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できることはしよう。できないことは仕方がない。

何かができるようになることって嬉しいですよね。自分が積み重ねてきた努力が報われた結果、できるようになるのですから。自分の自信にも繋がります。

みなさんも小さい頃から努力しなさい、勉強しなさい、なんて言われてきませんでしたか?努力するのは何かを成し遂げるため、勉強するのはできることや可能性を増やすため、ではないでしょうか?

でも、だんだん大人になってくると、できることも、これから何かを達成しようとすることも、難しくなってきますよね。

赤ちゃんの頃は、寝返りを打つだけで褒められます。ハイハイをできるようになって褒められ、つかまり立ちできるようになって褒められ、1歩、2歩と歩いただけで褒められます。

子供は常に成長していますからそりゃそうですよね。

では、大人はどうでしょうか。

最近、できること増えましたか?まだ、成長してますか?

遅かれ早かれ20代のうちに人は成長が止まります。あとは老いていくだけ。私は31歳になりましたが、すでに自分の能力の衰えや体力の衰えも実感しつつあります。できることも大して増えません。

でも、日々何かをできるようになろうとあがいています。

こんなはずじゃなかった

実は、その「あがき」がは私たちを苦しめているんです。

誰かを見て、私もあの人のようにお金持ちになりたいだとか、

私も英語がペラペラと喋れるようになりたいだとか、

自分ができないことをできるようになろうと、努力しようとしますよね。

でも、なかなか思うようにいかない。

「こんなはずじゃない」と今の自分を責めて自分の首を苦しめるんです。

じゃあ、なにか方法はないかとネットを検索してみると様々な成功体験が載っています。「なんだ、みんなできるようになっているじゃないか」と、「自分にもできるはずだ」とチャレンジしますが、やはりうまくいかない。

苦しいですよね。

ネットに出てくくる情報って、成功体験がほとんどですよ。

自分の失敗なんて恥ずかしくて書きたくないですよね?

ブログを執筆している方は、自分ができた成功体験を書いているだけなんです。

もうすでにできていることなのです。

大人がなにかできるようになろうとすると子供のときに比べ、多くのエネルギーを使います。

時間もないし、お金もかかるし、余裕もない。そんな状況で何かを出来るようになることは大変です。

できるようになりけど、うまくいかない。思うようにいかなくて「こんなはずじゃなかった」と。

自分で自分を苦しくさせていませんか?自分が苦しいと思った時、多くは「こんなはずじゃなかった」という思いが苦しくさせているんです。

理想の自分と現実との自分とのギャップが大きくなればなるほど苦しむんです。

「思い通りにいかないのが世の中なんです」

思い通りにいくことなんて一つもないんです。

もっと肌が綺麗に生まれてきたかった、サラサラのストレートヘアがよかった、プロ野球の大谷選手みたいな恵まれた体に生まれたかった、エリートのような回転の早い頭を持つ人に生まれたかった、クリエイティブな発想が出てくる人に生まれたかった…

⇧ 私のこうなりたかったです ⇧

みなさんにも様々な「こうなりたかった」って思ったことありませんか?

でもそれってなりたいと思ってなれるものばかりではないのです。努力すればできることと、努力しても無理なことってありますよね。

私たちはいのちを与えられて生まれてきたのです。自分がこの世に生まれたいなんて思って生まれてきた人なんていないはずです。

与えられた場所、与えられた環境で生きるしかありません。もちろん自分の努力で変えられることだってありますよ。でも、場所や環境が変わったとしても、あなたはあなたのまま。同じことの繰り返しかもしれません。

ですから、自然と出来ることもみんなバラバラになるんです。

苦しみや悩みの原因は外ではなく内に

苦しみはいつもあなたの心の中にあります。原因は外にあるのではなく、あなたの内にあるのです。

「できることはしよう。できないことは仕方がない」2021年2月号「同朋」 東本願寺出版

タレントの麻木久仁子さんが病を患い、自分の心や体と向き合ったときに感じたことだそうです。

諦めのような言葉に聞こえますが、そうではありません。

自分のことを知り、自分の能力の限界を知り、その中で自分のできることをしていくこと。これがあなたを苦しめない方法なんです。

「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」

阿弥陀経というお経の中にこんな言葉がでてきます。

「あなたにはあなたにしか出せない光があり、わたしにはわたしにしか出せない光がある」

十人十色、

金子みすゞさんの「わたしと小鳥とすずと」の詩にあるような「みんなちがって、みんないい」ということです。

あなたはあなたの光で輝けばいいのですよ、ということです。素敵な言葉ですよね。

あ、無理に輝こうとしなくていいですよ。もうすでにあなたはあなたのままで輝いているんですから。

なにものにもなる必要はありません。

誰かと比べず、少し肩の荷を下ろしてみてはいかがでしょうか?


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