次の日を気にしなくていい連休の幸せ
今日も また気温が低くて 雨が降ったり止んだり、寒い一日です。
「吐く息も、白いよー。」
こざる達も、買い物に出かける時は、
マフラーと手袋をして行きました。
10連休の最初の日の今日、
こざるカフェは、昼下がりの時間です。
のんびりとブランチを食べにきた近所の お姉さんに、
こざるちゃんが食後のデザートと コーヒーを持って行きます。
「苺のチーズケーキと、コーヒーです。どうぞ。」
「どうもありがとう。」
お姉さんは、チーズケーキを一口食べて、
「わぁ、とっても美味しい。」と、にっこりします。
「ありがとうございます。」
こざるちゃんも、にっこりします。
「お姉さんは、この連休は、ずっとお休みなんですか?」
こざるちゃんが聞きます。
「そうよー。でも皆みたいに、特に旅行に行くとか、
そういう豪華な予定はなくて、
ちょっと友人と映画に行ったり、美術館に行ったり、
あとは家で のんびりなのよ。」
「わぁ、いいじゃないですか。」
「ニュースで海外旅行に出かける人が 今年は多いとか行ってるけど、
地味なのよねー。」
「そんなことないと思います。」
こざるちゃんが、きっぱりと言います。
「テレビで、ああいう報道をすると、なんとなく大勢のように思うけれど、
実際は家でのんびりする人が多いって、ラジオで言ってました。」
こざる達の知り合いも、日帰りで、ちょこっと出かけるけれど、
あとは家で のんびりする人が多いようです。
「そうかー、そうよね、私の友人達も、大体そうかな。
連休中も、仕事の人もいるしね。」
「さっき、お昼を食べにきたお客さんは、
『睡眠と掃除、あとは好きなものを食べながら たまった録画番組を見る』
って言ってましたよ。」
「うんうん、普段は忙し過ぎて、
普通の週末じゃ 大したことできないからね。」
そうですよね。
忙しい平日に出来なかったことを週末にやると、
ゆっくり好きなことをする時間まで、なかなか辿り着かないのです。
「こうして連休が続いて、
明日のことも明後日のことも気にしなくていいと、
本当にリラックスできるのよね。」
こざるちゃんは、うんうん頷きます。
お姉さんは、チーズケーキを食べながら、
「そうだ!」
何か閃いたようです。
「図書館で、読みたくても時間がなくて読めなかった本を借りてきて、
この休みの間に、ゆっくり読むって、素晴らしくない?」
「わぁ、いいですねー。」
「朝起きて、朝ごはん食べて、本を読んで、
お腹が空いたら お昼ごはん食べて、ちょっと昼寝して、
本を読んで…. なんだか嬉しくなってきたよ!」
お姉さんは、とっても嬉しそうです。
こざるちゃんも、にこにこしながら お姉さんに言います。
「コーヒー、もう一杯、いかがですか?」
「はい、お願いします!」
ラジオからは、懐かしいジャズのスタンダードナンバーが
流れてきます。
「Say, it's only a paper moon.
Sailing over a cardboard sea.
But it wouldn't be make-believe.
If you believed in me.」
Ella Fitzgeraldの『It's Only a Paper Moon』です。
こざるちゃんは、コーヒーのおかわりを淹れて持ってきます。
「どうもありがとう。」
お姉さんは、にこにこ嬉しそうです。
窓の外は、明るく晴れてきました。
「あ! 夕焼けが間に合ったー。」
こざるちゃんが、嬉しそうに言います。
日が伸びて、日暮れ前に夕焼けの空が広がっています。
こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。
読んで下さって、どうもありがとうございます。
明日は晴れの予報、嬉しいです。
よい毎日でありますように (^_^)
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