回はせっかく組んだステージを1日でバラしててもったいなかったし、来場客も意外と日帰りが多くて残念だった。なので今年は気合いの2DAYSです。
数百万の赤字だったくせに大丈夫かよと思うかもしれませんが、スケールして固定費用分をペイする狙いもあります。いくらオープンソース化しても大赤字じゃ汎用性ゼロなので、今年は採算を合わせにいきます。
ちなみに宿泊は山形駅・米沢駅付近で宿をとるか、キャンプサイトでのキャンプがおすすめです。会場最寄りのJR高畠駅にはなんと駅舎内に温泉があり、改札の横が温泉入口というイカれた施設。温泉に入ってからフェス、フェスに行ってから温泉、またはその両方を実現できてしまう神立地です。
開催判断について
という感じで準備を進めていますが、現在、イベントの多くが中止や延期を余儀なくされるケースが相次いでいます。
実際に岩壁音楽祭とMaltine Recordsで3月に共同開催予定だった「CAVE TOUR」というイベントも延期が決定しました。新しい日程は5月31日(日)です。
「岩壁音楽祭2020」は6/6(土)-7(日)の開催で、いま早急な判断はしません。引き続き開催予定です。
ただ、新型ウイルスに限らず、大規模災害などで開催地変更・延期などを検討しなければならない事態は常に絶対にないとは言い切れない。
もちろん予定通り開催したいですが、こういう時に判断材料となる情報を少しでも多く持っていれば、より臨機応変な対応が可能になります。
ここでは岩壁音楽祭で想定した費用面の項目をまとめます。検討項目は費用だけではないですが、客観的な判断基準として有用です。もし「もっとこうした方がいい」などアドバイスあったら教えてもらえると嬉しいです。
(出演者への対応に関しては、イベントの性質などによってかなり異なるのであえて記載していません。)
現時点での出費
・ポスターなど印刷費
・現地調査レンタカー代
・測量器具レンタル代
延期で発生する費用
・チケットの払戻し費用
・(場合によって)協賛金のお返し
↓判断が遅いと発生してしまう費用↓
・ステージ・音響・照明などのレンタル代
・シャトルバスレンタル費用
・警備・交通誘導員 依頼費
・会場代(もしあれば)
・物販や飲食の在庫
延期となれば当初の日程で来られない人もいるので、払戻しに対応することになります。これはチケットを売ってもらっているイープラスなどのプレイガイドにお支払いするのですが、イープラスからはこんな発表が。
通常興行主催者にご負担いただく、お客様へのチケット払戻しに伴う費用全額を当社が負担することを決定いたしました。
大英断...
延期で発生する払戻し費用が、イープラスで販売したチケットに対しては発生しなくなりました。感謝しきれません。岩壁音楽祭だけでなく、様々なイベントが払戻し関係の費用面に圧迫されすぎずに冷静にジャッジできるようになったのではないでしょうか。
払戻し費用は売ったチケットの分だけかかるので、延期の判断は通常は早くしたい。しかし、今回のイープラスの対応に救われ、イマイマで延期を判断せずとも状況が沈静化するまで待つことも可能になります。
ただこれは払戻し費用をイープラスが肩代わりするということ。今後イープラス含め各種プレイガイドでチケットが売れて、少しでも報いることができればと思います。
こうして費用面は、当日必要な諸々のレンタル代・キャンセル料のケアに集中すればよくなりました。万が一、延期などやむを得ないということになってしまったら払戻しに対応します。
ただ、こうして項目を整理して想定できているのも不幸中の幸い。開催直前や、ましてや当日に中止・延期の判断を強いられてしまった人たちもいる。出演者、運営、イベントに関わるすべての方々の心中を察します。どれも人命にも関わるリスクを考えての苦渋の決断ばかりだと思います。
そして、日々享受している興行や文化の多くが安全のうえに成り立っていて、こうした安全を保障するために常日頃 尽力している人たちがいるということを忘れてはならない。
「岩壁音楽祭2020」は引き続き6/6(土)-7(日)に開催予定。
繰り返しですが、最悪の場合は払戻しにも対応するので安心&期待しててください。
*岩壁音楽祭2020の開催日は10/31(土)-11/1(日)に変更となりました。(2020/4/10)
次回は開催2か月前くらいに、何をやっているのかを公開していきたいと思います。
「岩壁音楽祭2020」開催まで、あと3か月。
*岩壁音楽祭2020の開催日は10/31(土)-11/1(日)に変更となりました。(2020/4/10)