令和4年 京都のお昼ごはん 3
京都のお昼ごはんシリーズ3回目。1月26日、有名じゃないほうの「富美家」って知ってます?千本三条を少し西へ行くとあるんですけど。あんまり人に教えたくないし教えた人に「言うほど美味しい?」みたいに言われるのもイヤなんですが私は家の近所にあるし気に入ってたまに行きます。中華そばと白ごはんのセット700円。大衆の味。とか勝手に言うたら怒られるかもしれませんけどこの値段で胃袋満足させられるなら、よっぽど美味しくないのでなければいちいち文句垂れたらあかんと思う。蘊蓄も別にいらない。近所に割と美味しい店があるから食べに行く。それでええやん。
1月28日、月末は金欠のため昼ごはんに悩む。「600円以内で食べられる店」探しの旅へ。綾小路御幸町の「山の家」にて「きつねうどん」中盛りにしてみました。中盛りは一玉半。ライスを付けたら予算オーバーになるため苦肉の策で中盛りにしたのが正解でした。もしオレが野田洋次郎ならあの日、大大大満足ていう曲を作ったと思う。RADWIMPSにとってはオレが野田洋次郎じゃなくてよかったと思う。
1月31日、六波羅蜜寺からすぐ、松原通り沿いの中華「六波羅飯店」で「とり天定食」700円。「とりの唐揚げ定食」は800円したので「天」にしました。なんで100円も違うんやろ。辛子醤油で食べるとり天たまらん。常連らしきおっさんが「共産党の頃の京都はよかった。自民になってから全然あかんわ。いまの市長なんか着物来てのろのろ歩いとるだけやないか」とおっしゃってました。お店の人は肯定も否定もしなかったので接客の鑑やと思いました。スープが獣っぽくて熱いうちに飲んでしまったほうがいい味でした。
2月1日、阪急烏丸駅を出てすぐの「そじ坊」。あんまり知らんけどフランソワ・トリュフォーていう映画監督がいて、その名前の響きが好きなもんだから似たような響きを持つ言葉に出合うと言葉遊びしたくなる。そじ坊っていう蕎麦屋さんがまさにそうで、いつも「フランソワそじ坊」って考えながらニヤニヤしちゃう。なんかおもいっきり食べたい時にざるそば3玉注文しますねん。ズルズルいきますねん。その響きから連想される倦怠期のカップルみたいな辛気臭さはなく、あっという間に平らげてしまいます。
2月2日、四条室町の萬福へ行こうと思ったのは、あのお姉さんに接客してもらいたくなったからなのかもしれません。ラーメンではなくこれが紛れもなく中華そばなのだと確信させるあの中華そばが食いたいとか、セットで寄り添ってくるきつね丼も美味しいとか、そういう本能に訴えかけてくる欲と併せて、あのお姉さんに会いたいと理性が語りかけてくるのです。店内の昭和テイストともやや浮いた感のある、あのお姉さんを「おばちゃん」と呼びたくないから「お姉さん」と書いているけど本当は「お姉さん以上おばちゃん未満」の新しい言葉が欲しいです。
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