退職して、やりたかったこと。それは、ドラマ「アフリカの夜」の文字起こし。私の人生に彩りを与え、人生に行き詰まったと思うときの支えになった、そんなドラマだ。
実際に、パソコンで起こしてみると、記憶と違っていたことがいくつもある。
例えば、一話のトップシーン。礼太郎(佐藤浩市)が八重子(鈴木京香)にプロポーズする雨のシーン。
たったこれだけだったんだ!と驚いた。記憶ではもっと長いシーンだと思っていた。
しかし、二話で、八重子と礼太郎のやりとりの続きが描かれている。
「アフリカの夜」を文字起こししてみると、ドラマの核になってるシーンが繰り返し回想される。しかも、少しずつ情報が明らかにされる形で。
ステキな女性が始めはキスだけ許してくれないけど、デートを重ねていくとだんだんあんなことも、こんなこともさせてくれる、みたいな、じらしテク。はたまた、ラベルのボレロのような、徐々に盛り上がっていく感じか。
礼太郎が八重子に公園でちりめんじゃこを渡すシーンもそうだ。三話の終りでチラ見せをして、四話の冒頭に続く。そこでも、全部は見せずに、いくつかのシーンを挟んで、八重子の回想という形で、明らかにしていく。じらしてじらして見せてもらった方が、感動する。
「だから、雨が降っててよかったんだよ」というオチがぐっとくる。
礼太郎、かっこいい!!!かっこよすぎる。
個人的に好きなのは「夜だった、雨だった、バカだった」というセリフ。夜と雨、この二つにバカという違うカテゴリーの言葉を合わせる感覚にぐっとくる。佐藤浩市さんが、このセリフと言うとき、頭を上から下へ勢いつけて言っているのも、最高だ。
結論
チラ見せしてから、徐々に情報を明らかにする