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転換期を迎えている「日本の景観」。景観法施行20年を迎える今、これからの景観まちづくりを構想する/『造景2024』


造景について

1996年、「まちづくりと地域おこしのための総合専門誌」として創刊された雑誌『造景』。
2002年に通巻36号をもって休刊しましたが、その後、2019年から年刊本として復刊!

前身の編集理念であった、「まちづくり」と「風景美創造」とを「ひとつの総合した社会的行為実践として結合していくこと」を引継ぎつつ、「災害復興からコミュニティ再生まで地域マネジメントを支援するメディア」として、多くの研究者や実務家の方々の賛同・協力をいただき制作しています。


今年もできました! 『造景2024』

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特集:『造景2024』景観法を活用したまちづくり 全国30の実例を掲載

「景観法20年の到達点—全国30の実例に見る」と題し、節目となる今年、大特集を組みました。全国を8ブロックに分け、その地域特性を解説するとともに、各地域の主要な景観活動から30地区を選定し、自治体の景観施策や住民との連携による景観まちづくりを紹介しています。取り組みの成果だけでなく限界にも目を向けて、今後の展望を見据えました。

年刊本『造景2024』P14-15から

特集「最上エコポリスの地域像」では、最上エコポリス構想の30年を総括。
東北地方日本海側の雪深い最上地域で、地域の人びとが自然と共生し、豊かな環境を生かしながら地域づくりを行ってきた足跡を追います。
*エコポリス:エコロジー(生態学)とポリス(都市)を合わせた言葉。

特集「名古屋の再生まちづくり」ではリニアモーターカー開通を控え、ますます注目が高まる名古屋にスポットを当てています。城下町だったころから戦後復興などを経て、時代の変化に応じた再生を続ける名古屋のまちづくりを紹介します。

年刊本『造景2024』P188-189から

『造景2024』目次

【 特集 】景観法20年の到達点
◼序論/どこへ到達し、どこへ向かうのか 西村幸夫(國學院大學)
◼景観法を活用した景観まちづくりの次のステージに向けて
──「国土交通省:今後の景観まちづくりのあり方検討会」における議論を踏まえて 浅野聡(國學院大學)

◼北海道・東北ブロック
 概説/雄大な自然環境のながめ  
  北海道:森朋子(札幌市立大学)、東北:原田栄二(東北大学)
 実例1 美瑛町/人の営みによって景観を育てる丘のまち 高橋輝(美瑛町まちづくり推進課)
 実例2 小樽市/運河竣工から百年を越えて 田川正毅(東海大学)
 実例3 倶知安町/ニセコ地域のリゾート開発と景観保全 笠間聡(寒地土木研究所)
 実例4 遠野市/住民合意で「永遠の日本のふるさと遠野」を守る 黒田篤史(遠野市文化課)
 実例5 金山町/地域型住宅をモデルとした街並み形成 西田徹(元金山町役場環境整備課)
 実例6 会津若松市/「まもり・つくり・そだてる」景観 村山武司(会津若松市都市計画課)

◼関東ブロック
 概説/大規模再開発と景観コントロール 鈴木伸治(横浜市立大学)
 実例7 新宿区/72エリア別の景観形成ガイドラインを運用 中島直人(東京大学)
 実例8 町田市/全公共事業を景観協議の対象にする 二井昭佳(国士舘大学)
 実例9 川越市/市民とつくる重層的景観まちづくり 荒牧澄多(NPO法人川越蔵の会)
 実例10 横浜市/創造的協議による豊かな景観マネジメント 野原卓(横浜国立大学)
 実例11 鎌倉市/継承と創造の景観づくり 大野整、原田麻、関宏光(都市環境研究所)

◼東海ブロック
 概説/東海4県の景観計画の動向 宮脇勝(名古屋大学)
 実例12 常滑市/市民案を継承した景観計画 今村洋一(椙山女学園大学)
 実例13 豊橋市/ふるさとのアイデンティティを育成する 宮脇勝(名古屋大学)
 実例14 伊賀市/空き家を活用した景観まちづくり 浅野聡(國學院大學)
 実例15 木曽川流域/県域を跨ぐ広域景観 鶴田佳子(岐阜工業高等専門学校)
 コラム/富士山の景観計画 塩見寬(静岡県ヘリテージセンター)

◼北陸・甲信越ブロック
 概説/景観計画の傾向と課題 松井大輔(新潟大学)
 実例16 金沢市/歴史に責任を持つ景観まちづくり 中谷裕一郎(金沢市危機管理課)
 実例17 小浜市/歴史・文化的景観の共有手法 下仲隆浩(小浜市文化観光課)
 実例18 長野市/善光寺門前と中央通りの約30年間を振り返る 浅野純一郎(豊橋技術科学大学)
 実例19 佐渡市/全市域の厳しい特別区域並規制で世界遺産を目指す 岡崎篤行(新潟大学)

◼関西ブロック
 概説/歴史を生かした景観づくり 阿部大輔(龍谷大学)
 実例20 滋賀県/琵琶湖でつながる景観づくり 阿部俊彦(立命館大学)
 実例21 京都市/総合的な空間づくりのマスタープラン 阿部大輔(龍谷大学)
 実例22 芦屋市/住宅都市の景観地区 小浦久子(奈良文化財研究所)

◼中国ブロック
 概説/水辺空間を核とする景観計画の展開 阿部大輔(龍谷大学)
 実例23 尾道市/地形がもたらす景観構造を価値化する 阿部大輔(龍谷大学)
 実例24 奥出雲町/暮らしの風景の成り立ちを次世代に伝える 小浦久子(奈良文化財研究所)

◼四国ブロック
 概説/景観まちづくりへの試行 小浦久子(奈良文化財研究所)
 実例25 神山町/町の創生に景観計画を活かす 小池裕子(神山つなぐ公社)
 実例26 四万十川流域/広域景観への取り組み 小浦久子(奈良文化財研究所)

◼九州・沖縄ブロック
 概説/地方都市における景観法の実践と拡がり 黒瀬武史(九州大学)
 コラム/注目される4地域の取組み 黒瀬武史(九州大学)、尾野薫(宮崎大学)、鑓溝遼治郎(沖縄県土木建築部)
 実例27 長崎市/景観まちづくりで「交流の産業化」を支える 髙尾忠志(長崎市景観専門監)
 実例28 熊本市/二大景観まちづくり──「景」による都市デザイン 田中智之(早稲田大学)
 実例29 唐津市/コミュニティを形成する景観協定 三島伸雄(佐賀大学)
 実例30 別府市/湯けむり・温泉地の景観づくり 姫野由香(大分大学)

◼海外との比較から見た日本の景観計画の課題 宮脇勝(名古屋大学)

【 特集 】最上エコポリスの地域像
◼最上エコポリス――その今と潜在力 佐藤滋(早稲田大学)
◼コラム/「はちべえの森」をつくる 佐藤恵司(はちべえの森守り人)
◼最上エコポリスの今 山水の文化的景観のデザイナー達 松浦健治郎(千葉大学)
◼新庄市エコロジーガーデンの活用 加藤明(新庄市商工観光課)
◼山水の郷をデザインする 吉野敏充(吉野敏充デザイン事務所)
◼「雪調」から雪の里情報館まで 最上エコポリスの源流 沼野夏生(東北工業大学)

【 特集 】名古屋の再生まちづくり
◼名古屋のまちづくりを振り返る 秀島栄三(名古屋工業大学)
◼名古屋まちづくりビジョン2030と都市開発の転換 村山顕人(東京大学)
◼大学間連携でまちづくりを考えるプラットフォーム 建築系愛知X大学共同企画  恒川和久(名古屋大学)
◼名古屋で進む多様な都市再生まちづくりの現状 益尾孝祐(愛知工業大学)
◼まちづくりの現場
(1)名古屋駅周辺 リニア開業に向けて 清水敏治(名古屋市住宅都市局リニア関連都心開発部)
(2)錦二丁目地区 地域主導のまちづくり 森田紘圭、白石恭一(錦二丁目エリアマネジメント株式会社)
(3)公園リノベーションで魅力あるまちへ 今西良共(岐阜県立国際園芸アカデミー)
(4)堀川 水辺とまちの入り口をひらく 井村美里(水辺とまちの入口ACT株式会社)
(5)中川運河 水面と対話する魅力あるまちに 川口暢子(愛知工業大学)
(6)名古屋那古野 円頓寺商店街の奇跡 市原正人(ナゴノダナバンク)
(7)ニシヤマナガヤからスタートしたエリアリノベーション 植村康平(植村康平建築設計事務所)
(8)ソーネおおぞね 集い働くみんなの居場所 野田明宏(住まい・まちづくりデザインワークス)

【 海外レポート 】「人間都市クリチバ」の現在
◼ポスト・レルネルの都市政策を考察する 服部圭郎(龍谷大学) 

【 連載 】本邦都市物語(6) 
◼宗教都市 伊勢・出雲 信仰と賑わいが生み出す都市空間の構図 西村幸夫(國學院大學)


媒体概要

書 名:『造景2024
著 者:クッド研究所 編
発売日:2024年8月30日
価 格:3,960円(税込)


復刊版『造景』のバックナンバー

2019年~2021年
2022年、2023年

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