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村上隆の五百羅漢図展 森美術館 (編集) #塚本本棚

意外にアンチが多いと感じる村上隆氏の個展図録です

今日は「村上隆の五百羅漢図展( https://amzn.to/30Lnqjt )」森美術館 (編集) #塚本本棚

ロウアートだと呼ばれていたものをハイアートの中心近くまで突撃させた村上隆氏のコンセプトは、現代アートにおいて海外ではかなり高い評価を受けていますが、国内ではそうでもないようです。村上隆氏はその世論と真っ向から戦っていますが、つらい戦いは続きそうだなと感じます。

何層にも重ねられた背景に、日本独特の画法を用いたと思いきや、コンピューターグラフィックスを駆使し視線移動をコントロールすべく作りこまれた幾何学的な構図。複雑な描画プロセスを完璧に遂行する為+アンディーウォーホルの現代アートコンセプトを踏襲する為の工房型制作の同線。いろいろな過去のアーティストたちの技法がふんだんに仕込まれた「秀才の修羅たる傑作」だなぁと感じます。

村上隆氏も言ってますが、アーティストというのはどこか社会の本流で生きれなかったドロップアウト組というアイデンティティがある為か、纏うオーラは闇を感じるものが多いなと感じます。

ルネサンス期は違ったのかもしれませんが、僕は僕の地獄のような思春期から駆け抜けた青年期の余韻を、これから30年かけて共にしてくれる”正のオーラ”のアートを所有したいなぁと、最近は強く思うようになりました。そんな出会いを渇望しつつ、僕のアートへの学びは続きます。

【本を読んで考えた・メモ】
・五百羅漢図は何年見ても新しく発見があるような作品だ。複雑で緻密

・そしてその複雑さや緻密さが計算でき実現できることこそ村上氏の凄さ、修羅

・どこまでやれば”死後に生きれるのか”を、これでもかというくらい攻めている

・現代アートはパズルゲームのようなもので、評価されるための様々な”フラグ”が絵の中にふんだんに隠されている。五百羅漢図にも、それらがこれでもかというくらい散りばめられている

・GEISAIという若手アーティスト発掘イベントを止めてしまった理由がつらい。”仁義もない、礼儀もない、恩もない、常識ない、教養ない、勉強する気ない、金は悪、でも金くれ、的な幼稚な理想主義と自分至上主義の塊のような輩との付き合い方に、馴染めなかった”

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