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職場は"社交の場"ではない

■ 職場は社交の場ではない


定時を過ぎたのにいつまでも職場に残っている人がいる。

別に勤務時間ではないのだから好きにすれば良いのだが、客観的に見ていると何をするわけでもなく休憩室でスマホを眺めていたり、通りかかったスタッフと雑談したりしている。

人によっては作業場やオフィスで業務時間中のスタッフと話し込んでいることもある。数分であれば目をつぶるが、事業運営している立場としてはあまり長いこと話をしていると注意する。

このような話になると「仕事においては雑談も必要」「ちょっとした話がアイディアにつながる」みたいな考え方もあるが、実際のところ雑談や立ち話がその職場の利益につながることは稀である。

ならば、定時を過ぎても残っている人や勤務時間中に雑談に興じている人たちはどのような心理なのか?

おそらくだが、職場も1つの「社交の場」と思っているのだと思う。
人との関りをもって自分の心を満たしたいのだと思う。

もしもそうだとしたら、冷たくて辛辣な事実をお伝えしよう。

        職場は社交の場ではない。



■ 業務中の相手に話しかけることは営業妨害


上記で勤務が終わったスタッフが、勤務中のスタッフと雑談に興じるということをお伝えしたが、これは職場としては問題である。

それは片方は業務時間ではなくても、片方は業務時間中だからだ。業務時間中ということは給料が発生している。仕事は就業時間中に職務を担うことへの対価である。

それを業務時間が終わった者が阻害するということは、その職場のスタッフとはいえ営業妨害である。片方は業務が終わって気楽であるが、もう片方はまだ職場が求められている成果を出すために時間を使わなければいけない。

もしも雑談に付き合うことで求められている成果を出せなかった場合、その責任は誰が負うのだろう? もちろん、その職務を担う者である。雑談を持ちかけてきた側に責任はない。「〇〇さんが話しかけてきたので納期に間に合いませんでした」なんて言い訳は通用しない。


■ 暇つぶしか? 寂しいのか?


さて、職場を社交の場と勘違いしている人たちの心理を少し考察してみる。

傍から見ているとそれは2つのタイプに分かれると思う。

1つは「暇だから」というタイプ。

家に帰ってもやることはないし、これと言った趣味もないため刺激がない。
そのため、職場にいれば話せる相手はいるし、大なり小なりのイベントに遭遇することになる。噂話だって聞くことができる。

つまり、職場にいることで当人にとって刺激になるのだ。人間はエンタメという刺激を求める生き物なので、職場に対してエンタメを求めているわけだ。その根本は「暇だから」ということだけだ。

もう1つは「寂しいから」というタイプ。

家に帰れば独りきり、職場以外にコミュニティがない、気軽に話せる友人も特にいない。しかし、職場にいれば誰かはいる。特に24時間稼働している職場であれば1人以上は話せる相手がいる。

相手の都合を考えなければ、ずっと職場に残っていることで一応の寂しさは緩和することはできる。


■ 用事がある人は早々に帰り、寂しい人は自分語りする


なんだか断定的に言っているが、あながち間違ってもいないと思う。

実際、小さい子供がいる人、仕事を掛け持ちしている人、自分の趣味や付き合いを楽しんでいる人は、定時になったら早々に帰る。そうしないとその職場以外でやるべきことに間に合わないからだ。

また、プライベートが寂しいため職場に残っていると思われる人の特徴として、ずっと自分の話ばかりしている傾向がある。誰も話を聞いていないのに、まるで母親にべたべたして自分の今日あった出来事を教える子供のように自分語りをする。それはおそらく、プライベートで話す相手がいないからだと推察される。

何だか馬鹿にした物言いかもしれないが、それは別に他人のプライベートにケチをつけたいわけではないということは伝えておく。


■ 職場は仕事をする場所


その人のプライベートが暇でも寂しくても、別にどうでもいい。
その個々の事情や感情を職場に持ち込むのは少し違うことは言いたい。

それは職場は仕事をするための場所であって、社交を目的とした場ではないからだ。そこでの人間関係は、あくまで仕事上に限定されるものである。

そのことを分かっていれば職場の人間関係に悩む必要はないし、雑談だって無理に入らなくてもいいのだ。最低限の関りと最大限の成果を出すことに専念すればいい。

もしも、「この人ともっと話したい!」というならば、それはお互いに休日や休憩中などの勤務時間外に行えばいいだけのことだ。わざわざどちらかが業務時間中に興じる必要はない。

「いや、そこまでして話したいとは思わない・・・」というならば、それは職場に残ったり業務時間中に話すようなことでもない関係性ということであろう。

もう少し、一人きりになる勇気をもって一人きりで楽しめるエンタメを探したり、職場外のコミュニティに飛び込んでみることも良いのではないだろうか?


ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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