栞のテーマを聞いてイギリスの兵隊さんを思い出していた頃に戻りたい

サザンオールスターズの
栞のテーマっていう曲がある。

彼女が髪を指で分けただけ
それがシビれるしぐさっていう歌詞は
明石家さんまが、
「僕が作ったんとちゃうか？」
と言って、この歌詞を書いた
桑田佳祐へのジェラシーを表現しました。

桑田佳祐は、
3連符の曲で栞のテーマ以上の曲は
もう作れないだろうと、
言っていたと、どこかで読んだ気がする。
しかしこれは間違いかもしれない。

貫地谷しほりも、
金子栞（元SKE48）も、
トミタ栞の「栞」も、
ももいろクローバーZの玉井詩織も、
新山詩織も、佐藤栞里も、
この曲由来の「しおり」です。

私は5つ年上の兄が、
サザンのことを大好きで、
20曲入りのカセットテープを作っていて、
それを私もよく聞かせて貰ったのですが、
そのテープの1曲めが、
栞のテーマだったので、特に印象深く、
サザンといえば栞のテーマだと
思っていた時期がありました。

いまでこそ、
歌詞を全部把握しているし、
サザン＝夏、湘南というイメージがあるので
栞のテーマを聞くと
夏の湘南を連想しますが、
聞き始めた頃、私は
栞のテーマを聞くたびに、
黒くて高い帽子で
サイボーグ009みたいな制服を着た
イギリスの兵隊さんのことを
思い浮かべていました。

兄の作ったカセットテープには
もちろん歌詞など付いていなかったので、
歌詞は耳で聞いて、
「おそらく、こう歌ってるんだろう」
という判断をするしかありませんでしたので
私にはサビの部分の
🎵つれない素振りの
ロングブロンドヘアー が、
🎵つれない素振りの
ロンドン兵に聞こえていたのです。

私は当時、兵役のため、
愛しい人に会うこともできず、
ただただ任務を全うすることにより、
つれない素振りをしてしまう
ロンドン兵のことを思い浮かべていました。

故に栞のテーマを聞いているとき、
私は夏を連想することも、
湘南に思いを馳せることもなかった。

サザンを聞いたら湘南を思い出すとか、
夏を感じるとか言うけれど、
それは違っていて、
サザンが湘南で夏なんだと、
知っているから、サザンを聞いたら
夏や湘南を思い出すだけなんです。
そういう情報が全くなかったら、
栞のテーマを聞いて、
イギリスの兵隊を
思い出すこともあるんです。

前情報が無ければ、
サザンの曲を聞いて、
夏や湘南を思い出すなんてことは
ないはずなんです。
音楽は耳だけで
聞くものではないんだなって思います。

いまとなれば、
栞のテーマを聞いても、
そういえば昔、ロンドン兵だと
思っていたなーと思い出すことはあっても
そのロンドン兵のつれない気持ちを
歌っているのだとは思えない。
何も知らなかったあの頃の感覚を
失ってしまったことが、
少し残念ではあるのです。

#毎日note #note日記
#コラム #エッセイ #空耳
#サザンオールスターズ #栞のテーマ