「アフリカの夜」⑨殺人者の愛
ドラマ「アフリカの夜」。このドラマは、八重子がみづほが亀田伸枝であると分かる7話のラストで二つに分かれる。前半は主人公八重子の「道は開かれている」、後半はみづほの「道は開かれている」だ。
殺人をして整形し、逃亡している亀田伸枝。バレそうになったみづほが、メゾンアフリカを去る直前、「木村コンサルティング」へ礼太郎に相談に行く。
自分は身元がバレた、だけど、良吉は守りたい……なんとかしてほしい……その一念で、礼太郎の元へ行く。殺人者の愛。
だけど、その直後、「あれもこれもって執着するとさ、人間、墓穴掘るからね……?」このセリフ。ふっと冷めたように言う。殺人を犯した亀田伸枝の言葉だと、背筋が凍る。愛の後の氷の微笑!?(雰囲気)
それで終わらないのが、大石静さんのすごさ。
「ねえ、何を捨てて何を守ってどこへ行こうっていうの?」
コレ!コレ名セリフだよね!!!礼太郎がよく言う、並列シリーズ。「雨だった、夜だった、バカだった」と同じ。この話は②に書いている。
後にみづほは失踪する。礼太郎は、八重子より早く、亀田伸枝だと気付いているようだが、いつ気付いたのだろう?この五話あたりか?
「アフリカの夜」の佐藤浩市さん、本当にスゴイ。
このシーンの中だけでも、
「銀行はまず負けないよ……」
「ねえ、何を捨てて何を守ってどこへ行こうっていうの?」
「何か一つだけを選んで、何かを捨てること、できるの?」
3つのセリフにグッとくる。礼太郎のカッコイイところ、かわいいところ、そう見せないけど弱い者の見方のところ、切なさ、佐藤浩市でないと、礼太郎は礼太郎じゃなかった。
結論
セリフは対比の妙
セリフは同列の妙