眞藤 隆次

マーケティングとブランディングを事業領域とする「TABLE PLANNING」代表。拠…

眞藤 隆次

マーケティングとブランディングを事業領域とする「TABLE PLANNING」代表。拠点は熊本。この分野の経験年数は結構長く、お手伝いした分野も「街づくり」から「豆腐一丁」まで。転職1回。2回目転職しようかと思ったが勢い余ってアカウントプランナー事業の創業へ。

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会社を辞めてみたらいい感じになった話。

今年の9月には60歳になる。 カウントダウンに入っているが赤いちゃんちゃんこかーという感慨はまったくない。 最近はちゃんちゃんこではなく シャレこいて 「赤いタキシードにしました」 とか 「赤いポロシャツもらいましたー」 とかみんなやってるよね。 僕としてはひとこと言いたい。 ちゃんちゃんことちゃんちゃんこ応援団の皆さんの気持ちも考えてほしい。 ちゃんちゃんことは、子供が着る袖なし綿入れ羽織だという。 子供用である。 キッツキツの小さな綿入れ羽織に爺や婆がむりやり身体を

    • 梅雨が終わって夏が来た…かな?

      一昨日の天気予報では昨日は雨のはずだった。 だが。 午前5時半。 蝉時雨で起こされた。 すこしウダウダして目をこすりながらカーテンを開けると朝から青空が広がっている。 どうしたことだ。 前日までの雨で湿度はやたら高い。 ムシムシムシムシ。 この湿度でどっと疲れる。 もしかすると梅雨明けなのか? そういえば家の近くの紫陽花は 盛りを超え、枯れ滅びていく美しさとの合間にある。 昨日はそのまま街まで歩いて行った。 40分ほどの道のり。 被った帽子に触れているおでこと、 リ

      • 幡野広志さんの写真講座に参加してきた。

        東京で宿泊するとき。 朝ごはんは吉野家の牛丼にすることが多い。 7月13日。 幡野広志さんの写真講座を受講する日。 前泊して当日の朝、もちろん朝食は吉牛。 シャケとか目玉焼きの朝定食にはしない。 そこはやはりこう、牛丼屋さんに行けば牛丼だろうという生体反応の結果、牛丼を頼むのである。 朝食用に小盛りに設定してある朝定食の牛丼を並盛りでオーダーする。 お味噌汁にも牛丼にもしっかり七味を振る。 他の牛丼屋で同じ量の七味を振ると大変なことになるので、振る前にここが吉牛で間違いな

        • 今年の父の日。

          父の日前日の土曜日、娘から「父の日だから」と久保田の千寿を一本、ドーンとプレゼントされました。 300mlなので妻とすぐ飲んでしまったのだけれど。 笑いながら美味しいねえといいながら飲む二人の姿は、娘も嬉しかったのではないでしょうか。 思い返すと会社員時代の僕は、平日は夜遅いし休日は出張しているし、単身赴任も長かったし、子供たちと本当に触れ合う時間がすくない父親でした。いまの基準ではとてもいい父親とはいえない人生。子供たちには申し訳ないという気持ちがいつもあります。 そ

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          2本

        記事

          出身高校の同窓会の会館に本を寄付した話。

          昨日、済々黌高等学校の同窓会が運営する多士会館に本を一冊寄付してきました。 思想史家の渡辺京二さんの著作『近代の呪い』(平凡社新書)です。 装丁が簡素化されている割に、僕が持っている2013年の初版第2刷の740円から300円ほども高くなってて驚きました。 この本は2022年11月に開設した済々黌創立140周年記念サイト『黌辞苑』の重要な底本のうちの一つです。 サイト『黌辞苑』を創るときに、方針を立てました。 企業のリブランドでもよくあるのですが、企業内の人々が盛り上がる

          出身高校の同窓会の会館に本を寄付した話。

          ネバーエンディングストーリー -済々黌の卒業式2024-

          ●校長先生から呼び出し 黌長先生からの呼び出しがきた。 やばい。 黌長からの呼び出しといえば高一のとき京都奈良修学旅行で酒飲んだのがバレて、熊本に帰ってきたあと親同伴で呼び出されたとき以来だ。 京都の宿で一網打尽にされた生徒は約30人。 複数のクラスにまたがる大事件だった。 親同伴で会議室で黌長先生に叱られてから1週間後の朝。 自宅謹慎を解かれた皆んなが教室に戻ってきた。 午前中の授業を神妙に受け、迎えたお昼休み。 それぞれのクラスの生徒たちは10分で弁当を食べ終え

          ネバーエンディングストーリー -済々黌の卒業式2024-

          談笑さんが落語をこっちに連れてきた!

           「眞藤くん、それ、落語じゃないから」  ですよねーと、相手のマジ顔を見ながら、僕は相槌を打つしかありませんでした。  話のお相手は当時小学館の取締役をされていた岩本敏さん。岩本さんは昔からの落語ファン、というかマニアです。長く編集長を務められた雑誌『サライ』にもそれが色濃く反映されていて、当時の落語特集のしつこさ、もとい、充実は当時を知るひとなら首が振り切れるくらい頷いていただけることでしょう。  そんな岩本さんに、つい僕が「落語といえば僕ら日テレの『笑点』くらいしか接

          談笑さんが落語をこっちに連れてきた!

          谷啓で行こう。

          お父さん、なんで個人事業主になろうと思ったの? 数ヶ月前に娘から尋ねられました。 会社を辞めた理由は700くらいあるとは前に書きました。 対して、個人事業主になろうと思った理由は10くらいしかありません。 ひとつは死ぬまで食べていくため。 身も蓋もないのですが、生きていくために金は必要です。 年金もらうまではまだ数年あるし、年金もらったところで生活にはとても足りる金額ではありません。 退職金もあっという間になくなりましたし。 あと、僕がやってきた仕事の延長であれば、仕事

          谷啓で行こう。

          実験事業『黌辞苑・済々黌写真部元気セミナー』を始めました。

          2023年7月25日、熊本をベースに活躍されているカメラマン・内村友造さんをお招きし熊本県立済々黌高等学校で『黌辞苑・済々黌写真部元気セミナー』の第1回目を行いました。 次いで8月23日には崇城大学の甲野善一郎准教授と甲野ゼミの皆さまのご来黌をいただき、第2回のセミナーとしてワークショップを行なっていただきました。 いずれも夏休み中の午前中の夏課外を終えた写真部の生徒さんに午後の時間をいただき、座学的なお話と黌内撮影と講評を組み合わせたセミナーです。 『黌辞苑』という、

          実験事業『黌辞苑・済々黌写真部元気セミナー』を始めました。

          ひろのぶと株式会社の株主総会で、小株主の権利を行使してきた。

          なんか面白そ! そんな気持ちでワクワクしながらPCを操作して。 ウェブを通した株式購入手続きに戸惑いながら ちょっとだけ株を購入をしたのが昨年6月。 幸いなことになんとか一次募集で購入することができ、昨年、ひとのぶと株式会社の株主ミーティングに参加した。 はじめての株主ミーティングは訳がわからなかったけど、面白かった。 だいたい、あの、社長がミーティングに遅れてくるという演出はなんだったんだろう(たぶんバナナで滑る、というやつをやりたかったんだと思う)。 そんなミーティン

          ひろのぶと株式会社の株主総会で、小株主の権利を行使してきた。

          そんなことはないだろ…と魂を彷徨わせると世界が広がる。『吼えろ道真 -太宰府の詩-』

          この文章は読書感想文、だと思う。 前の「スローシャッター」に続いてまた読書感想文なのだ。 マーケティングとかブランディングの話はどこへ行った? という方もちょっぴりはおられるだろう。 その分野も書きたいのだが今日はこれを書きたい。 読んだのは『吼えろ道真 -太宰府の詩-』(集英社文庫)。 著者は澤田瞳子さん。 前作の『泣くな道真 -太宰府の詩-』の続編である。 道真といえば、日本史の教科書で多くの人が見たことがある「太宰府に流され涙ながらにひっそりと暮らし死んでいった悲

          そんなことはないだろ…と魂を彷徨わせると世界が広がる。『吼えろ道真 -太宰府の詩-』

          スローシャッター

          蔦屋書店六本松では旅のコーナーに置いてあった。 ジュンク堂福岡天神店でも、旅のコーナーに置いてあった。 この本を読み進めて今まで行ったことがある国が出て来たりすると、 その度に自分がその国で撮った写真を見たりして、 またその場所へ行きたい気持ちが掻き立てられる。 そこで出会った人に会いたくなる。 コロナ禍で海外出張がなくなったりしたこともあって、2019年から今まで海外には行っていない。その間に早期退職で会社辞めてしまったし海外出張はもうないのかもしれない。 仕事で緊張し

          スローシャッター

          『広告屋こそ、ジャーナリスティックであれ』

          その集まりを紹介してくれたのはテレビ局記者職志望の鈴木くんだった。 渡されたメモに記された時間に早稲田のアバコホールのドアを開ける。 うっすらと開けただけなのに熱気が僕にバーンとぶつかってきた。 暑いわけじゃない。 ずらりと並んで座っている学生の熱気だ。 20mほど奥行きがあるホールの中には、マスコミ、とりわけジャーナリストを志望する学生がぎっしりと座っていた。 促されるままに端っこに座る。 しばらくすると薄い髪を油でなでつけた、小柄なのにやたらエネルギッシュな50代に

          『広告屋こそ、ジャーナリスティックであれ』

          オムライスの端っこへスプーンを突き立てるときに始まる幸福論。

          小さいころから好きなのはオムライス。 いつも母に「作って作って」とねだっていた。 ケチャップライスを炒める香りが台所に充満したあと、卵の薄皮を作るバターの濃厚で柔らかな香りに部屋が包まれるのも好きだった。 お皿の上にドーンと黄色いオムライス。 所々に褐色の焦げ目があるのも香ばしさを予感させて。 そこに真っ赤なケチャップをかけて、その上から少しウスターソース。 それをグリグリとスプーンの腹で混ぜて、 端っこの方からスプーンを立てて食べ始める。 幸せを目の当たりにした子供の頃

          オムライスの端っこへスプーンを突き立てるときに始まる幸福論。

          街と性とカラダと心、そして『全部を賭けない恋がはじまれば』

          ひとつ前の

          街と性とカラダと心、そして『全部を賭けない恋がはじまれば』

          「ご本」の気持ちを思い出す。      『全部を賭けない恋がはじまれば』

          「お誕生日おめでとう」 父母から渡される、プレゼント。 小学生の頃まで毎年渡されるそれは、「まるぶん書店」か「長崎書店」の薄い包装紙に包まれた一冊の本だった。 必ずそのお店の本だったのは、その二つの書店が父の職場のすぐ裏のアーケード街にあったからだ。 並びには玩具屋もあった。 けれどどうしたことか玩具をもらった記憶はない。 幼稚園の頃の絵本から始まって、小学校の中ごろまで。 友人たちは誕生日にプラレールとかグローブやバットを買ってもらっていた。 しかし我が家はずっと本。

          「ご本」の気持ちを思い出す。      『全部を賭けない恋がはじまれば』