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素敵なセレンディピティ
最近Twitterは「いいね」を押したらやたらその人のツイートが表示されやすくなりました。プロレス関連のツイートに「いいね」を押すとプロレス関連のツイートが流れてくるし、文学関連のツイートを「いいね」すると文学関連のツイートが表示過多になります。
僕がひねくれてるだけかもしれませんが「あ!余計なお世話だ!」と思ってしまいます。よかれと思ってやってあげたことが相手からすると実は鬱陶しいってことがよくあります。いや、むしろ僕はどちらかというとこれまでの人生で「鬱陶しい」と思われがちでした。今もそうかもしれない。
先回りで「やっておきました!」って感じ出すのを喜ばれる場合と疎まれる場合があって、それは相手の気分次第だったり、相手との相性だったりします。僕がやっても余計なお世話なのに同じことを別の誰かがやると「気が利くね」ってなる。ということあるわけですが。
記憶がやや不確かなので間違ったことを書くかもしれませんが、三国志の曹操の配下に頭がキレる楊修ってのがいまして。ある日、曹操が庭師に庭を作らせました。その庭の仕上がりを見た曹操は何も言わずに門に「活」と書いて去りました。庭師たちが何のことかわからず楊修に相談したら「これは庭が広すぎたんですよ。門構えに活で『ひろい』と読むでしょう」と答えました。さすが楊修さん!ということでさっそく庭師は庭を小さく作り変えたところ曹操が「むむ、よくぞわしの意図を汲んでくれたな」と庭師を褒めるので「いえいえ、ワタクシは楊修さんに相談したんです」と答えました。曹操は「むむむ、さすがは楊修、よくぞわしの心を見抜きよった」と感嘆するのですが内心では見透かされたようで腹が立ったというお話。
曹操と楊修のやり取りでは「鶏肋」のエピソードも有名ですがこれも要は楊修がよかれと思って曹操の思いを汲み取ったところ逆にこじらせてしまい挙句首を刎ねられてしまうというお話でした。「はいはい、そういうことですね」と要領よくやれる人は有り難がられることもありますが反面、才能を鼻にかけるところが鬱陶しがられるんです。なんでもかんでも簡単にできると思うなよ!と不器用代表としては思ったりもします。そういう人の感情のビミョーな部分に思い至るか至らないか。これって結構大事なところで、Twitterが良かれと思ってツイートを選ってくれるシステムとか、あと、Amazonでお買い物したらやたらと別の似通ったものをおすすめされるやつも、そのビミョーな部分を擦らないからダメなんですよね。どちらかといえば僕は勝手に選ばれたおかげで勝手に避けられてしまったものリストをチェックしてみたい。
偶然の出合い、予想外の発見のことをセレンディピティというそうですね。僕の大好きな古畑任三郎もセレンディピティで謎解きします。僕たちもセレンディピティをもっと大事にしていかないと。
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