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外来種はかわいそうだね

6年生の理科には3人、特別支援学級の子どもが一緒に勉強している。一人ひとりの個性に合わせ、クラスみんなで協力しあって議論し発表をする。3人とも感受性が高い子だ。

在来種と外来種についての時間があった。アライグマ、カミツキガメ、ブルーギルなど選んで調べ、資料をつくる。3人のうちのひとり、Y君はウシガエルだった。写真をコピペし、「外来種はかわいそうだね」と発表した。

1979年に30匹、奄美大島にマングースを放したという。マングースは東南アジア、インドなどにいる雑食系の哺乳類だ。ハブ退治を期待したがハブの天敵にはならなかったという。ハブは夜行性で、マングースは日中に行動する。だから、出会いがなかったらしい。

そういえば、「マングースとハブの闘い」というような映像を見た覚えがある。ずいぶん昔のことだ。あの映像はヤラセだったのだろうか。

役立たずのマングース、その後増え続けて1万匹、天然記念物アマミノクロウサギなどに被害を及ぼした。マングースを特定外来生物に指定し、「奄美マングースバスターズ」を結成、「マングース探索犬」などを用いて駆除をした。

このほど、環境省は「奄美マングース根絶」を発表した。これまでの捕獲数は32600匹だという。人間の都合で持ってこられ、人間の都合で駆除された。

「外来種はかわいそうだね」

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