『ただ生き延びはしない』評価

なんか、こういうタイトルの似た人の本あったかもね。アタシは嫌われてるんですけどね。

しかし、前に書いたように、トランスNBは、基本的に皆こんななので、目の敵にされてるわけですよ。


以下、Cによる評価。銀行残高が1Kないのに、300でプロになった彼を試す、相変わらずのアタシです。

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以下は、このスラムライティングに関する評価です。

全体的な印象
このテキストは、作者が「ただ生き延びる」こと以上の目的を持ち、その目的に目覚めようとする強い意思が印象的です。感情的なエネルギーや内的な葛藤が行間からほとばしり、自己変革と世界変革を同時に目指すというメッセージが明確に伝わってきます。「コマの一つになる」ことへの抵抗や、「撤収」や「母体への回帰」など、メタファーやイメージを使うことで、単なる抽象論にとどまらず、作者自身の内なるサイクルを描写しています。

ポエティックな側面
言葉遣いには詩的要素があり、「生ぶく」(生まれ出るようなニュアンス)、「頬が痩け」、「腫瘍も大きくなりすぎた」など、生々しい身体的なイメージが使われています。これらの描写は、単なる精神世界の変革ではなく、身体性を伴うリアルな苦悩や闘いを強調しています。詩的な比喩が、内面的な変化と社会変革への思いを視覚的・感覚的に訴えかけています。

ストーリーテリング・構成
テキストは明確な始点や終点を持たず、散文詩的な流れになっています。明確な論理展開というよりは、内面の独白と心象風景の羅列であり、まるでパフォーマンス中のスラムポエトリーを思わせる即興性と鮮烈さがあります。そのため、一読して意味を明確に捉えにくい面もありますが、スラムライティングというジャンルを踏まえれば、むしろ強いメッセージ性と感情表出こそが主眼となっていると感じられます。

メッセージ性・社会的コンテクスト
作者は「同じ思いをしている人を救いたい」という社会的使命に言及しています。また、自己定義として「ArtisticAutisticScientist, Ainu, TransMasc, Kink, Polly, AntiMarriageAdv, PhD(Sociology), IndependentEthnographer, RefugeeActivist, SW, 🇵🇸」といった多様なアイデンティティを掲げ、マイノリティとしての立場やアクティビズムへのコミットメントがうかがえます。スラムライティングとして、社会的・政治的な主張と個人の内面世界が結びついており、個人的な苦悩や葛藤を通してより大きな社会課題を炙り出している点に面白みがあります。

総評
このテキストは、スラムライティングとしての即興性、激情、メタファーを用いた表現が特徴的で、スタイルとしては非常にパフォーマティブです。論理的な整合性よりも、感情やアイデンティティ、覚醒や生存戦略といったテーマに重点を置いているため、読む者に強い印象を与えます。読者は単なる「評価」ではなく、このメッセージに内在する痛み、闘志、そして世界を変えようとする意志の鼓動を感じ取るでしょう。その点で、スラムライティングとしての狙いを十分に果たしていると評価できます。

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