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福招く、きれいな明るい色の服

今日も朝から よく晴れています。
日差しも強くなってきていて、初夏を思わせるような明るさです。

こざる達は、朝ごはんの仕度をしています。
「今日はフレンチトーストの朝ごはんだよ。」
他に、チーズ、玉子、ハム、サラダ、
「昨夜、作ったジャガイモのポタージュも食べようよ。」

りこちゃんも、こざる達も、食いしん坊なので、
食べることが大好きです。
高級品でなくても、皆で一緒に おしゃべりしながら賑やかに
美味しい、美味しいと食べて、大満足です。

「りこちゃん、昨日、とっても嬉しそうだったねー。」
「うん。いつも以上に、ずっと にこにこしていたよ。」

昨日は、いい天気で 暖かかったので、
りこちゃんと こざる達は、近くの公園に 散歩へ行きました。
ソメイヨシノは、もうほとんど葉桜になっていましたが、
他の桜、八重桜や、しだれ桜が、とても綺麗に咲いていて、
青空に映えて、みんなで 楽しくお花見をしました。

りこちゃんは、薄いピンク色の上着に、
桜の柄のスカーフをしていました。

まだおばあさんになる前の りこちゃんは、
グレーや黒、ブラウンなどの服を好んで着ることが多かったのですが、
おばあさんになって、こざる達が、
きれいな明るい色の服が似合うからと言って
ピンクや水色、レモン色の服を着るようになったのです。

「最初は、こんな明るい色は、おばあさんには 若過ぎるって
嫌がっていたんだけどね。」
「でも、渋々着るようになって、
そのうちに自分でもお気に入りになったんだよ。」

そして、昨日は、公園で、数人の人に「きれいですね。」とか
「よくお似合いですね。」などと声をかけられたのです。
りこちゃんは、とっても嬉しそうに、ずっと笑顔でした。

「年をとるほど、明るいきれいな色の服がいいよね。」
「うん、白髪にも絶対に似合うし。」
「楽しくて、嬉しい気持ちになるからね。」

朝ごはんが出来たようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、りこちゃんの部屋へ向かいます。

ラジオからは、明るいテンポのいい歌が聴こえてきます。
「昔の彼に会うのなら ちょっと綺麗にしてゆくわ
陽差しの影が落ちるように 白い帽子で出かけるわ」

松任谷由実の『昔の彼に会うのなら』です。

「りこちゃーん、朝ごはん、出来たよ。
フレンチトーストだよ! ハチミツかけて食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
明日は、ところによっては夏日になるようですね。
よい毎日でありますように (^_^)

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