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職場環境や他人へのダメ出しする前に、自分にも問いかけてみる

職場とは人間関係の不和が生じやすい場所である。それは性格の合う・合わないに加えて、仕事に対する価値観が上乗せされるからだろう。

そして、どこかしらで「〇〇さんは仕事ができない」「✕✕さんは分かっていない」「△△部長は言葉がキツイ」といった罵詈雑言が芽生える。

これはその職場にいる期間の長さは関係ない。その職場への不満や特定のスタッフに対する毛嫌いなどはすぐ起こる。

だが、職場というのは1つの環境なので理不尽なことや不満や疑念は確実に生じるものであると思ったほうが良い。

環境というのは良し悪しが必ずあるため、悪いところばかり見て「ここは問題がある危険な場所だ!」として違う場所にいったとしても、また同じ心配や不満が出るはずだ。

余計なお世話かもしれないが、職場環境に不満が出るたびに仕事を変えている人は、このあたりに気づいたほうが良いと思う。


 
職場を変えずに不満を言っている人も同様である。私もときどき、声の大きい職員から「この職場は問題を放置している!」と言われることがあるが、別に放置しているわけではないことだけは伝えておこう。

職場の問題に気づいて対処しているが、職場の誰もが納得する解決方法なんて存在しないし、対処してすぐに改善する問題なんてほとんどない。

おそらく「この職場は問題を放置している!」という方は、問題解決というものをしたことがないと思う。問題に対して現状把握により課題分析して、何に答えを出して、どのような策を講ずるべきか・・・というプロセスを要することを知らないから、外野席からヤジを飛ばしているだけなのだ。


 
ときには「きっと、上の人たちは辞められたら困るから放置しているんだ!」という陰口も耳にする。

これについては「まぁ、それはあるかな」と思う。どの業界でも人員不足であることから、下手に注意して辞められたら困るのは確かである。
しかし、だからといって、職場全体の雰囲気が悪くなったり顧客に迷惑がかかるような状況は放置しない。しかるべき指導はする。

だが、これも問題解決と同様に、1回2回注意や指導をしたところで、人間というのは改善しない。個人個人に何度も口酸っぱく言うことで、気が付いたら”それなり”になっている程度である。 



問題解決も人間の成長も、その変化は「急に」ではなく「徐々に」である。そのことを覚えていると焦ることはない。

しかし、「まだか」「早く」と焦ってしまうから不満が出る。その結果として「ここは動きが遅い、駄目なところだ」と決めつけてしまう。

つまり、仕事でも何でもいつも不満ばかりの人は、物事は「ああなれば、こうなる」とすぐに変化できると思い込んでいるのだ。

それは自分のことを完全に忘れている。自分のことを棚に上げている。

だから「この職場は問題ばかりだ」「あの職員は駄目だ」なんてばかり不満を言っている人がいたら、「あなたはすぐに変わることができるの?」と聞いてみたい。

自分自身を変化することは嫌なのに、周囲には強制するのはお門違いだ。


――― 人間は他人や環境へのダメ出しが得意だ。

しかし、そのダメ出しに対して自分は該当しないと思い込んでいる。
実際には自分も同じダメ出しを受けてもおかしくないのに・・・。

人のふり見て我がふり直せと言うが、まったくもってその通り。

もしも職場環境や他人に不満を言いたくなったら、鏡に向かって「まずはお前さんが変化しようぜ」と言ってみてはどうだろう?



ここまで読んでいただき、感謝。
途中で読むのをやめた方へも、感謝。

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