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ここを機動戦士Gundam GQuuuuuuXネタバレ感想会場とする

タイトル通り機動戦士Gundam GQuuuuuuXの超絶ネタバレ感想となりますのでまだ観てない人は今すぐ最寄りの映画館に駆け込んでからまたこちらに戻ってきてください。
お疲れ様でした。















































 夜でもおはようございます。K.P.K.(小池ピアノ教室)砂場です。
いや~もう耐えられん
流石にタイトルとあの前置き書いてればここにいるのはGQuuuuuuX視聴済みの方だけだと思うので思いっきり発散していきたいと思います。

 僕は公開初日のお昼に見に行きました。
これはニンテンドーミュージアムに行ったときもそう思ったんですが、やっぱりちょっとでも興味のある作品や施設には可能な限り早く観に行くべきだと強く思います。
GQuuuuuuXは公式からも戒厳令が敷かれており、ファーストインプレッションが非常に大事な作品であることがアナウンスされていました。
初日はSNSでも「早く観てくれ」とか「何も言えない」みたいな感想ばかりだったのが土曜日になると「ファースト世代に刺さる」とか「ガンダム好きにはたまらない!」みたいな感想がちょろちょろ増えてきたんですよね。
正直このレベルの情報でもあの開始1秒の衝撃を100%で味わえない可能性があります。
だから僕も近しい人には今日(金曜日)中に観に行ってくれ!と懇願しました。
みんな映画館行ってくれたのかな……

 ここでサラッと全体感を語っておくと思ってた以上に"シンガンダム"だなと。
特にU.C.0079の描写は庵野が描きたいガンダムのやり直しが色濃く描写されていて「やっぱ庵野がガッツリ関わってるのか……」と思わざるを得ませんでした。
ジオンが勝利した後の宇宙世紀ではないか、というのはPVが公開されていた時点で噂されていたので開幕のナレーションはそこそこだったのですがその後が個人的には度肝抜き散らかされっぱなしでしたね

公式HPとこの2つのPVからそこまで予想する考察班は流石に歴戦の猛者ですね。
 一応ここからあっっっっさいガンダム好き程度のおっさんが劇場で観た感想をつらつら書いていくので良ければお付き合いください。


U.C.0079

シャア・アズナブルによるガンダム奪取という発想

 ガンダムを一通り履修している人間が開幕にまず抱くのは
「あっやっぱ宇宙世紀ものなんだ」です。

 BGM"長い眠り"を背景にコロニーの描写をしつつお決まりの
「人類が増えすぎた人口を宇宙に移民させるようになって~」を聞かされるなんてのはRTAが始まったときのグッドラック!とかストリートファイターで実況のアールがいってみましょ~~~~~!を言うのと同じくらいのお作法で、これが流れる=初代機動戦士ガンダムを基にした何かが始まるということが約束されています。

 ここまでは想定の範囲内である人は多かったと思います、問題はこの先。
いきなりシャア専用ザクっぽいなにかとザクⅡっぽい何か2機がコロニーに侵入しようとしています。
あれ?
途端におっさん達は40年来の既視感に包まれます。
僕としては事前に宇宙世紀もの、ジオンが勝った後の世界という情報は掴んでいたので色々すっ飛ばして 「そういう世界なんですよ 」から物語が始まってもおかしくないと思っていたのですがスクリーンにはガッツリ1stガンダムが映しだされ始めました。しかもクソ精巧に。
 
しまいには各パイロットも登場します、ザクに乗ったデニムとシャア。

おるんかい!いや、いるんだろうけどさ……

ここで1つショッキングだったのがシャアの声優が違った点。
今回のシャアは新祐樹さんが務めてるとのこと。
池田さんも御年75歳なので流石にキツくなってきたということなのでしょうか。
ただ、僕の認識が正しければ既存キャラ全員が声優交代となっているのでこれはこれでif世界の宇宙世紀であるということをわかりやすくする演出なのかもしれないなと納得していたり。
池田さんじゃないシャア・アズナブルにここまで違和感を覚えるのはやはり自分がそれだけこのキャラクターに愛着があるということでしょう。

 で、話をスクリーンに戻すのですがサイド7に侵入したジオン兵士たちについて。
ここ、よくよく思い返してみればシャアは本来いないんですよね。
そして正史ではいたトチ狂って戦果を上げようと暴走するジーンもいません。

 サイド7内の連邦軍をあらかた蹴散らすとシャアは何故かコックピットがむき出しで放置されているガンダムを見つけてそれを奪取します。
な、なるほど!
僕の中で妙な驚きというか、その手があったか!みたいな納得感がありました。
この記事を読んでくれているガンダム好きのおっさん共ならすでに共通認識だと思いますが、ガンダムにおいてガンダムが敵勢力にパクられるというのは伝統芸能なんですね。
むしろ1stガンダムがその伝統に背いている原初にして異端なのですが、ここでシャアがガンダムを奪取することが歴史の転換点になるというのは思わず膝を打つ展開でした。

庵野!お前!!

 その後アムロの台詞をシャアが口ずさみつつプロトタイプガンダムを蹴散らしたりしながら順調に物語はジオン優勢で進んでいきます。
ガンダムもしっかり赤く塗られちゃったりして僕なんかはどうしてもキャスバル専用ガンダムを思い浮かべてしまうのですがこっちはさしずめシャア専用ガンダムということなんでしょう。
ここらへんで僕はようやく映画館で買ったチュリトスとコカ・コーラゼロを口に入れる余裕ができました。怒涛すぎる。


相棒のシャリア・ブルと女が絡まないシャアの安心感

 僕も1回しか観てないのでそんな事細かには覚えてないのですが、なんやかんやあってフラナガン機関のシーンへ。
度重なる戦果からなのか、ガンダムに乗ったことによってシャアのニュータイプとしての能力が高くなったからなのかフラナガンから研究対象として高く評価されます。
そしてガンダムにサイコミュ装置とビット6機が搭載される魔改造状態に。
おそらく正史においてはララァが対象とされていることをシャアが担っているように見えます。

 で、そのシャアの相棒となるのがシャリア・ブル。
こいつはPV公開時点からそうではないかと予想されていましたね。

キャラデザが違いすぎてみんな半信半疑でした

 原作ではブラウ・ブロに乗ってアムロにぶち殺されたかわいそうな人。
初代ガンダム映画3部作では残念ながら登場シーンがカットされてるので知らない人も多いと思いますがこの人結構いいキャラしていて、ニュータイプって大体トー横にいそうな精神的に不安定なやつばっかりなのですがシャリア・ブルは見た目通りちゃんと常識人で真面目なおじさんなんですよね。
なのでトー横気質なシャアの右腕にはちょうど良い人材なのかも。
 知らなかったんですが小説版では実際ララァ死亡後にシャアを支えた相棒だったそうな、あとこの見た目で29歳。苦労してるね。
 パンフレットを読んでみるとシャリア・ブルが乗っていたMAは見た目はブラウ・ブロそっくりだけど"キケロガ"という名前になってました。
これは富野が本来登場させようとしていたMSの名前だったらしく、ここらへんもifっぽくするためにあえて名称を変更したんだとか。

 ビット搭載魔改造シャア専用ガンダムで滞り無く戦果を上げ続けるシャアとシャリア。
U.C.0079のシーンはどれも作画とMSのデザインは全然違うのにBGMとSEが当時のままなのでこの世界が初代ガンダムの宇宙世紀なんだということには全く違和感なく進んでいくのがすごい。
ビットからビームを照射したときの「ボンッ」という野太い音を聞いたときのエモさと言ったら。。。
 で、そのままルナツーの攻防戦が始まります。杉田のマ・クベうまかったね。
ちゃっかりビグザムも量産化されていたしこりゃあジオンの勝利は揺るがないでしょう。
と思っていたらワッケインが最後の悪あがきにソロモンをグラナダに落とそうとします。あれ、どっかで見た展開だな。
そしてソロモンの中に爆弾を仕掛けて推進力を弱め軌道を変えるというどっかで見たことがある作戦が始まります。
ここらへんのグラナダから逃げずに覚悟決めてるキシリアもかっこよかった、あの人野心は強かったけどギレンと比べると全然部下に対して温情ある指揮官だったよな。

 グラナダの中で任務をこなしつつちゃっかり悪いことも考えてるシャアのもとにトリコロールカラーのガンキャノンに乗ったセイラことアルテイシアが現れます。
まぁあの現場で実妹にあったらそら驚くのも無理ないんですけど、やっぱシャアは女が絡むとポカやらかすなと。
なんやかんやでソロモン爆破は失敗したのですが突然ガンダムのサイコミュ装置が暴走し響き渡る「ラ・ラー」の音。どこにいんだよあの女
そして恐らくGQuuuuuuXにおいてキーとなる"ゼクノヴァ"が発生します。
これによって軌道がそれたソロモン、そして消えたガンダムとシャア。
1年戦争はジオン公国の勝利で幕を閉じる、というのが前半戦U.C.0079の内容でした。


違和感なく変化した歴史とMS

 オタクとしてジオンが勝利したことに納得感を得られる材料となったのが連邦側のMS開発計画に大きな変更が生じた点。
パンフレットの"軽キャノン"の項目に記載されてますが、ガンダムを失ったことによって連邦側はガンキャノンの戦闘データを基にMS開発を進めざるを得ず、本来蓄積されるべきであった中~近距離のデータが恐らく不足しているんですね。
要するにこの世界の連邦政府はジムを作れなかったわけです。

外部作品だと割とネタにされがちなジムくん
でも彼こそが連邦を勝利に導く鍵だったんだね

 そもそも地球側(連邦)と宇宙側(ジオン)では資源の差がかなりあって、正史の決め手となった作戦も"物量作戦"とかいうマジで数にものを言わせた脳筋戦法だったわけですが、それを可能にしたのもガンダムの戦闘データを基に作られた低コスト高性能だったジムを大量生産できたことだったからなんですね。

戦いは数だよ兄貴!

 そしてこの世界ではジムの代わりに量産されたのが軽キャノン。
ここは僕の想像なんですがジムほどの大量生産はできなかったんじゃないかなぁと思います。
そもそもガンキャノンが砲台を装備した重装甲機体なので機動性重視のガンダムに比べたらどうしてもコストがかかる印象があります。
 ガンダムを奪取される→それによってジムが開発できない。
アムロ・レイという天才パイロットが存在しないだけで連邦が敗北したというストーリーよりよっぽど納得行く解釈だと思います。

 GQuuuuuuXでのザクは足元がなんかスッキリしていて、これはパンフレットによると作業機械の発展としてのMSにしたいというコンセプトらしく、
「スタスタ歩かせるなら足元は大きいと難しい」とのこと。
太ももあたりも丸型の装甲板がついていてジオニックらしい流線型フォルムが強調されている印象があります。
この世界ではジオニックの技術が発展していってるはずなので今後どんな"らしいMS"が出てくるのか楽しみです。

 逆にガンダムはツインアイが昆虫の複眼っぽくなっていてギョッとしました。
サブカメラだけじゃなく口元にもなんか2つカメラが付いてるっぽくて計6つ?の目がついてるみたいでなんかこえ~。
こんなんでもトリコロールカラーにしてアンテナつけてればガンダムって認識できちゃうのがアイコンとして確立されてる証拠。
今回僕が好きなアレンジが頭部バルカン部分で、これもパンフレットに記載があったんですが普通頭部にあんな弾が入る部分は無いだろうということで今作ではガンダムの後頭部にバルカン部分が露出する形になってます。
なんでも鶴巻監督曰く逆襲のシャア特報の動画でνガンダムが頭部バルカンを撃ち続けるシーンがあって、こんなんみんな好きに決まってるだろ!ってことでバルカンを撃つシーンにはこだわったとのこと。"理解"ってるねぇ~

ちなみにこのシーンは本編未使用とのこと。確かに見たことねぇ。

 まぁスタジオカラーのオタクたちが作ってるので僕らニワカオタクよりよっぽどこだわってリメイク、リファインしているのでそこは安心できるなぁと思ってます。
頼むからエヴァみたいに続きは10年後とかにならないでくれよな。



U.C.0085

"ガイナックス臭"

 舞台は変わって5年後のU.C.0085、緑色に塗られたホワイトベース(ソドンっていうらしい)のクルーもシャリア以外はガラッと変わってさっきまでキシリアとアルテイシアくらいしか女性キャラがいなかったのにガンガン今風なキャラデザの女性キャラが登場します。
 突如赤いガンダムが出現しフラナガンスクール首席のエグザベくんがGQuuuuuuXに乗って捕獲?を試みるということでしたが首席の割にはオメガ・サイコミュとやらを起動できずGQuuuuuuXの本領を発揮できていない様子。

こういうできない子ってガンダムではよくイキスギな強化を受けることが多いので心配

 なんやかんやあっていよいよ視点はマチュたちが暮らすサイド6のイズマ・コロニーへ。
サイド6といえば原作からして経済が豊かで連邦、ジオン双方の高官とその家族が住んでることから戦時中も中立を保ち続けた稀有な地域です。
フラナガン機関の研究所もここにあったりして若干不穏。
しばらくマチュとニャアンの追いかけっこが続くんですが町並みも人名も妙に日本っぽい。
まぁ宇宙移民って当然地域毎に実施されてるだろうからイズマの人たちは日本由来の居住者が多いってことなんでしょうか。

シールドに"警察"の文字がペイントされている軍警ザク

 これまたパンフレットからの引用ですが鶴巻監督いわくサイド6の準公用語として日本語や漢字が使われているとのこと。
令和の今だと「なんでザクに漢字が…...?」と思ってしまいますがよくよく考えれば百式の肩にもデカデカと"百"の字が書いてあったりするんでそこまで突拍子もないデザインでも無いんですよね。

 で、マチュがニャアンに追いついた神社のシーン。確かここで挿入歌が流れて妙に神秘的な場面だった記憶があります。
ニャアンは移民の運び屋でまぁまぁ迫害されていることがここらへんで判明。
運んでいたブツというのが考察班の中で話題になっていたテム・レイの回路そっくりな代物。

このマチュの表情みんな好きすぎだろ

実際は工業用に武器を持つことを制限されたMSに無理やり武装させることができる非合法な装置でした。
この世界ではテム・レイは恐らく酸素欠乏症になっていないので元気に暮らしてると思うんですが、もしこれを開発してたとしたらやっぱ根がマッドサイエンティスト寄りなんすね~~~

 その後依頼主であるカネバン有限公司の事務所へ。
ここの社員たちがなんかもう"如何にも"な奴らばかりで、特にジェジーなんかは「あ~ガイナックスのアニメに1人はいるよな」って感じの絶妙なウザさで懐かしさがありました。
 ここでクランバトルの概要が説明されます。
またまたパンフレットによるとこのクランバトルという案は「水星の魔女が放送されたことによって受け入れやすくなるんじゃないか」という旨の記載があり、意外と水星の魔女をそのままパクった内容みたいです。
まぁ地球をリングにしたほうが闘いの動機づけとしてはわかりやすかったりしますし、一旦戦争は終わってる世界なのでこういうのが序盤の展開にはどうしても必要なんでしょうね。
 そしてコロニー外で戦っていた赤いガンダムとGQuuuuuuXがコロニーに入ってきてしまいます。
出動する軍警ザク、蔑ろにされる移民居住エリア、なんとなくイズマ・コロニー内の環境が掴めてきました。
ちょっと記憶が曖昧ですがこの後くらいにマチュがコロニーの地下隔壁通路内でまったりしていたGQuuuuuuXをパクるという狂行に走ります。
しかも理由が"あっちの方が強そう"だから。
監査局職員且つCV釘宮理恵の母親を持ち、何不自由無く暮らしているのにコロニー内の生活からなんとなく鬱憤をたまらせてのこの行動。
どことなくどころかシャーマンタイプの主人公なのではないかと勘ぐってしまいます。
 あれだけエグザベくんが気合入れても起動しなかったオメガ・サイコミュとやらがマチュが乗るとあっさり起動。このMSロリコンか?
このオメガ・サイコミュ起動時に伸びてきた腕みたいな操縦桿がエヴァ破のダミーシステムみたいで若干キショくて良かったですね。

こっちは手が塞がっちゃうし勝手に殺しまくるヤバイやつ

 当然一介の女子高生であるマチュがMSを操縦できるわけ無いんですがそこはオメガ・サイコミュ、なんとマチュが反射で防御行動を取ったり考えたりするだけで機体が動くダイレクト・フィードバック・システム。
……ってわけでは無いんでしょうけどこの時点でバナージくらいニュータイプとしての能力が高いことが伺えます。
戦闘でシャアと同じく"キラキラ"を体験するマチュ。
つつがなく軍警ザクを退けちゃっかりGQuuuuuuXをお持ち帰り。
持って帰った後にGQuuuuuuXを調べているキャラの一人が発した
「なんか歯みたいなのがあるぞ」って台詞、引っかかりまくり~~~~。

 この後覚えているのはニャアンが運び屋の元請けっぽい人に怒られつつも次の依頼主であるシュウジくんのもとへ。
キラキラのグラフィティを見に来たマチュも偶然合流し、なんやかんやでシュウジくんの赤いガンダムとクランバトルでお小遣い稼ぎすることに。
作中やたら発言される「マヴ」という言葉は"マブダチ"のマブではなくMS2機1組で戦闘するときの戦術名称(M.A.V)だったことが判明。
似たような概念は実際航空機戦闘にもあるそうですがこの世界ではシャアとシャリアが編み出して後に軍の教本にも載っているメジャーな戦術とのこと。
これ意図してたのかどうかわからないですけどVSシリーズプレイヤーからしたらニヤつく要素ですよね。
あのゲームってまんまマヴ戦なので。

「焦らないでマチュ、もっと自由になっていい……」

 お相手のザク2人組との対戦にてミノフスキー粒子散布下の戦闘は先に敵機を見つけたほうが有利であるというMS戦の基本のきを中継のシャリアさんが解説。
先手を取られるマチュでしたがそこはガンダムに選ばれしニュータイプ主人公、持ち前の勘でしっかり回避。
GQuuuuuuXは全編通してなのですがニュータイプフラッシュ(って言ってるのは僕だけ?)が多用されてて嬉しい。
なんかあのエフェクト近年は割とここぞという時にしか発生しない傾向があって寂しいんですよね。
もっとあのキロリロリロリン音が聴きたい。

あのクソ特徴のある音がこんな単純な楽器から発せられてることを知った時は驚きましたね~。
 クランバトルはキラキラを発生させつつシュウジくんのガンダムハンマーでトドメ。無事ポメラニアンズの勝利となりました。
確かここらへんでエンディングだったんじゃないかな。

 前編のU.C.0079が違和感なく1stガンダムを現代に落とし込み描写されていたので後半のU.C.0085はいきなり別のアニメが始まったんじゃないかと思うくらいキャラも背景も世界観が変わったように見えました。
かろうじてこの2つの時代を繋いでいるのが赤いガンダムやソドンやシャリアなどの旧要素。
マチュやカネバン有限公司やイズマ・コロニーの町並みなんかは露骨にガイナックスの既存作品の雰囲気が強く、そういう意味でいうと見ていてトップをねらえ2!を見た当時を思い出しました。
トップをねらえ2!も今作同様前身となるトップをねらえ!があるのですが、その作風があまりにもかけ離れており当時は賛否両論(僕の体感否が7割くらい)ありました。

どっちも面白いんだけどねぇ

全編通して見るとしっかりトップをねらえ!の世界観を活かしたストーリーになっているんですが、原作が偉大すぎることとデザインがかけ離れておりどうしても受け入れられないという人が今でもいます。
新宿ピカデリーでラスト付近でぶっ殺すぞ!と言って出ていった例の人ももしかしたらそんなギャップに耐えられなかった人なのかもしれません。

良い子のみんなは映画館で大きな声を出しちゃ駄目だゾ。

 個人的に引っかかりポイントはさっきのGQuuuuuuXを調べている時の台詞とシュウジくんの頭の上に乗っているロボ。

コイツ

名前は"コンチ"っていうらしいんですけど。

これはフリクリの"カンチ"

いやいやいや、まさかね?
さ~すがに僕の考えすぎというか願望が入っちゃってるっしょ。
でもこの世界観マチュとシュウジがいきなりエキゾチックマニューバー!!!とか言っても全然おかしくない見た目してるんだよな。
 あと外伝系作品キャラ(0080とか0083とか08小隊とか)はどうなるのか気になりますがとにかくガンダムが連邦に存在しない世界なのでアレックスも試作1号機も陸戦型ガンダム当然生まれていないハズで、彼らが登場するのかどうかは今のところ全く想像つかないですね。
アムロはどうにかして出してほしいけど。
これまたパンフレットに記載されていた内容ですが、時代をU.C.0085にしたのは「U.C.0087まで進めてしまうと木星帰りのあの男が登場してしまうのでそうすると話がややこしくなる」と記載があり、やはり時系列ごとの登場人物には気をつかっている模様。

 現状想像できる今後の物語の目的としては"シャアはどこにいったのか"というところにフォーカスされるのかなと思ってます。
ガンダム(とビット2機)が戻っていてシャアが行方不明、代わりにガンダムに乗っているシュウジくんの正体は何者なのかというところが今後のお話の根幹部分になりそう。
本放送あくしろ~!


ガンダムの歌とBGM

 これもう毎度のことなのですが挿入歌の1曲を星街すいせいが担当することになりネットではまた一悶着あったみたいです。

 僕はV豚なことと星街すいせいは普通に歌唱力高めなアーティストなので何も文句無いのですが原理主義者とVアンチにとってはいい着火剤になったようです。
名前もガンダムっぽくて縁起いいと思うんですけどね。
しかし楽曲が使用されるタイミングが終盤のMS戦だったのには驚きました、いいところで使われてるなぁと。
NOMELON NOLEMONの曲が使われていたのが確か神社のシーンだったのでまぁどっちが良いとか悪いとか無いんですけど記憶に残りやすい方に使ってもらって良かったねと。
 米津の主題歌「Plazma」は明日配信らしいのですが星街すいせいの方はいつなのかなぁ。
NOMELON NOLEMONの「ミッドナイト・リフレクション」はすでに配信されているのでこの記事を書きながらリピート再生しています。

誰なのかと思ったらこれフォニィとか作ってるボカロPのツミキとikuraとかと一緒に活動していたみきまりあのユニットなんですね。
なんかすげぇっぽい曲だなと思ったので納得。
 他のBGMについてもボーカルが当てられていて音楽担当の照井順政さんのインタビューでは「全編歌モノでも良いんじゃないかという監督の提案があった」とあり、非常に記憶に残りやすい音楽づくりがされている印象があります。

もう1回この予告動画を貼りますけど、この曲も「ラララ~ラララ~」というボーカルが入っておりGQuuuuuuXを象徴する曲として扱われている気がします。
 この挿入歌とかボーカル入りのBGMもなんとなくフリクリっぽく、ガキの頃父親の車の中で聴かされたフォークソングとフリクリのザ・ピロウズに鼓膜を鍛えられた僕としては若い子がこれ見て育つと大人になってもずっとこのガンダムの記憶をひきづることになるんじゃないかなぁとか思ったり。

 1stガンダムの挿入歌といえばジャブロー攻略戦のとこの"哀戦士"なんかが有名ですが僕は"シャアが来る"とかこれは劇中歌ですら無いんですけどやしきたかじんが歌った"スターチルドレン"も妙に記憶に残っていて大好きなんですよね。
米津の曲は主題歌ということなので恐らくOPに使用されると思いますが、星街すいせいとNOMELON NOLEMONの曲はEDとも限らない、もしかしたら劇場版のみ使用の曲の可能性もあるのでそういう意味でも今回映画館に足を運ぶ価値はあると思います。
複数の方がすでに言われていますが今回の劇場版がTV版でもそのまま放送される保証は0なので。

 水星の魔女のOPを担当するのがYOASOBIだとわかった時も同じくらいめでたいなぁ~と思ったもんですが、ガンダムの楽曲を担当するというのは本当にめでたいことです。
なんせ実績としてその後45年間ゲームやイベントなどでその曲が使用されることが保証されているからです。
今後この米津や星街すいせいやNOMELON NOLEMONの歌も「GQuuuuuuXの歌といえば!」とファンの間で語られることになるのでまぁV豚としては星街すいせいがガンダムの歌を担当したことは素直におめでとうって感じです。
おっさんたちもあったかい目で見守ってくれよな。


あとがき


 全然関係無いんですけどこの前イースポーツアワードでウメちゃんが
「自分が正しいと思って続けたことは30年後くらいに評価されると思ったほうがいい」みたいなこと言ってたのでVtuberとかも30年後くらいにはきっと一般に浸透してると思うので色々言われても頑張って欲しいなと思います。

そういう意味でいうとガンダムは45年間続いて今度大阪万博でもパビリオンが出展されるってことでまぁ~コンテンツが長く続くというのはそれだけですげぇことなんだよなぁとしみじみ感じます。

 今回のGQuuuuuuXは所謂"仮想戦記"というジャンルでそれこそ織田信長が本能寺で死んでいなかったらとか、第二次世界大戦で日本が敗北していなかったらとか、そういうifの物語でNHKの大河ドラマとかもこのジャンルに当たると思います。
僕は1990年生まれでそっから45年前ってなるとちょうど1945年で終戦の年なんですね、ってことは今年生まれる子にとっては45年前の作品のifを紡いでいくというのは歴史的にも全然違和感がなく、それだけガンダムが愛されてきた証拠です。
まぁこれまで宇宙世紀というのは年表にしてみるとマジで大渋滞していて、ぶっちゃけこれ以上宇宙世紀の歴史を追加していくのはファンの中でもそろそろ無理があるだろうと言われていたので(だからこそユニコーンが奇跡的な作品だと評価されているわけですが)ここで一つ"もしも"をやってみるのは僕としては大歓迎です。
願わくばゼルダの伝説みたいな感じで、俺はムジュラの仮面が好き!僕は夢をみる島が好き!みたいなそれぞれのルート毎でファンが語れるような新しい作品になるといいですね。

余計な事を言うとマーベルみたいなとっ散らかったパラレルワールドにはならないでほしい

 てなわけで僕なりのGQuuuuuuX感想文でした。
SNSで感想を書けずにヤキモキしているそこの君!ぜひコメント欄に思いの丈をぶちまけてくれよな!!

ではまた。

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