無心に縫うって、パパだってきっと楽しい。(この中に男性の方が作った作品があります)
何度かnoteに書いている母子生活支援施設は、なんらかの事情で支援が必要な母子のための施設。
ちょっとタイトルから外れるけど、まずどうしてそこに講習に行きはじめたか?
お母さん向けに始めた布おもちゃ教室が軌道に乗ってきた時、ある友人に「手芸が苦手なママでも、作り始めたらみんな楽しくなって、どんどん作っちゃうんだよね」と話したら、「だけど、布おもちゃを作る人って結局生活に余裕がある人だよね」とその人は言った。
それはわかっていた事ではあるけど、認めちゃいけないんじゃないか、と私はその時思った。「現状はそうかもしれないけど、余裕がない人だって機会さえあれば布おもちゃを作りたいっていう人はいる!」
実は年に4回講習に行っている母子支援施設は、福祉を学んでいた学生時代、大学から1日見学に行ったところだ。想いを伝えると共鳴してくださって、年間の計画の中に組み入れてくださった。
そこで続けること10年。いつもは手芸が苦手だという声のもと、ほとんどがボンドで簡単にできる作品を用意する。それはそれなりに好評で、お子さんたちも遊んでくれているんだけれど、今回はちょっと縫ってみようかという話になって、タオルボールを作ってもらうことにした。
え?母子生支援施設なのに、男性の作品が入ってるって?
あ、実は担当の方が今回は男性の支援員さん。聞けばもう16年も勤めていて、ずっと学童さんを担当されていたけれど、お母さんたちの信頼も厚く、ご本人も作ることが好きなので、手芸教室の担当になって2回目。
参加された方は2名だった。縫うのが苦手って方もいたし、家の中でボール投げをして欲しくないからっていう方もしたし、まあ、私が思っていたより参加が少なくって、ちょっと残念だったんだけど、講習を終えた今は、とてもいい時間だったと振り返って思う。
タオルボールの縫う作業はとても単純で、ひたすら6枚をはぎ合わせて、チクチク縫う。チクチクチクチク。静かな時間が流れた。
「何も考えずに縫うことに集中できて、楽しかった」と2人のママが言った。1才前後のお母さんだから、多分このボールは大活躍するはず。
男性の支援員さんは、玉留めに悪戦苦闘しながら、時々参加者さんに助けてもらいながら、見事2時間の時間内にタオルボールを完成させた。緑黄緑黄の3色のタオルボールがそれ。
今回は色も自由に選んでもらって、型紙をタオルに写して切って、という具合に全部の作業をしてもらった。作り方がわかったから、うちのタオルでどんどん作れる。型紙を拡大したり縮小したりして、違う大きさのボールも作れるし、クッションを作ろうって言ってた方もいた。男性支援員さんも「学童の子どもたちにたくさん作ろう」っておっしゃってた。実はサンプルを受付にいつも置いてもらっているんだけど(水色と緑のが私の作ったサンプル。そのままここにプレゼント)お子さん受けはすごく良かったらしい。
意外に縫うっていいねーってみんなで話した。単純な作りで縫うっていう作業は、違う脳みそを休めてくれる感じ。
そうそう、縫うって作業は癒しにもなる。女性だけのものにするのはもったいない。是非パパもおじいちゃんも布おもちゃを作って欲しいな。
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