霧と、寝坊から楽しかった日光と
今朝のニュースを見ていた りこちゃんとこざる達は、
濃い霧が発生してる様子に びっくりしました。
里山などの自然がいっぱいな地域ではなく、
都会の街中を 真っ白な霧が覆っています。
「わぁ、りこちゃん、すごいねー。」
「何も見えないね。」
「危ないから、電車も遅れているみたいだね。」
りこちゃんも、じっと見ています。
こざる達は、以前、りこちゃんと一緒に
日光へ行った時のことを思い出していました。
その頃、りこちゃんは、おばあさんでしたが、
今よりも体力もあって、仲良しの仲間と一緒に
日光の日帰りツアーに申し込んで、行く予定でした。
ところが、その当日、りこちゃんは寝坊してしまって、
時間に間に合わなくて、行くことができなかったのでした。
りこちゃんは、まだ1人で何でも出来ていたので、
こざる達も、一緒に早起きして仕度を手伝ったりすることを
していませんでした。
日光に行かれなかった りこちゃんは、しょんぼりしていました。
それまでも、早起きして出かけることは 何度もありましたが、
寝坊して間に合わなかったことは なかったのです。
それで こざる達は、りこちゃんと一緒に行こうと
日光のツアーに申し込んで、数日後に
今度は、ちゃんと皆で早起きして無事に行ったのでした。
「りこちゃん、昔、皆で日光に行ったよね。」
りこちゃんは、うんうんと頷いています。
「東京駅から はとバスに乗って行ったんだよね。」
「大きい黄色いバスで、とっても楽しかったよね。」
「それで、いろは坂を登っていったら、霧がすごくて真っ白で。」
「華厳の滝は、すぐそこにあって、大きな音は すぐそこに聞こえるのに、
真っ白で 何も見えなかったんだよね。」
「不思議で、幻想的だったよー。」
「またバスのところに戻るのも、近くに行くまで真っ白で、
見えなくてさー。」
そうです。
一面、真っ白で、滝の音はゴーゴーと聞こえているのに、
全く見えなかったのです。
りこちゃんも、ニコニコ、嬉しそうに聞いています。
「でもね、その後、中禅寺湖が目の前の、素敵なホテルで お昼を食べて。」
「とっても良かったよねー。」
「うん。湖と山がとっても綺麗で。」
「りこちゃん、とっても美味しかったよね。」
「そうね、美味しかったねー。」
皆でお昼を食べて、その後に 湖畔を散歩しました。
「それから、東照宮にも行ったよ。」
「見猿 聞か猿 言わ猿!!」
こざる達は、とっても有名な猿をしみじみと見ていました。
「りこちゃんが寝坊して行かれなかったおかげで、
ぼく達は日光に行かれたんだね。」
「うん。りこちゃんが連れて行ってくれたんだね。」
「そんなことないわよー。」
りこちゃんも、こざる達も ニコニコです。
「とっても楽しかったねー。」
「後で、写真、皆で見ようよ。」
「りこちゃん、そうしようよ。」
「うん。そうしようね。」
「じゃあ、朝ごはんにするよー。」
ラジオからは、皆が大好きな歌が聴こえてきます。
「You don't have to worry, worry 守ってあげたい
あなたを苦しめる すべてのことから」
松任谷由実の『守ってあげたい』です。
こざる達は、一緒に歌いながら、朝ごはんの準備をします。
りこちゃんは、ニコニコしながら見ています。
今日も こざるカフェは、ゆっくりゆっくり、
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
明日は気温がまた下がって、土曜日はまた最強寒波がやってくるようです。
皆さま、どうぞご自愛下さい。
よい毎日でありますように (^_^)