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恋するカレン

毎年、その年を象徴する単語を選ぶ、
といえば「三密」が選ばれた
新語・流行語大賞を
思い浮かべるが、
イギリス・オックスフォード辞典も
同じように「今年の言葉」を
毎年選出している。

例年、一つの言葉が選ばれるのだが、
今年は、新型コロナウイルス関連などに
新語が豊富だったため、
複数選ばれたということを、
11月30日の「東京新聞」のコラムで知った。

「パンデミック」「ロックダウン」
「BLM(ブラック・ライブズ・マター)」
とともに今年「カレン(KAREN)」
という言葉も選ばれたのだが、
他の語に比べると、
そんなに聞いたかな?という印象。
というのは私だけであろうか。
日本ではさほど
話題に上らなかったのだろうか。
それとも私の身の回りでは
話題にならなかっただけだろうか。

「カレン」というのは、
特定の人物を指すのではなく、
自分本位で人を見下すような
差別的な白人女性の総称らしい。
語源はよくわからないらしいが、
世界中のカレンさんにとっては、
迷惑な話である。

例えば、
物分かりが悪くいくせに人には偉そうで、
なんでも知ったかぶり、
やたらマウントをとってくる
おっさんの総称が「わくい」だとしたら、
泣いてしまう。
どうしてもう少し、
絶対に無さそうな名前を
総称にしなかったのか。

藤子・F・不二雄先生は、
同じ名前の女の子がいじめられないように、
「ジャイ子」という名前を付けたと聞く。
(これはこれで、ジャイ子に対して、
大変失礼なのだが。)

そういえば、情欲が強く
嫉妬深い人間のことを
「甚助」と呼ぶそうだが、
これはひょっとして、
江戸時代頃に情欲が強く嫉妬深い
甚助という人物が存在したのだろうか。
だとしたら、後世にまで、
そんな形で名前が残っていることを
当の甚助さんは
どんな思いで受け止めているのだろうか。
と思ったけれど、
そういえば、そんなに使っていないし、
さほど後世に
受け継がれているわけでもないな。

この「後世に名前が受け継がれる」
というところを考えて、
総理大臣や大統領は、
レガシー作りに躍起になるわけだが、
本来、やってきたことが
結果としてレガシーになるわけで、
狙って作ったレガシーには、
結局、無理や綻びができるということを、
どうして歴代の偉い人に
当世の偉い人は学ばないのだろうか。

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