対面営業を重視していた外回りの広告営業マンが、今考えている事。
一体いつまでこの状況が続くんだろうー。緊急事態宣言の延長が決定している状態の最中、先行きの見えない不安に全国の人がそれぞれのような形で戦っていると思います。私は中小の広告代理店で働いていますが、営業でありながら、企画やデザインディレクションなど幅広い分野に携わりながら仕事をしています。
しかし、基本は外回りの営業マンなので、「人と会う」ことが仕事を生み出すうえで一番最初のきっかけになり、それを作るのが仕事です。日々色々な方にアポイントをいただいて、「昼間は会社にいない」くらい外で動き回ることが日々の自分を評価する上で一つの指標になっていました。
対面型営業というと「人と会う、足を使う」という事が重視され、時に時代錯誤のようなイメージを持たれがちですが、私自身、資料だけでは伝えきれない部分を対面で補ったり、顧客とのコミュニケーションの中で信頼関係を作ったりしながら仕事をいただてきた自信があるため、「人と会う」事を大切に思う気持ちは今も変わりません。このことは別の記事でも書きたいと思います。
そんな中、初めて在宅勤務という状態になりました。
家でも仕事ができる、移動しない分時間短縮できる。最初は発見だらけ。
在宅勤務になってから最初こそ戸惑いましたが、アポイントはWEB会議、メール、電話などに置き換えれば補完することができ、移動時間がない分フルにアイディアを練ったり、資料作成などの社内業務に充てることができる点で、まず実感したのは効率の良さでした。
さらに、わざわざ対面でアポイントを取って時間をいただくことが難しかった担当者さんも、テレカンであれば時間を取ってくれる場合が意外と多く、普段引き出せなかった情報手にしたり、逆にこちらの提案を聞いていただくチャンスをいただくことができるなどのメリットも体感できました。
在宅勤務最初の2週間くらいはその効率の良さを実感し、「こういうスタイルもアリかな」と考えるようになりました。
知らぬ間に忍び寄ってきた無気力感
しかし3週間目に突入したくらいから、少しずつ心境が変化してきました。感覚としては「仕事をしているという実感がない」「日々が無意味に過ぎていっている」ような感覚です。
私が持っていた案件はイベントなどリアル系の施策が多かったので、軒並み延期や中止となりました。今やるべきことを大きく分けると、それを取り返すための、今できるプロモーションのご提案と、新しい提案で先々の仕事を仕込み直すという動きに分かれます。
しかし、この状況下、今新しい事を行うという考えを持たれる担当者様は少なく、急ぎで#おうち時間的な施策は自社内でSNS発信をしたり、もともとオンライン系の施策を行っていたパートナーで行ってしまうというのが実情で、実質的には今は焦らず、先々の案件を仕込むことが今やるべきことの大部分を占めてます。
この場合、これまでであれば真っ先に私がやるのはこれまでは「人と会う」事でした。いかにこの機会を増やすことで顧客の課題感などをヒアリングし、提案をするというスタイルだったので、自分の時間に対する原価意識の中「人と会う」事が重要な要素として根付いていたのです。
外に出ていたのが自宅になり、対面で話していたのが、画面越しや顔が見えない状態での会話になる、このような少しずつの変化が自分の中で大きな変化となり、それを日々積み重ねた時に「今自分は仕事をしているのか?」という大げさともいえる疑問になってしまったのです。
おそらく、私が思う「人と会う」というのは必要事項だけをやりとりすることではなく、その方の表情や微妙なニュアンスをくみ取りながら解決策を模索したりすること、提案の際には資料にはない細かい意図や想いを伝えることなど、対面ならではの要素も含まれていたのではないかとおもいます。
そしてある夜、ため息ばかり吐いて、真っ暗な表情をし、何かとイライラしてしまっている自分に気が付きました。
変えたのは原価意識と自己評価
ここで考えたのは、今まで通りの価値観にとらわれず、時間の中における自分の原価意識を変え、違う指標で自己評価をすることです。
①仕事の中で違う評価を作る
まず、「会う」数が多い=仕事につながる可能性が高いという価値観の内、「会う」数の部分に相当する違う数に変えるという事です。例えば単純にメールで提案を投げた数だったり、会えなくてもコミュニケーションをとった数だったり、新しい提案を生み出した数だったり、一日の初めに別の指標を作って実行する。それによって自分を評価してあげる事をし始めました。
②仕事以外での行動を起こす
「仕事以外にも自分ができること」を考え行動しはじめました。実はこのnoteはその思いから始めた事ですが、1日1記事を目標に自分の考えや思いを発信する、今まで仕事の合間を縫って妻がやってくれていた掃除や料理などの家事をする、広告の世界以外の分野のことを勉強し、ビジネスアイディアを発想する、といった具合に効率よく本業の仕事をこなし、これまでできなかった事に取り組むことで時間を有意義に使うことをしています。
③必ず結果が出ると決める
未来を知っているわけではありませんが、今自分が仕事でもそれ以外でも行動していることがプラスの結果として返ってくるものだと、決めてそれを原動力に実行しています。短期的な結果が出ない事への不安や、マイナス思考に苛まれるのではなく、肩の力を抜いて、今自分にできること、意味があると思うことを一つひとつ選択していく事に集中します。
もちろん不安がなくなったかというとそうではありません、しかし仕事だけではなく自分ができること全体を見て広い視野で自分を見つめることで、少なくとも無気力な感覚は取り除けそうな気がしています。
以上のような方法をもって、私は再度前を向き始めました。仮にいつも通りの仕事が戻ってきても、テレカンは状況に応じて使えますし、時間の使い方も変わると思います、多分…noteも続けていけると思います。
余談ですが、最近料理に慣れてきました。その料理を食べた妻はいつも「ありがとう」と笑顔で言ってくれます。これも一つの成果です。
結果を出すことに躍起になっていた価値観から、誰かの役に立つという価値観へ。
逆境に見えるこの状況を、自分の価値観を成長させるチャンスであると確信して、今日も仕事に取り組みます。家だけど、「行ってきます!」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?