畑の鳥対策のつもりが、人間にやられる。。。 「食」と「農」を考える
7月も半ば、あと少しで梅雨明けでしょうか。
先日、大豆の種まきの記事を書きました。
セルトレイの苗作りに失敗をし、そのリカバリーとして9cmポットで育苗と、直播きを再度試みていました。
ポット育苗の苗は、子葉が出て次の初生葉が出そうな所になりましたので、前回の反省からすぐさま畑へ植付に行きました。
ポット苗をまず植え付けて、不足したところは直播きをしました。
鳥対策は、糸を張る事にしました。
糸がうまくいくのかは分かりませんが、何も無しよりは良いと思い、何とか7月中旬には仕込めた・・・、と安堵しておりました。
翌朝、どうしても気になり早朝に畑へ見に行きました。(虫の知らせだったのかもしれません)
すると!
なんという事でしょうか。糸が真ん中で切れていました。
1本ならともかく、4本も切れているのです。
いわゆる水糸の様なとても丈夫な糸。 作業中、糸を切るのにノコギリ鎌でギコギコして切った糸。鳥やイタチがちょっかいを出したくらいでは絶対に切れそうもない糸が4本ダラリと空しく地面に落ちていました。
考えたくはないのですが、これはもう「人間」が意図的に切ったとしか考えられません。 とても悲しくなりました。
他の人の話で、夜中に畑に忍び込んで野菜を盗んでいく人の話も聞いたことがあります。
畑で一番困る動物は、実は「人間」だったという体験でした。
この事は今後かなり問題になってくると以前より思っています。 食糧自給率がとことん低い日本において、食べ物のブラックボックス化がどんどん進んでいます。
「食」 と 「農」 の距離があればある品目ほど、供給を「コントロール」されている現実があります。 7月に実施された「小麦粉」関連の値上げも完全に供給側の「コントロール」下にある食品です。
令和元年の「小麦」の食料自給率は、16%、 味噌や醤油、豆腐といった、日本人の食事には欠かせない「大豆」は、6%しかありません。
世界情勢によっては、食べられなくなる危険性を持っていますが、恐らくスーパーの棚から全く無くなる事は無いと思っています。 何故なら供給側に利益が無くなる事になるからです。 供給側がコントロール権を握っているのですから、生かさず殺さずで、「価格」を上げて供給させていくはずです。
これらは極端な例かもしれませんが、普通に農作物がしばらく棚から無くなる事は十分に考えられます。 大災害が起こり、道路や鉄道が分断されたり、輸送手段の不足や枯渇によっても流通はストップします。
そうした時に、自給的な農をしていれば、安心出来るのでしょうか?
そうです、この様な事態が起きれば他人の畑に「人間」が遠慮なしに入り込んできます。
様々な変化が起きている、そして、これから変化せざるを得ない事態がすぐそこまで来ている「今」、「食」と「農」についてしっかりと考えていかないと、我が故郷「日本」は窮地に立たされてしまうと、先ずは「気づく」事がとても大切なように思います。