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Discordがゲーム専用→誰でも使えるサービスへ ゼロコストで始めるコミュニティ運営
ゲーマー御用達のグループチャットツールDiscordがブランディングを刷新。「Your Place to Talk」と題した投稿を公式ブログで公開し、今後はゲーマーだけではなく、あらゆるコミュニティが使えるようにブランドを変えて、サーバーを作成しやすいように改修していくとのこと。
(※トップ画像は上記ブログより引用)
コロナ禍の影響でオンラインのコミュニケーションが盛んになっているのにあわせて、Discordが本腰を入れてコミュニティ運営のプラットフォームとしての覇権を取りに来た。
使ったことがない人のために説明すると、Discordとは運営者がサーバーを立て、テキストチャットと音声のチャンネルを用意して、サーバー参加者がコミュニケーションをとるためのサービスである。SlackやChatworkと同じようなものを想像してほしい。サーバーの招待コードをWEBで公開することで、オープンなコミュニティにもできる。
ユーザー毎に権限を設定してチャンネルでどのような活動ができるかを制御できる、音声だけではなく動画(カメラ・画面共有)でコミュニケーションができる、Botをつくれば自動化できる、といったメリットがある。しかも無料だ。
個人的にDiscordに非常にお世話になっていて、キャンプファイヤーで運営しているコミュニティや、以前立ち上げた"eスポーツの会"というコミュニティでDiscordを使わせてもらっている。他にもビジネスのコミュニケーション用にいくつかサーバーを立てている。めちゃめちゃ便利である。
Discordの強みは言うまでもなく無料であること。あるテーマについて人を集めてコミュニケーションをとりたいという要望に対してゼロコストで始められる。手間は全くかからない。Discordを活用できれば"コミュニティを始める"というハードルは限りなく低い。
ビジネス目線で見ると、デジタルマーケティングという言葉が普及し、壮年のビジネスパーソンでも「インスタやったり、YouTubeやったりせなあかん」という認識が広まってきたわけだが、こういったコンテンツによる認知拡大施策から一歩先に行くためには、顧客との関係構築(格好つけて言えばCustomer Relationship Management)に注力しなければならない。
本来企業が顧客との関係を構築するというのは大変な仕事だ。イベントを企画したり、ポイントカードシステムを作ったり、専用のサービスを立ち上げなければならない。
しかし、Discordを使えばオンラインのコミュニティ運営をすぐにでも始められる。そこで顧客と密なコミュニケーションをとり、製品やサービスのフィードバックを獲得することができれば、マーケティング施策としての成果は計り知れない。
ゲーム業界においてコミュニティ運営というのはホットトピックであり、Live Operationという部署を設けて、コミュニティ運用の担当者をはりつけているケースもある。WIREDでゲームのコミュニティについて寄稿しているので、詳しく知りたい方は↓を参照してほしい。
Discordがゲームに留まらないブランディングをはじめたというのは大きな出来事だ。繰り返しになるが、個人であれ、企業であれ、誰もがゼロコストでコミュニティを始められるようになったのだ。
コロナの影響でデジタルマーケティングに取り組み始めた企業担当者の多くは、名刺交換した人に片っ端からDMを送ったり、広告代理店に高いお金を払ってデジタルコンテンツのプロモーションプランを企画してもらったりしていることだろう。
そういう人月の無駄使いはすぐにやめましょう。
そんなことより、顧客との関係を構築するための施策を、Discordを使ってフィードバックを得られる仕組みづくりを進めるほうが、よほど有益である。