140字小説(X投稿分)
7月11日投稿
毎日いつも通り過ごしているのに、そこはかとなく寂しいという思いが抜けない。
来るはずのないメッセージを待って、眠りにつくのも変わらない。
素直に「寂しい」と言えばいい。
そうすれば、多分君は一晩くらい一緒にいてくれるのに。
そう思うのに、口にできない自分は、バカなんだ。
7月12日投稿
今日は私の大切な人の誕生日なんです。
でもね。本人に言ったら、信用されないと思うんです。
もう、長いこと会ってないし。
正直、どこで何してるかも分からないんです。
ただ、私が小説を書くきっかけをくれたのは貴方。
感謝を込めて。
誕生日おめでとう。
7月20日投稿
兎は寂しいと死んでしまうんだって。
歌われていた事もあるような気がするけど、もし本当で、私が兎だったら、早々に死んでしまうだろう。
寂しいと思っても口にできない。
取り繕うのは得意だ。
誰かといたとしても、寂しさは消えない。
それに、私は人間だから、寂しくても死ねない。
7月31日投稿
そう、失恋したんだ。一晩中泣くとどうなるか知ってる?頭や頬の奥が痛くて、翌朝二重が一重になるくらい、瞼が腫れるんだ。気持ち悪くて、吐きたくても吐けなくて。眠れなかった。
もう二度とこんな思いはしたくないって思うけど。きっと、また人を好きになってしまうんだろうな。
8月1日投稿
夜中に非通知で電話がかかってくる。非通知の電話に出ない設定にしているから、切れてしまう。無言で助けを請われても、それを受け止めることはできなくて。非通知で助けを求める君。どうか、名乗り出るか、メッセージを。助けを求めたくても、求められない自分よりは、幾分マシだと思う。
8月3日投稿
目の前で上がる大輪の華も、それに照らされる君の横顔も、全てが鮮やかに目に焼き付いて、時が止まって欲しいと思う。あと何度、こんな時を過ごせるのか。激しい火雨とともに、頭に鳴り響く音。火薬の匂い、君の笑顔さえ。忘れたくない。泣きたくなるような、夏の夜の夢。
8月6日投稿
このところ、とてもムカムカしてる。身体的ではなく、心理的に。心を掻き乱す数々の言葉にも。結局、受け止められない自分にも。多分、私は怒っているんだ。簡単に人を信じてはいけないし、過度の期待をかけてはいけない。全ての問題は自分の中にある。
8月21日投稿
落ち込んだ日の夜には、好きな人の夢を見ることが多い。励まされているのか、それとも愛し合っているのか、詳しい事は何も覚えてないけど、幸せだという気持ちと、結局一人だという寂しさが残った状態で、目が覚める。感謝すればいいのか、寂しいと縋ればいいのか、もう、ぐしゃぐしゃ。
8月31日投稿
溢れ出す自分の気持ちを押し殺すため、私は私に嘘をつく。案外嘘をつき続けると、それが本当だと思えてくる。自分は大丈夫だと騙すことができる。 自分はそうやって生きてきたから、どうか嘘を暴かないで。一緒に嘘をつき続けて。私は大丈夫だと、君だけは騙し続けて。私の隣でいつまでも。
計 9ポスト
9月4日
君とのやり取りが大切だけど、距離は全く縮まらなくて、君と出会ったことすら後悔しそうになる。あの時に話していたことは全て嘘だったのかと。何が正解かも分からず、スマホを眺め続ける日々はもう止めにしよう。これは恋なのかもしれないけど、もう会うことはないだろうけど。今まで、ありがとう。