アウェアネスリボン
12月1日の「下野新聞」が、
清少納言の『枕草子』を引用していた。
冬はつとめて。
雪の降りたるは言ふべきにもあらず、
霜のいと白きも、
またさらでもいと寒きに、
火など急ぎおこして、炭持て渡るも、
いとつきづきし。
冬は早朝がよい。
雪が降った朝は言うまでもなく、
降りた霜がとても白いときも、
またそうでなくてもとても寒いときに、
火などを急いでおこして、
炭を運んでいくのも、
たいそう冬の朝にふさわしい。
平安時代の京都の冬の一コマ。
年の瀬のあわただしさを
感じさせるようにも思う。
師が走る「師走」だが、
今年は「医師」や「看護師」といった
医療従事者の皆さんが、
ずっと走り続けているように思う。
下野新聞にもそう書いてあった。
医師にも看護師にも、
Go Toの恩恵は届かない。
今年は医療従事者の皆さんへの
感謝の想いを込めて、
「ブルーライトアップ」が実施された。
青い光に勇気をもらったという声も聞くが、
心を温かくする支援と同じくらい、
懐を温かくする支援も
必要なのではなかろうか。
ガースーには心を入れ替える前に、
しっかりと名前をひっくり返し、
菅として、任務を全うしていただきたい。
さて。
医療従事者の皆さんへの感謝の想いは
ブルーライトアップだが、
ほかの色のライトアップを
目にする機会もある。
例えば、10月が強化月間になっている、
乳がんの早期発見、早期治療を訴える
「ピンクリボン運動」に合わせて、
ピンク色にライトアップしたり。
11月の「女性に対する
暴力根絶のためのシンボル」は
パープルリボン。
これに合わせてパープルに
ライトアップされたり。
ピンクもパープルも、
ライトアップの前に「リボン」がある。
さまざまな社会問題や運動で、
支援や賛同の象徴として
使用されるリボンのことを
「アウェアネスリボン」というということを
私は12月2日の「上毛新聞」の
コラムで知った。
ほかにも「臓器移植普及推進」の
グリーンリボン、
児童虐待防止のオレンジリボンなどがある。
アウェアネスは「意識」「気づき」などと
訳される。
小さなリボンでも、
色鮮やかなものを胸元に飾っておけば、
気づきが増えていくように思う。
上毛新聞にもそう書いてあったはず。
そんなリボンに
新しく仲間入りなのだろうか。
いま、「地域」「家族」
「職場または学校」を象徴する
3つの輪をかたどった
シトラスカラーのリボンをつけて、
「ただいま」「おかえり」を
言い合える人の輪を作り、
新型コロナウイルスに感染された方や
エッセンシャルワーカーを応援し、
偏見や差別をなくそうという
プロジェクトも各地に広がっている。
国のトップが、ガースーです。
などと嬉しがっている場合ではない。
完全にツカミは失敗している。
つかみ損ねたら挽回するのは難しい。
そういえば、もうすぐM-1グランプリ。