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大学卒業以来、ちゃんと水彩画を描いた
みなさんも経験無いだろうか、キツかった授業ほど、厳しかった先生ほど、強く記憶に残るものである。
私にとって、大学時代の厳しい先生といえば、すぐに二人思いつく。
一人は絵画の教授、マシュー・バーボン。
そしてもう一人は、水彩画の先生、ミリー・ジャイルだ。
ミリーのクラスはとにかく課題の量が多かった。課題が多すぎて名物クラスになっていた。
毎日徹夜しながら死に物狂いで課題を終わらせると、さらっと次の大きな課題がデデン!と立ちはだかる。そんな日々だった。
最近ふと、水彩画をあの時習ったようにちゃんとした工程で描いてみたくなり、軽い気持ちでやってみたところ、予想以上に楽しかったので、ログとして残したいと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1727876871-CjFYpPZNJO07L9Dt8wKTzqni.png)
まずは水張り。
木の板に水彩用紙をテープで貼り付け、水に濡らすし、乾かす。
こうすることで、いったん繊維を伸ばし、硬い材質にはりつけたまま乾くので、作業中、水を多く含ませても紙がデコボコにならずに済む。
![](https://assets.st-note.com/img/1727877019-47QihnT2UtWgJjqf0u1AkVGO.png)
えんぴつで軽く下絵を描き、ベースカラーを全体に塗り、乾いたら葉っぱのベースカラーを塗っていく。
![](https://assets.st-note.com/img/1727877062-izKIZQyahGBvkEVCrXYHougJ.png)
続いて花瓶の影色を塗っていく。(塗りすぎて失敗した。)
![](https://assets.st-note.com/img/1727877112-NjLYkoAO8EvzSfMFdsZhex2i.png)
地面と背面に落ちた影を描く。
葉っぱの細部を描き足す。
![](https://assets.st-note.com/img/1727877188-FN2OWcdxo8JAP6LE4MGRVImZ.png)
乾かして、テープをはがして、完成!
出来上がった絵を眺めながら、私は、自分の手に染みついている、あのクラスで学んだスキルの数々を想い、感慨深くなった。
クラスを取るまで水彩画なんて興味を持ったことは無かった。(専門は油彩画だった。)むしろ扱いが難しくて厄介なツール、という悪いイメージすら抱いていた。
しかし、今、自分が一番身近に感じるお絵描きツールは水彩画だ。
あのときの怒涛の日々と、微笑みながら大量の課題を告げるミリーの顔を思い出して、とてつもなく愛おしい気持ちが湧き出た。
気になって先生の名前をググってみたら、数年前に他界されていた。
ミリー先生、ありがとう。あなたに教わったことは、今でも私の中に生き続けているよ。もっとたくさん描くね。