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11月11日週の新聞歌壇俳壇チェック

 普段から俳句と短歌に触れておくことで感性が養われると信じ、新聞各紙の俳壇歌壇をチェックしております。

●11月12日の読売歌壇
⭐︎辛い日は辛いと日記に書くけれど元気な時は元気と書かず

何かしら辛い気持ちのときのほうが筆は進むものです。幸せだったり元気だったりしたら別に書かなくていいもの。書きたい私は不幸を望んでいるのかもしれない。

●11月12日の読売俳壇
⭐︎虫鳴くや星数ほどに未読の書

積読ってやつですね。我が家にも割と星の数ほどあります。虫の鳴き声に感嘆してる時間があるなら本を読めよと思いますが、読書が好きであるがゆえに虫の鳴き声に感嘆するのであったりする。たぶん。

●11月12日の毎日歌壇
⭐︎大海があること知っていたとして井戸から出ると決めただろうか

大きいことばかり宣う御仁よりこうやって自分の弱さ、頼りなさを自問自答している人のほうが信用できるしたぶん強い。こういう人間でありたいですね。

●11月12日の毎日俳壇
⭐︎幾たびも乗り継ぎて海秋夕焼

幾たびも乗り継げば海に到着する頃には夕焼けですよね。帰る頃には真っ暗でしょう。夏ならまだまだ日は明るいんでしょうけど。

●11月14日の産経歌壇
⭐︎体重と血糖値には目をつぶり心に栄養あんバタートースト

こういうときのあんバタートースト(にあたる食べ物)がいちばん美味い。二度寝の心地よさに通じるものがあります。

●11月14日の産経俳壇
⭐︎台風の中や煙草を買ひにゆく

スモーカーはとにかく煙草が吸いたいんです。台風なんて関係なく吸いたいから買いにいくんです。悲しい性よの。

●11月16日の日経歌壇
⭐︎キオスクで新聞買って電車乗る朝の風景今は稀なり

この風景が稀になったから兵庫県知事選挙はあの人が当選した。風が吹いたから桶屋が儲かった。なんとなくそんな感じがする。私は新聞が好きな古い人間です。

●11月16日の日経俳壇
⭐︎甘柿をさも渋さうに演劇部

初々しさが感じられていいですね。渋柿を甘柿みたいに食べる演技はできなさそう。私も涌井大宴会に向けて稽古したければ。来年2月10日in磔磔です。磔磔の価値を下げます。よろしくお願いします。

●11月17日の朝日歌壇
⭐︎通したい人よりむしろ落としたい人が際立つ今度の選挙

毎度毎度今度の選挙がそんな感じであり、毎度毎度落としたい人が当然するんですよね。僕だけかな。

●11月17日の朝日俳壇
⭐︎不条理は世になきやうな良夜かな

こんな良夜でよいのだろうか。私は運がよすぎるのではないだろうか。そうして私はこの良夜にも幸せに満ち足りることはなくまた何かを書くのであります。

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趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。この趣味について綴った私の著書『1人目の客』や1人目の客Tシャツ、京都情報発信ZINE「京都のき」はウェブショップ「暇書房」にてお買い求めいただけます。

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