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【シャーロック・ホームズの冒険】映画やドラマ、配信もされている小説をあらすじつきでレビュー(新潮文庫/予告後ネタバレ)!

第14回はシャーロックホームズの冒険/コナン・ドイルです!東西ミステリ海外版第3位の本作です。

※尚、予告後にネタバレがあります。


1.基本データとあらすじ

1-1.基本データ

1-2.あらすじ

ロンドンにまき起る奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。

近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。赤毛の男が加入した奇妙な組合のからくりを追う「赤髪組合」、乞食を三日やったらやめられない話「唇の捩れた男」など10編。意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアがあふれる作品集である。

Amazonより

2.主観的評点と向き/不向き

2-1.主観的評点

主観的評点は以下の通りです。

2-2.向き/不向き

向いている人
・名探偵コナンや有名探偵小説のルーツを知りたい人
・大掛かりでないミステリでも楽しめる人

向いていない人
・固い翻訳文体、持って回った表現が苦手な人
・上から目線の主人公が苦手な人

3.ネタバレと感想

以下、核心の部分に触れておりますので未読の方はご注意ください。











3-1.犯人と動機

(10編のうちまだらの紐のネタバレです)
姉殺しの犯人はロイロット博士。再婚した妻の遺産が目当ての犯行。連れ子の姉・ジュリアが結婚しようとしたため殺害。

自分の部屋と姉の部屋が繋がる通気孔と呼び鈴を建築。呼び鈴を伝ってインドから取り寄せた毒ヘビを放ち毒殺(ジュリアが死に際に言い遺した"まだらの紐"の正体)。

博士は犯行が他人に気付かれないよう、口笛の音を合図に蛇が再び博士の部屋へ戻るようにも訓練していた。

最終的には、囮となったホームズとワトソンが毒ヘビを撃退した事により自分が毒ヘビに噛まれ死亡。

3-2.ネタバレ感想

本作を読んだのはミステリー読み始めの頃、東西ミステリーベスト100の第3位(海外版)を1位(そして誰もいなくなった)、2位(Yの悲劇)と立て続けに勢読んだのですが、これは僕にはハマりませんでした。

新潮文庫版、再読で角川文庫版両方読みましたが、僕がそもそも翻訳文体に慣れていないと言うのも有り(ワンセンテンスがやたら長い、台詞や文章が回りくどい、場面転換が突然起こるので読み返さないと何が起きたか分からない)、読むのがストレスでした。

それ以外にも以下の3点が個人的にハマらなかった理由です。

・シャーロック・ホームズのキャラクターが個人的に好感が持てなかった。
・この時代の結婚観や階級社会のお作法が良く分からなかった。
・流石に130年前のミステリ勃興期の作品なので、トリックがしょぼい。

名作と言われる分、ハードルが上がってしまったのも原因かもしれません。

シャーロック・ホームズ自体がつまらないのでは無く、あくまで文庫版が自分にハマらなかったというだけなので、時間が無いけど取り敢えず有名作品だけ抑えておきたい人は、Prime Video等でドラマ化されているので、そちらで有名エピソード(緋色の研究など)だけつまんでおいても良いかもしれません。

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