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冬至の柚子ジャムトースト

 今日は冬至です。
かぼちゃを食べて、柚子湯に入ります。
こざる達は、かぼちゃの煮物を作っています。

「柚子は いっぱいあるから お味噌汁に入れて、ジャムも作ろうよ。」
柚子の皮は、お豆腐にちょっとのせるだけでも、
上品ないい香りがして、食べ物がより美味しくなりますね。

 こざるちゃんは、おやつに柚子のジャムをのせたトーストを用意して、
りこちゃんのところに持って行きます。

「りこちゃん、おやつ持って来たよ。柚子のジャム、作ったんだよ。」
りこちゃんは、柚子が大好きです。
今は、もう台所に立つことは ほとんどありませんが、
柚子が大好きで、いろんな料理に入れて、香りを楽しんでいたのです。
他にも、大葉や三つ葉、茗荷など、香りのものが大好きです。

「あら、こざるちゃん、いい香りだねぇ。柚子は大好きだよ。」
こざるちゃんは、紅茶を入れます。
なんとなく、コーヒーよりも紅茶の方が、
柚子の香りを楽しめると思ったのです。

「いただきます。」
りこちゃんは、ニコニコ嬉しそうに言って、
柚子ジャムのトーストを口に運びます。

「美味しいねぇ。こざるちゃん、上手にできたねぇ。」
「りこちゃんが 美味しいって言ってくれて、よかった。」
こざるちゃんも、嬉しそうです。

 高級なものでなくていいのです。
ちょっとしたもので、手作りでなくても、駄菓子で いいのです。
少しでいいので時間をとって、一緒に食べると、とても美味しいのです。
そして相手のニコニコしている嬉しそうな顔が、
きっと ずっと心の中に残ります。
思い出す顔が、笑顔って、とてもいいことです。

「りこちゃん、かぼちゃも煮たから、後で一緒に食べようね。
それから、柚子湯にも入ろうね。」
「うん。こざるちゃん、いつもありがとう。」

 ラジオから 歌が流れてきます。
矢野顕子の『ひとつだけ』です。
こざるちゃんも、りこちゃんも、
柚子ジャムトーストを味わいながら、聴いています。
柚子の香りに包まれて、時間がゆっくりと流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
柚子湯は、ポカポカ、暖まりますね。
よい毎日でありますように (^_^)


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