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【書評】『下流同盟-格差社会とファスト風土』三浦展 編著

三浦展『下流同盟』(朝日新書)を読みました。著者は消費社会研究家で、ほかの著作に『吉祥寺スタイル』『難民世代』などがあります。アメリカのウォルマートや日本の大型ショッピングセンターを例に、人々の暮らしや社会について論じています。アメリカの話題が多めなので、ジェイン・ジェイコブズの『アメリカ大都市の死と生』に通じる所も感じます。

ウォルマートが地元の産業を破壊し、しかも従業員を搾取している事実、そうした巨大資本の魔の手が日本に迫っている危機感、大量の商品がうず高く積まれた店舗でモラルハザードが起き、犯罪の温床になるリスクの指摘など、モータリゼーション・郊外化が進んだ現代社会の問題点を指摘しています。現代社会に不満を覚え、その闇の正体を知りたい方は読む価値があると思います。
以前紹介した『再考 ファスト風土化する日本』と一分内容が重複していますが、合わせて読むと現代の郊外化社会の問題点をあらかた理解できると思います。ぜひご活用ください。

紹介は以上となります。
ご精読ありがとうございました。

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