改革の羅針Vol.2 技術戦略のポイント
技術畑を歩む人が、マーケティング戦略を学ぶ機会は意外と少ないものです。
ここでは、重要と思われる5項目に絞って、戦略のエッセンスを示してみました。
1.戦略とはビジョン/ギャップの追求活動である。
ビジョンが未浸透な会社には、真の戦略は生まれない。
2.戦略とは環境への適応活動である。
政治・経済・規制・人口・顧客・競合・販路・技術が『今まで』と『今後』でどう変化するのかを把握して、『今後』に合わせた適応活動を行なう事が戦略である。
3.戦略とは “切り捨て&集中化” である。
ターゲットを細く鋭く絞り込んで、そこに経営資源を集中させる活動が戦略である。
それだけの価値があるターゲットを見出すこと、そして、集中するために何かを捨て去る事が戦略の醍醐味であると同時に、苦しみでもある。
4.技術戦略の第一目的は、屋台骨を支えるヒット商品を出す事である。
そのためには、ハイポテンシャルなマーケットを捜し出し、ハイポテンシャルな要素技術を適用した新しい商品を、間断なくどこよりも早く出し続ける事が必要である。
5.戦略とは “強みの強化” を行なう活動である。
強みには、“持てる強み” と “持たざる強み” の2つがある。“持てる強み” は深く耕やし広く肥沃な農地を得る喜びであり、“持たざる強み” は他と連携して獲物を追いかける狩人の喜びである。