自分を表現すること
人間誰しもがアーティスト、表現者である。
私もつくづくそう思う。
人生というのは、自分の思いや気持ちを表現しながら、
世界を形作っていくものだと思うと、
ものすごく自由で楽しい。
だけど私は表現することが苦手だ。
というか、苦手だったんだということに最近気づいた。
私はこれまでの人生、いわゆる王道のルートを進んできた。
小中学校も楽しく通い、高校も進学校に入学して、
名の知れた大学に入り、一部上場企業に就職した。
書いてしまえばサラッとしたものだが、
もちろんその中で紆余曲折を経験し、いろんな種類の人に出会い、
刺激を受け、人生どう生きていこうか、と考えたりもした。
その結果が今だ。
自分は今、だいぶ面白い位置にいると思っている。
表現することをしてこなかった私が、
思い切り表現している人たちの中に、いる。
その中で「あなたの表現物はなんだ?」と問われている。
怖いけど、おもしろい。
ついにきたか、と思う。
アーティストの人とか、専門職の人って、
全員というわけではないけれど、
結構多くの人が
集団に属するのが苦手だったり、
特定の環境に馴染めなかったりするんじゃないかな、と思う。
それは多分、自分なりの世界を持っていて、
それはかなり確固たるもので、
周りと馴染ませることができないし、
する必要がないものだからだと思う。
対して私は、集団に馴染むのも、新たな環境に適応するのも、とても得意。
だけどその分、自分を表現するということに関してはとても無頓着だったように思う。
どこかで周りの人の様子を伺ってしまうし、私の表現物なんてアマチュアだわ、と思う節があった。
だから私が表現する人になるなんてことは、考えてもなかった。
自分で、なんか違うなーと思って会社を辞めて
キッチンカー を始めたけど、
それも「自分を表現する1つのツール」なんてことは一ミリも考えてなかったし、
その評価は売り上げや、規模を大きくすることが教えてくれると思っていた。
だから、苦しかった。
今、私は、私自身も表現者なんだ、ということは理解できるまでになった。
私も、思いきり自分の世界を表現していい。
さて、何でどう表現していこうか。
そこには、行き切る覚悟も必要だ。
私の表現なんてどうせアマチュアだ、という思いはもちろんいらない。
そんな覚悟なら、やめてしまえばいい。
自分が自分で納得するまでの世界を作り上げないと、人の心は動かない。
それは、特定の選ばれし人だけができるものではなくて、
私も、あなたも、誰でも、できるものなのだ。
そういうことに気づいて、
今まで作り上げてきたものや、表現だと思って取り組んできたものと
一度冷静に向き合ってみたくなった。
あぁ、キッチンカー は売り上げを気にして、中途半端に終わらせていることがあったよな。
あぁ、料理教室も、もっともっと私たちらしさを加えて、お客様に喜んでもらえるものが作れるよな。
あぁ、自分の文章の表現は、書きたいものを書いていたけれど、求められるものを書くという緊張感を足した方が良さそうだな。
そう、1つ1つと向き合うことで、
やる気がむくむく湧いてきた。
目標は、全人類に、
「これが私の表現物です」
って自信を持って発信していけるようになること。
それはとても難しそうだけど、
実は簡単にできるようになるのかもしれないとも思う。
なんとなく、その感覚が掴めそうだ。