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「変えたくない」を変える勇気
今まさに「お騒がせ」となっているフジテレビ問題。この問題については、いろんな切り取り方でいろんな情報が毎日溢れかえっています。
ひとつひとつの事象についての受け取り方は人それぞれ。誰のどんな立場で受け取るかによって、「良い・悪い」の判断もそれぞれです。
私は評論家ではありませんから、この件について「モノ申す」ということではありませんけれど、いろんなものを削ぎ落していくと「問題の根源はここに行きつくなぁ」と思っています。
「根本的に変えたくない」
過去の栄光、過去の慣習、過去の経験。
これまでの姿勢、これまでの方法、これまでの正解。
いつもの忖度、いつものなれ合い、いつもの当たり前。
「変えたくない」が大前提ですから、変わることはありません。
本音のところで言えば、「変えたくない」のに「なぜ変わらないといけないのか」ということになります。
フジテレビで言うなら、経営陣もそうですし、会社の体質もそうです。
根本的には「変えたくない」し「変りたくない」わけですから、起こるべくして起こった問題なのだと言えます。
時代の変化に合わせて、「昔のままではダメなんだろうな」という空気を感じたとしても、うわべだけ少し変えて、見えるところだけ少し整えて、それで終わり。
フジテレビの新社長もこう発言していました。
「コンプライアンスは、制度としては整っている」と。
今回のフジテレビ問題は、考えるべきたくさんの要素がありますが、決して「対岸の火事」ではないのです。
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会社にしろ、人にしろ、「考え方や捉え方を変えようとしない」ということでは同じ。
自社のこと、自分のこととして考えたらどうでしょうか?
「考え方や捉え方を変える」というのは、自社にとって、自分にとって都合の良い解釈をするということではありません。
例えば何か問題が起こったときに「都合の良い解釈」は、原因を自社や自分以外に求めますし、責任を転嫁します。
だから物事の本質を見誤るということになります。
そして、形は変わっても同じ問題が繰り返し起こります。
「考え方を変える」「捉え方を変える」ということは「過去の~」「これまでの~」「いつもの~」を一旦取っ払うことが必要になりますから、自分がやってきたことを否定されるように感じるかもしれません。
でも、それこそが「これまでの考え方」であり「いつもの捉え方」です。
会社であっても、自分であっても、変えてはならないこと、強固に守らなければならないことはあります。
それは、どちらにとっても根幹を成す大事な部分。
「頑なである」こととは違うのです。
「頑な」を続けることで「とんでもない今」を招いてしまうこともあるということを忘れてはならないと思います。
今回のフジテレビ問題、「対岸の火事」ではなく「他山の石」にしないと。
1分間マインドセット★経営者に必須のスキル
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