「泣いてるの?」
「泣いてない。さっきまでは泣いてたけど」

そう言って少女は、彼の後頭部に手を当てる。

「血が出てる。痛くないの?」
「痛くない」

少女はその頭を抱き抱える。

一人で頑張っている君の頭を撫でたかった。抱きしめたかった。

思いが、最後、彼に届きますように。
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