【書籍紹介】『世界はなぜ地獄になるのか』(小学館新書) 橘玲 著

世界はなぜ地獄になるのか (小学館新書)

橘玲『世界はなぜ地獄になるのか』を読みました。
昨今はポリコレ(ポリティカル・コレクトネス＝政治的正しさ)が喧しく叫ばれますが、なぜそのような主張が強くなってしまったのか、その背景について説明されています。トランスジェンダーのスポーツにおける問題、表現の自由と残酷描写規制のぶつかり合いなど、価値観の対立を超克することがいかに難しいか、そういうことが如実に示されておりました。やはり人がわかり合うのは無理なのでしょうか。読んでいて絶望さえ覚えました…。
ネット社会が浸透し、アルゴリズムやエコーチェンバー現象の影響で価値観が同じもの同士が集まることが増えて、価値観が違う人達への嫌悪感が強まっている今日このごろ、こうした本を読んで価値観を相対化してみるのも良いでしょう。
まあ結局は触らぬ神に祟りなし、ということで過激な主張をする方々とはあまり関わらない、というのが最適解にはなりそうですが…。
なるべく世界から地獄性がなくなることを祈って、記事を終わります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。