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SONYから学ぶ多角化経営的働き方

#日経COMEMO #複業人材を生かす組織とは 。2回目の投稿かつ、締め切り後ですが、今朝の日経新聞の中で気になる記事があり、多角化経営的な働き方(副業・複業)が今後は求められているのかな、と感じたので簡単に書いていきたいと思います。

 まず今朝の日経新聞。

記事の本文(一部抜粋)
 両社は2019年にソニーが保有する音源をティックトック上で使用できるライセンス契約を結んだと発表していた。ロイター通信によると、新たな契約の対象には米人気女性歌手のビヨンセさんや、人気DJのマーティン・ギャリックスさんらが含まれるという。

 SONYがTikTokに楽曲の音源提供という話ではなく、あのビヨンセやマーティン・ギャリックスもSONYレーベルであるということを初めて知りました。確かに以前からSONYはエレクトロニクスだけに限らず、音楽エンタテインメント、PlayStationはじめとするゲーム事業など、多くの事業分野で活躍している印象でしたが、まさかビヨンセまで。

SONYという企業

 もはや説明不要な日本を代表する世界的企業であることに間違いない。しかし、見る人によってSONYという企業の姿形は異なるのではないだろうか。

 私から見ると、やはりイメージング、とりわけ画像センサーCMOSを作っている企業という印象が強い。プレステの会社と答える人もいるだろう、デジカメの会社、エンタメの会社、保険会社、などなど。どれも正解だ。全てSONYである。

 いわゆる多角化経営を行っている企業のため、様々な顔を持ち合わせているのがSONY。多角化経営とは、企業が経営活動を多種多様な分野へと拡張する経営戦略のことを指しますが、まさに多角化経営の申し子であることが分かります。

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 2020年度の第二四半期のセグメント別の売上高比率を見てみると、見事に分散していることが分かる。他の一部上場企業で、ここまで分散している企業はほかにあるのだろうか。少なくとも、私の勤めている企業は4つ程度のセグメントしかないし、どれも似たりよったりの事業を分けているだけに過ぎないので、多角化経営とは言い難い。

 面白いのは、どれも180度真逆のような事業を行っている点にある。ゲームを作っているかと思えば金融事業も行っており、カメラのCMOSを作っているかと思えばビヨンセを抱えるほどのレコード会社も運営している。

 また、以前から企業経営において「選択と集中」ということで、多くの企業は多角化させていた本業以外の事業を店じまいさせてきた。いわゆるPPM分析の中で、問題児(高市場成長率×マーケットシェア低)や負け犬(低市場成長率×マーケットシェア低)など、現状の中で儲けが出ていない、あるいはシェアの取れていない分野の切り離しがあったかと思います。

 その結果、稼げてシェアも高い事業に経営資源を集中させ、事業収益の改善をさせてきた企業が多くあると思います。

 しかしこの度のコロナ禍において、この「選択と集中」が自らの首を絞めることとなり苦しんでいる企業も少なくない。次元は違いますが、航空関連や旅行関連企業は息も絶え絶え、生き残れるかどうかの瀬戸際にある。一方SONYは、多角化経営によってみごとにコロナ禍を乗り切ろうとしている。スマホやデジカメに使われるイメージセンサーの需要はガクンと落ち込み利益は半減したようですが、巣ごもり生活の恩恵を受けゲーム事業が大きく伸び利益が7割程度増え、SONY全体としてはほぼ前年同期並みの決算であったようです。

多角化経営的働き方

 状況やポジションによって異なるとは思いますが、今後我々サラリーマンもSONY的な多角化経営的働き方がますます求められるのではないだろうか。

 先の見えない時代の中、学びなおしであったり、新たな稼ぎを得るために副業・複業を始めた人も多いのではないでしょうか。SONYのように、上手く収入が分散できていればいいのだけれど、多くのサラリーマンは完全な一本足打法なのではないでしょうか。もちろん私もそうです。株式投資や外貨積み立てなど、ごく一般的なレベルではやっていますが、毎月の給与に加えて何万円も実入りはありません。

 だからといって、すぐに副業・複業をはじめよ!というわけではありませんが、もはや一つの企業に定年まで頼り切って過ごせる時代ではないことは言うまでもありません。SONYほどのポートフォリオまでいかないにしても、サラリーマンも複数のお金の入り口を 作らないといけない、と切に感じている今日この頃。

 もちろん、今の仕事が退屈で給与に不満があるわけではありませんが、漠然とした不安感は否めません。そんなサラリーマンが日本には溢れているのではないかと思っています。だからこそ、いつまでもモヤモヤしておらずに、SONY的なポートフォリオになるためには何をしないとならないのか、どのような行動が必要なのか、そのためのアイテム(技能)は何なのか、をしっかりと現状把握することが先決です。

 色んな意見があるとは思いますが、結局は経営資源(つまりは時間とお金)は限られており、その中で何ができるのかを把握して、あれやこれやと資源を分散させることなく、程よい分散と集中をしなければならないと思っています。(ん?つまり程よい分散というのが選択?と思ったりも)

 個人的な話にはなりますが、仕事以外の社会的活動も複業と捉えるとすると、私の場合複業にかける時間が多すぎて何かと時間を確保しずらくなっているのが現状です。今後はもう少し資源の配分を考えていきたいと思います。

#日経COMEMO #複業人材を生かす組織とは


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