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心に響く言葉の文字数は700字
2022年701字、2023年699字、そして今年2024年は700字だった。
読者の心に響く文の長さはどれくらいが良いのだろう、noteを書いていると思うことがある。ここに答えがある。そう、700字なのだ。岸田文雄首相がここ3年間、8月15日の全国戦没者追悼式で述べた式辞が冒頭の文字数なのだ。
すばらしいことだと思った。700字±1字、この字数にまとめるのは容易なことじゃない。首相官邸ホームページに掲載されているから、ぜひ、ご覧になるといい。3年分を印刷して見比べるとよくわかる。
式辞のセンテンスは8つ。
冒頭は、
『天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、戦没者の御遺族、各界代表の御列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。』
結語は、
『終わりに、いま一度、戦没者の御霊に平安を、御遺族の皆様には御多幸を、心よりお祈りし、式辞といたします。』
これは3年間同じ。だが、まあいい。
残り6つのセンテンスをたどると、接頭語や修辞語が多少変更されたところがあるくらいで、95%以上は3年間同じ文言だ。もちろん、趣旨は全く同じ。
心に響く言葉だから、これはいいやと毎年繰り返すのか?まさか。
訴えが足りないから、これでもかと毎年繰り返すのか?
岸田首相が書いたわけじゃあるまい。だけど、読むのは彼だ。
聞く方も同じ人が多いのだろうか。聞いてないのだろうか。それとも、昨年の言葉は忘れてしまったのだろうか。
ここまで書いて数えると600字足らず。少し足りない。
戦没者追悼式は8月15日。岸田首相が、次は出ないと言ったのが前日の14日。そうか、3年目はどうでもよかったのか。
心に響くのは文字数じゃないよなあ。これで700字。