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肩透かしの顧客満足度

日本を代表するエンターテイメント会社の専務が登壇するマーケティングセミナーに行った時のこと。これはきっとおもしろい話が聞けると、かなり期待していました。
 
ところが…。
 
いやいや、そろそろ会社の歴史の話はいいから…。
(延々と続く創業者の話)
 
え~っ!何でそういう理念になったかの理由はないわけ?
(企業理念は読み上げただけ)
 
なんか、それは経営理念じゃなくて経営課題なんじゃないの?
(目指したいことと言うより解決したいこと)
 
やっときたきた「強み」ね…う~ん…それ強み?
(強みではなく、ただの利点)
 
確かこれは、マーケティングのセミナーだったはず。
この肩透かしみたいな話に眠気も襲います。
 
話を聞いてはいるけれど、
聞いているほうは、おもしろくないわけですよ。
最後までこの調子だったら、つらいな~ってかんじで。
 
ここでようやく専務が言いました。
「この表をご覧ください。
顧客満足度調査というものがありまして…」
 
 
おっ!ここからがマーケティングの話ね。
 

日本を代表するエンタメ会社専務が話す


 
「ここまでずっと1位を獲得していましたが、
この年1位を明け渡し、2位に甘んじることになりました。」
 
まぁ、表を見たら分かるけど。
「この年はですね…値上げをした年だったんです。」
 
 
え~っ!うそ!もう、次の話に行っちゃう?
顧客満足度調査の結果は、値上げが原因でした~。
チャン、チャン♪♪
 
 
ほんとにそれだけが原因なの?
他の要因考えて分析しないの?
回復の方法とか考えないの?
 
 
頭の中「?」だらけです。
だけど、日本を代表するエンターテイメント企業、
そんなはずない!やってないわけがない!
でも、目の前の経営幹部は、分かってないかも…ちょっとショック。
 
 
マーケティングらしい話もほとんどないまま
とうとう予定原稿を読み終えてしまいました。
 
そこで専務の時間消費作戦。
「時間が余ってしまったので、メールを紹介します。」
 
 
社員にお客様から「ありがとう」と言われたことについて
アンケート調査をしたそうで、その回答メールとのこと。
 
 
そう、これがめちゃくちゃ良かったんですよ!
 
 
どれも感動して泣けちゃうくらいのエピソード。
「本当にお客様の目線に立ったら
どれだけお客様が喜んでくださったか」

の凝縮版でまさに、マーケティングの本質。
 
 
最初からこの話をして欲しかった…。
 
 
顧客満足度100%の話でもあるし、
そのためにどんな思いを持って
どんなことをしたのかってことも分かる!
企業理念や強みにつながることなのに。
 
 
顧客満足度調査の順番より、ず~っと大事な話。
どうも「大事なこと」の認識が違うみたい。
 
 
時間調整で読んでるからたいしたもんじゃないと言わんばかりに
「ただ社員のメールをそのまま読んでいるだけですから…」って。
 
ほんとにそうだわ…。
(笑)を「カッコ、ワライ」と声に出してるし…!
 
とうとう最後まで分かってなかったんだな…この専務。

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