おうち入院
巷で話題になっていた自衛隊式休息法。
ここ3週間ほど仕事から帰ると風呂にも入らず化粧すら落とさず服のまま寝てしまうことが多く、身体も心も疲れきっていた。
藁にもすがる思いで実践。
今日は6日ぶりの休日。
帰宅後、速攻で寝てしまい、朝8時に目が覚める。
風呂に入ろうと思うが面倒くさい。おうち入院を言い訳にスマホも見ずにひたすらベッドでゴロゴロ。どうにかこうにか湯船を溜めることに成功。
だが、入浴するのが面倒くさい。風呂って何故こんなにも面倒なのか。しずかちゃんになりたい。
一眠りした後、重い腰を上げてようやく風呂に入る。電気でお湯を沸かすタイプの我が家。一定量、お湯を出すと水に切り替わる。頭を洗っている途中にどんどん冷たくなっていくお湯。完全に水に切り替わる前にどうにか洗い終え、湯船へIN。溜めてから時間が経ったせいでぬるい。しかし、もうお湯は足せない。温まるまで浸かる。
生き返った。風呂はいいものだ。面倒だけど。
風呂から出た後、髪も乾かさずまたもやベッドでゴロゴロ。
だってお家入院の日だから…自衛隊式だから…。
スマホは触らず(と言いつつ、スマホ中毒のためついつい手が伸びる)、半年かけても読み終わっていない小説をちら見する。
ちなみに「太陽のパスタ、豆のスープ」という小説。婚約破棄されたOLの生き直し物語。日常の細かい描写や、波が少ない展開が心に沁みる。推理小説大好きな私にしては珍しいチョイス。おそらく現実がドタバタしているから、物語の中でくらいまったりしたいのだ。
いつの間にか寝落ち。起きたらすでに夕方。
明かりはつけず、カーテンは閉め切っていたため、部屋の中は薄暗い。
星の形に穴が空いたお気に入りのカーテンから、少しだけ外の光が差し込む。この明かりが心地良い。
今ハマっているドラマ「民王」が観たい!!と心が叫びたがっていたが、お家入院だからとりあえず我慢。
ひたすらゴロゴロ。不安なことや悩みについて考えてはいけないらしいが、何もしてないと考えてしまう。いや、無視だ無視。お家入院の鉄則を守りましょう。
社会人にとって一番のホラー番組、サ●エさんが始まる時間帯。
スーパーで50円で買ったチョコがけコーンフレーク(呪術廻戦パッケージのもの)を一欠片食べただけという、本日の私の食事事情。
意外とお腹は空いてないのだが、とりあえず何か食べたい。
取り出したるは、お家入院に備えて買ってきた4枚切り食パン、使いかけの玉ねぎ、とろけるスライスチーズ、しめじ、ウインナー、帝国ホテルマーガリン、そして卵。
我が家の定番朝(?)食「くり抜き食パンオニオンきのこオムレツトースト」を作るのじゃ。
①玉ねぎを適当な大きさに切る ②フライパンにマーガリンを入れ、玉ねぎとしめじを炒める ③塩胡椒で味付けしたら一度取り出す ④食パンに切り込みを入れ、くり抜く ⑤耳の部分を焼き、くり抜かれた部分にマーガリンを投入 ⑥玉ねぎとしめじを入れる ⑦砂糖と塩、牛乳を入れ、混ぜた卵を⑥に投入 ⑧適当に混ぜスクランブルエッグ状になったらマヨネーズをかけ、スライスチーズを乗せる ⑨くり抜いたパンで蓋をしてひっくり返す ⑩裏面が焼けたら完成。
Twitterか何かで見たレシピをアレンジ。一人暮らしを始めて1年3ヶ月ほど、玉ねぎを入れれば大体なんでも美味しいと学んだ。
ウインナーは普通に焼くだけ。
お家入院では家事もしない方がいいらしいが、いかんせん外食や出前が続いていたから、たまの休みぐらい自分で作ったものが食べたい。
コーヒーを入れ(ゴールドブランド以外認めぬ)、本日初めての食事にありつく。うまい。外食ばかりの毎日だとこういう食事の方がご馳走に感じる。などとエリートサラリーマンみたいなことを思ってみる27歳貧乏OLであった。
あとは、昨日作れなかったアヒージョを作り、サングリアを飲む。
嫌なことを思い出したらとりあえず叫ぶ、悪態をつく、感情は感じるだけ感じてスッキリさせる。
明日も休み。明後日も休みだけど、仕事で心配なことがあるから行くか…。こんなんだからハードワークになるのだよ。
お家入院のいいところは、何もしないことに罪悪感を覚えなくていいところ。
本当は、おうち入院なんて大義名分を使わなくても、休日に意義なんてなくていい。仕事にだってなくていい。ただただ生きてる私の毎日。いつの間にか過ぎていく日々。
これでいいのだ。これがいいと思えるようになりたいのだ。