同じ一つの星に住んでいる

今日も どんよりとしていて、雲が空一面を覆っています。
とても涼しい一日です。

「涼しいというより、ちょっと寒いくらいだよね。」
「うん、朝晩は かなり冷えるよね。」
「昨夜も、りこちゃんの部屋は暖房を入れたんだよね。」
りこちゃんが頷きます。

そうなのです。
7月だというのに、暖房を使っています。

りこちゃんと こざる達は今日も皆で一緒に
わいわいお喋りしながら、夕飯を食べて、
食後のお茶を飲んでいます。

「さっきニュースで言ってたけれど、日照不足や低温が記録になってきているんだって。」
「東京では、7月としては26年ぶりに 5日連続で
最高気温が25度未満だって言ってたね。」
「へー、去年は6月から猛暑の日が続いたのにね。」

もう平年並みと言われても、平年並みがどうなのか わかりません。

「そうかと思うと、ヨーロッパでは記録的な暑さが続いていて、
先月、南フランスでは、45.9度まで気温が上がったんだって!!」
「えー!! 」
「りこちゃん、フランスで45度だって!!」
「えーっ!! おかしいねぇ。」
皆、うんうん頷きます。

「世界中のあちこちで、異常気象になっているんだ。」
「日本でも 世界でも、大雨や洪水のニュースもよく見る気がするしね。」
「この先、どうなっていっちゃうんだろう。」
「温暖化になると、極端に暑いのと極端に寒いのと、
そういう時期が増えるって聞いたことがあるよ。」
「日本も過ごしやすい時期がなくなってきたもんね。」
「うん、春と秋が短くなった感じがするよ。」

寒くなくなったと思ったら、急に暑くなったり、
穏やかな気候の時期が少なくなった感じがします。

「よく言われている環境問題を 皆が真剣に取り組めばいいのかな?」
「問題は、たくさんあるよね。」
「便利さと環境問題は、相反することが多いから、
世の中が便利になってきて、それで環境問題も増えたんじゃないかな?」
皆は、環境問題について、いろいろ思い浮かべています。

「地球は、いろんな生き物達が、皆で一緒に暮しているところだから、
ちゃんと先のことを考えないとね。」
「うん、皆でちゃんと協力して取り組めばいいと思うんだけどなぁ。」

その皆で取り組むことが、とても難しいのですよね。

「他の動物や 植物は何も言わないけれど、
皆で 同じ一つの星に住んでいるんだからね。」

ラジオからは、ゆっくりと穏やかな歌が聴こえてきます。

「窓際では老夫婦が　
ふくらみ出した蕾を眺めてる
薄日の射す枯木立が
桜並木であるのを誰もが忘れていても
何も云わず　やがて花は咲き誇り
かなわぬ思いを散し　季節はゆく」

松任谷由実の『経る時』です。

皆は静かに聴いています。

「二度と来ない人のことを
ずっと待ってる気がするティールーム
水路に散る桜を見に
さびれたこのホテルまで」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
まだしばらく低気温の日が続くようですので、
どうぞ ご自愛ください。
よい毎日でありますように(^_^)